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雪女と少年  作者: 干からびた芋
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ユウリside

どっかの王さん「えー?いいい案だと思うよ?だって、守れたら問題なし。守れなくても、内部の陣で止めれたら良し。そもそも、食料足りなくなるのに内部に沢山人を抱え込んで籠城とかなったら最悪だよ?」

いや、人道的にどうなのかって話じゃね?

どっかの王さん「それいうなら、腐貴族とかの趣味とか、感情より、割り切ってる分まっしだと思うけどなぁ。そもそも、会ったこともない数字上の人達に、そこまで思考は割かないよ。」

まあ、冷静に書類だけ見て判断しますもんね。

どっかの王さん「あのさ、彼は不敬罪に当たらない?凄くけなされた気がする。」

さあ、彼が誰かは存じませんが、1冒険者を裁くほうがどうかしてるし、どっかのって言葉濁してるしねぇ…?

どっかのってどこの王さんでしょうねぇ?ハハッ…。

ディアス師匠は随分、立派な格好している。師匠、こういう格好は好きじゃないだろうから、させられてるんだろう。

ササメを酒場に置いてくのは心配だったけど、雪女も居るようだったし大丈夫だろう。

連れてこられたのは、開けた平地。ディアス師匠はラフな格好に戻っていく。多分話しながらの訓練。久々だけど、大丈夫だろうか。

会って早々、怒鳴られたのは驚いたけど、話を聴けば納得の怒られ方だ。せっかく無事に生きてたササメを、オーク化するかもしれない場所に連れてきてしまっているのだから。

ユウリ「え、この状態で住民に避難勧告さえ出てないんですか?」

話を聞き終わっての第一声、そう言ってしまう。

ディアス「ああ、そうだ。騎士を配置するのは良いんだが、ついでに住民避難もさせときゃいいもんを、だ。」

ユウリは、ここに来るまでの道のりと、景色を必死で思い出そうとした。結構、放牧地と畑が多かった気がする。うすらぼんやりと、景色が飛ぶ様を思い出し、また気分が悪くなり吐きそうになった。軽く「うぇ…」とえずきかけ、師匠に「お前もか…。」と呆れられたが…。

ユウリ「食べ物の関係かもしれませんね。国内の食料をここから賄ってるのかも…。」

ディアス「…ああ、なるほどな…。食料も足りなくなるなら、人も減らせばいいってか?どっかの王さんは、ほんと思考ぶっ飛んでやがるよ。道理で市民上がりの騎士が多いわけだ。」

ディアス師匠は、かなり怒りが渦巻いて居るようだ。

力が上がり吹っ飛ばされる。着地をして息を整える。

ユウリ「師匠、少し本気出しましたね。」

ディアス「わりぃ、力入っちまったな。」

ユウリ「いえ、俺の方がまだまだです。」

そう言いながら、お互いちょうどいい棒を探し出す。

ディアス「とはいえ、お前、誰かに教わったな?短期間で、ここまで一人で仕上げんのは無理だろ。」

ユウリは、ここに来るまでに、ジョエルさんに会って指導を受けた事を話した。

ディアス「ああ、ジョエルさん、まだ生きてたか…。」

お尋ね者になってるのは知ってた。繋がりを見せるといざというとき助けられねぇからって知人(レン)に止められて、ほとぼりが冷めてから、ジョエルと繋がりあるであろう商人のとこに買いに行ったりはしたけど、会ってねぇ。相変わらず、キレイな人だったろ?と、少し涙ぐみながら話す師匠には、少し引いてしまったが。

ユウリ「て…師匠、それ以上はヤバイです。」

ディアス「何、ユウリも腕が上がったんだ。剣閃くらいよけれんだろ。」

ユウリ「防御してますけど、もう、ボロボロですよ。」

ディアス「お前さんが、避けきれんのが悪い。その動きが出来んなら、もう全て見切って避けれるはずなんだよ。」

ユウリは、一段階上がった訓練内容になった事に、嬉しさがあったのに、もうとっくにその気分は吹き飛んでいた。流石にボロボロにされて立っているのがやっとだった。もちろん、あちこちから、血がでている。魔力で防御すると、剣閃は弱まるので、なんとか、死なずに済んだだけ。避けれたのも、ほんの数回。

ディアス「まあ、ここには(ジュリ)居ねぇし、回復役がな…。」

といいつつ、高価な薬を使おうとするので、自力で簡単な治療で止血して、ササメに治してもらう事を伝える。

ディアス「あ、相変わらず、貧乏性だな。必要な時には使えるようにしとけよ…。」

与太ついてるので、ディアス師匠が付き添ってくれた。

ササメは、同族の知り合いが出来たみたいで、色々話し込んでいたようだったが、俺が目に入ると飛んできて、すぐに治療をしてくれた。

師匠は、その治療の速さに驚き、後方支援の治療をお願いしたい、とササメに頼んでいた。

そして、もう一人呼んで、コイツにも頼んでると、メキルさんと言う女の人(魔物だけど、何の魔物だろう?聖印のブレスレットをつけている)を紹介していた。

ササメ「ユウリ!すごい怪我してる。誰にやられたの!私がそいつ、とっちめてくるよ!」

おお!早口に言い切った!

ユウリ「あの、い、イジメられたんじゃないからね?」

ササメ「でも、こんなにボロボロになって!魔物なの?そいつ仕留めて来る!」

ユウリ「いや、違うから!その…修行でね?」

ササメ「え?風飛びミスったの?」

ユウリ「…いや、それ忘れようか…。」

こんな一幕があったとかなかったとか…。

ディアス「それ、どっちなんだ!?」

いや、ディアスさんその場にいたやん!!

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