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雪女と少年  作者: 干からびた芋
114/163

ディアスside

あけましておめでとうございます!!

ササメ「うん?何?それ?」

年明けの挨拶だよ。そっちにゃないかい?

ユウリ「たぶん、神聖の儀の事じゃないかな?」

うん?何それ?

ユウリ「ほら、教会の聖職者達が寒日にわざわざ本教会まで行って祈りを捧げる日。熱心な人は農民、商人にも居るから、集まって始まりの日とか言って、説法やら、お布施してるよ。」

えっと、それ以外の人は?

ユウリ「冬は集まるの大変だから、冬になる前の収穫祭とか、春になって、種付け終わってからの、春会で親族集まっての酒盛りとかになるのかな?」

ディアス「貴族辺りは、冬にする事ねぇのか、王さんが呼ぶから仕方なく、豪華なパーティーに集まって来てるけどな。今年のまとめがどうの、来年もよしなに的な。まぁ、王が貴族の力削ぐ為に散財させるのが目的だって誰かが言ってたぞ。」

…。もっと楽しそうな行事で当てはまるのが、あって欲しかった。

ユウリ「多分、夏至祭は凄いよ?収穫祭と兼ねてるとこも多いし、来年もたくさん収穫出来ますようにって。踊りもあるし、結婚式やら振る舞いやら、色々してるしね。」

ササメ「ええっと、つまり、年明けたから、また、よろしくお願いします。って事だよね。」

うん。そう!ありがとう!ササメちゃん!!


ディアス「ったく、なんでこんなんに巻き込まれるかねぇ。はぁぁ。」

自分の運のなさを嘆いていた。

厄介事を一段落つけて、サッサと逃げてきた筈なのに、だ。内部にいてたら、貴族の依頼とか受けんのも、アイツら(弟子(ユウリ)とササメ)の厄介事に巻き込まれて、ややこしい事になっても、嫌だし。

んで、そういう事に巻き込まれない辺境に来たのに…。

妙な偵察依頼を頼まれ、事実がわかると、逃げれない様に、しっかり囲い込まれ、気がつきゃ、冒険者達のまとめ役だ?

ふざけんなよ?

大体、グールだけでも厄介なのに、闇堕(オーク)だぞ!?

オークが先に出たんだろうから、逆なのか?!

同族居過ぎて狂化され、同族喰いし出すわ、能力強化されるわ、救いは知能が落ちる事ぐらい?体格やら戦闘能力は上がってるけどな。

隣国何してくれてんだ!ちゃんと間引いとけよ…。

しかも、発生してから時間が経ちすぎて屍人(グール)が増えて、魔物の群れも増えてるし、感化狂化した他の種族の闇堕(オーク)まで。

しかも、隣国だから、下手に手ぇ出せねぇときた。

時間が経つほどヤバイ事になんのに、だ…。

ほんと、ここらの住民だけ連れて逃げてぇ。王国の騎士は勝手に死んでくれってんだ。先に住民逃がせよ。

俺、何でこんなとこ来てんだよ。

まだゴブリンのオーク位なら何とかなるだろうさ。強化されても、ハイ・ゴブリンとかの上位互換くらいだから。でも、アウラウネやら、ピクシー?!いやダークエルフまで恐らく進化してるだろうと思われる個体まで、確認してしまっている。

しかも、集まってくる冒険者達は、ABランクならまだしも、Cランクあたりがせいぜいなのだから、泣けてくる。

情報規制を行わないと、逆に、冒険者は逃げるだろうからな。下手に強い奴ばっかを集めるわけにもいかんのだろう。

わかるけど、この状態じゃ、死人が増えるだけだ。

まぁ、魔法使えるやつに、地形を工夫してもらったり、作戦の前準備やら、Aランク以上の奴らで引き続き偵察、知能の高いやつには指揮のための準備、それ以外は強化訓練させてはいるが…。

なにぶん、敵の数が多過ぎだ。

で、今回は、知能の高い比較的人に理解のある強い魔物は役に立たねえ。闇堕(オーク)になられる方が厄介だからな。

奴ら、厄介な魔力振りまいてやがるから、魔核で構成されてる奴らは感化しちまうしな。

今日も、周辺から集められた冒険者達が馬車でやって来る。一通り見て、組み分けって所なんだが、

なんでオマエ等、ここに居るのかね?!

ササメ「あっ!!久しぶりです。会えて良かった!あの、このとおり、お陰様で無事出られたんです。挨拶遅くなってすいません。」

ササメがブンブン手を握り振る。俺は頭を抱えたくなった。

ユウリ「し、師匠、挨拶遅れましてすいませ…ヒッ!」

ユウリの声で、俺は正気を取り戻すと、ギロリと睨みつけた。

ディアス「バッカモン!!こいつをここに連れてきてどうする!せめて、情報収集ぐらいキチンとしとかんかあぁぁぁ!」

ユウリの頭にげんこつを落とす。半分以上八つ当たりだ。







プッ!!八つ当たりとか(笑)

ユウリ「ひどい、こっちだって、情報規制やら、馬車やらで酷い目に遭ったのに…」

ディアス「ああ?こっちだってな、ギルマスにハメられたり、厄介な立場に追い込まれてんだ。大体、緊急輸送馬車が嫌なら走りゃいいだろが!」

ユウリ「この地方の端からですか…。」

ディアス「…端から、か。おめぇ、一応気ィ使ってくれたのな…。ムダになったけどな。」

ユウリ「…言わないでくださいよ。こんな事なら、移動陣使ってたら良かったですよ…。」

ディアス「…上達したな。特に、風飛びモドキが、断然良くなったし…。」

ユウリ「!!ありがとうござバコン!!」

ディアス「相変わらず、妙なとこで隙ができるな…。」

喋りながら、組手とか(笑)器用でんな。

つーか、飛んでったけど大丈夫?

ディアス「あ〜、まぁ、そのうち起きるだろ。ほら、ササメが治してるし。」

適当ですな。






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