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雪女と少年  作者: 干からびた芋
138/163

ジャン、全てを知る。4

ユウリ「や~い、や~い。やられてやんの。ププッ」

あ〜、ユウリ、ジャンにコテンパンにやられてたもんね。でも、性格悪!

ジャン「ん?新兵程度に何期待してんの?そんなもんでしょ。ハハッ。だって、相手SSS(スリーエス)の指名手配犯だよ?」

ユウリ「あ〜、まぁ、ジョエルさん強いもんね。つーかスリーエス?!」

ジャン「大体、それいうなら、僕は冒険者じゃないから、ランク外だし?隊員順位ならあるけど。」

ユウリ「え?Sランクじゃないの?」

ジャン「あ〜、そっか。冒険者じゃ知らない人の方が多いのかな?Sランクつけられるっつー事は要注意人物ってことだよ。」

ユウリ「え?それは…どういう…?強さの象徴なんじゃ?」

ジャン「解説さ~ん?後よろしく。」

ホーイ?まぁ、単体で竜とか、倒せるって普通に考えたら、すごい力持ってるよね?それが何処に向くかわからないのは怖い。

んで、隣国とかに流れたりしないように、国は優遇してんの。その代わり、有事の際には働けよってね。国は、軍事費を削減できるし、危険人物に紐つけれるでしょ?

ユウリ「え?じゃあ、いいことじゃない?」

人物評価とか性格とか仕事内容で、把握されてると思うよ(笑)

まぁ、いいかどうかは本人の気持ちの持ちよう?

だって、持ちつ持たれつだし?

ユウリ「ええっと、でも、ジャンさんは…Sランクじゃないの?」

ジャン 「だって、自国の兵に紐つけてもしゃあないでしょ?強ささえわかってればいいんだから。まぁ、僕は危険人物じゃないって事だよねぇ。」

ユウリ「え?結構な…危険人物…」

ジャン「ヤダな~。王様に何度も会ってる僕に対して危険人物だなんてぇ?」

…ユウリ、気にしたら、負けだと思うよ……。ワタクシメも、これは、ないと思います……。

「くっグハァ!!…ハァ…ハァ。」

目覚めてから、かれこれ、何時くらいだろう。素直に答えては殴られ蹴られるを繰り返す。

「もう一度、きく。お前は何者だ?」

意識を刈り取った、金髪の女が頭を掴み、蓑虫状の俺を持ち上げる。こんな使い方してたら、魔力がすぐにつきそうだ。

「…ただの新兵で、ジャンだ。…」

頭に電撃を流される。

「なぜ、新兵風情が王の手紙を持っている?」

「子供が、…いや、小人族の男が、それをエンリ商会に持っていけと渡された。王の手紙が入っているとは知らなかった。…ハァ、…ハァ。」

「なぜ、ノラスキーの事を知りたい?」

「………」

ニッコリ笑って口を動かさなかった。。

それだけは、答えられなかった。表情を崩さずにいれる自信がなかったから。

兄には、相手の好きなようにさせて、死んだ眼をしていれば、命までは取られないって言っていた。

だから、全てを吐いてしまえば、問題はなかったのだろう。でも、兄の事を知りたい理由を話せば、泣いてしまうだろう。

相手は、手紙を突きつけた。

王都に居る元第3騎士団予定隊員(モトよせあつめのたタイイン)の仲間を引き上げさせろ。そうすれば、ジャンという男が遠征中の5年間は、討伐を行わない。との旨が書かれていた。

「お前は、王の何だ?」

驚きを悟らせないよう笑って目を細める。

「ハハッ、こっちが知りたい。王になんかあったこともない。」

討伐?って事は、寄せ集めの隊?

子供の言葉が頭をよぎる。

ー君のお兄さんの想い人と会いたくない?ー

ーエンリ商会を訪ねるといい。君のお兄さんについて聴けるだろう。ー

ー入隊しなきゃ、君は後悔するだろう。止められるものも止められず、家族を危険にさらすのだからー

ハハッ、あの子供、いい趣味してやがる。こうなることは予想済みかよ。兄の隊の隊員だったのだから、弟の僕が止めろって?そうすりゃ、元隊員見逃してやるって事か?止めなきゃ、家族(ひとじち)どうなっても知らないよって事か?

フグッ…肋骨何本かいってるなぁ…。

血をペッと吐き出す。

「…こいつらが引かずに、仇討すれば、バレてるから返り討ち。だから、見も知らずの僕が止めろって?…これ、止められなきゃ、僕の家族が無事では済まないって?ッハ、ドンずまりじゃねぇの……。」

意識を手放した。



ジョエル「つーか、女って名前ぐらい出したらどうだい?」

え~?だって、名前出したら、(よわい)40過ぎのオバさんのイメージしがっ

プルギャァァァァ……

ジョエル「さてと、まぁ、馬鹿なことをしかけたし、納得(とまらなかった)しなかった数名には手も下しちまったけどさ…。」

うおッ!!ジョエルさん暗黒面ですぎですよ。ここで、それダメっす。(・×・)です。

ジョエル「で、なんで名前出さなかったんだい?」

だから、最初出てきたとき考えてくださいよ。

この時はまだ××だったけど、今のイメージとちょっと違うじゃないさぁ。

ほら、芸能人が若い時に引退して、現在とか、ね?

名前出したらこの時のイメージが幻滅っていうさぁ。

クルス「ソフトにくるんでるように長々と…言ってる事は最初と変わりないから、後知らねぇぞ……。」

え……いや、ダッテ、ダッテ……

ピギャャャャャァァァァ……ァ……ァ……。


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