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雪女と少年  作者: 干からびた芋
134/163

ジャン、生い立ち2

イエーイ、脇道第2弾だぁ。

ササメ「しばらく私達出てこない…」

ユウリ「まぁ、1回安めってやつじゃない?双六ならさ。ゆっくり休養しよう?オークも忘れて」

ジャン「あ、それは困るなぁ。どっちにしろ、時間来たら行ってね。そこの雪女がダウンしてても。」

ユウリ「鬼!つーか、そこは、ついててやれとかじゃないの?」

ジャン「オークが街中まで来ても問題ないならどうぞ?」

ユウリ「う…。まぁ、それは困る。」

ジャン 「でしょ。」

それからも、そこそこの高成績を修め、卒業すると、入隊の打診をされた。その頃には、王様(こども)にあった事も、かけられた言葉も忘れていた。

入るかどうするか、悩んだ。

家族は、危ない事をして欲しくないみたいだった。親は、四年前の逆賊討伐における、軍隊の壊滅が記憶に新しく、僕が死ぬかもしれないからって。

でも、僕は、入隊した。

前に遭遇した意味深な言葉を放つ子供(おうさま)が、また、ヒョロリと現れて言ったんだ。

「入隊すれば、お兄さんのこと、教えてあげる。」

兄のことは、家族以外話してない。調べたら出てくるかもしれないが…。

「なんのことかな?」

僕は、笑顔のまま答えた。

「行けば、色んな事を知れると思うよ。その上で、君のお兄さんの想い人(キミのオネエサンになってたかもしれないヒト)と、会いたくない?」

その子供は、続けて言う。僕の答えなど求めていないかのように。

「ああ、全てを知って僕が憎ければ、殺しに来ればいい。君が家族を捨てられるならね。」

無視しようとした。

「行かなきゃ、君は後悔するだろう。止められるはずのものを止められず、家族が危険にさらされるのだから。」

ただの子供が言う事。真に受ける方がどうかしてる。そう思った。けど、兄の事が気になった。コイツには、4年前に、会ったことがあるのを思い出した。しかも、その時と姿形が変わっていなかった。その時に、コイツは、似てるって言ってたのだ。容姿ではなく、雰囲気が。

「君は、僕の兄に会ったことが?僕は一度もないよ。だって僕は長男だからね。」

にっこり笑い、目を細め、相手の眼を見る。

相手は、クスリと笑い、こちらを見ている。

「会いに来れなかったんだろうね。…そして、もう会うことも出来なくなってしまった。4年前の事を調べてごらん。そして、ある商会から、裏商人経由で詳しく聴くことができるだろう。」

一瞬、目を細めて哀しそうな顔をしたが、相手の思惑は相変わらず、わからない。何も読み取ることは出来なかった。

王様はクスクス笑って

「やっぱり、似てるよ、君たちは。」

と言って去っていった。

親には、事情を話した。兄の情報を得られるかもしれない事。黙ってる事は出来なかった。お世話になっていたから。妹とは、喧嘩してしまった。

「私は、本当のお兄様だと思って慕っているのに、私達は、本当の家族ではないの?危険をおかしてまで、知りたいの?」

「ユリア、僕はこの家族一員だよ。だけど…、気になるんだ。たとえ、危険でも、知りたいんだ。」

にっこり笑い、顔をあわせて話す。

「お兄様なんて、キライ…。大っ嫌い!!!どこへでも行って野垂れ死にすればいいいのですわ!!」

そう言って、泣いて部屋に篭ってしまった。

親には、

「そうね。貴方は、ここで兄をずっと待ってたのよね。ここで、待つより探しに行くというなら、止められないわね。」

「もとより、子供のいなかった、わたし達の事情に付き合わせてしまい済まなかった。だが、お前は、私達の子だ。私達はそう思っている。それだけは、覚えておいてほしい。」

そう言われて、僕は首を振った。

「いいえ、僕の方こそ、こんなわがままを言って申し訳ありません。僕は、貴方達に拾われて幸せです。ですが、迷惑をかけるかもしれないので、貴族としての名は、ここに置いていきます。」

そう言って、家をでて、入隊する事にしたのだった。

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