表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
雪女と少年  作者: 干からびた芋
101/163

ロイドside

ロイド「お、俺、めっちゃヌカ喜びしてしもたかも。」

ああ、高ランクの冒険者キター!!!って感じだったもんね。

ユウリ「え?一応、間違いないし。」

うん。今までの、悪い方の噂、というか実績がさ…。

ユウリ「な!大丈夫だよ。大事おおごと)になんか、するつもりないし。」

え?今まで、大事にしようと思って、大事にしてた事あるの?

ユウリ「ううっ、ないけど…。」

ダヨネ~(笑)


受付嬢ナリスには、高ランク冒険者がきたら、すぐに呼ぶように言っていた。

なのでナリスが呼びに来た時は、思わず、来たか!って喜んだ。

最初にソイツを見た時は、よくも、悪くも、若手かぁ。って思った。見た目15、6歳ってとこだし、身長とか考えると、小人族じゃないのは確実だしな。

まあ、これで、Sランクが現れなけりゃ、自分で対処するしかなかったんだし。こんな町みたいな小さいところだとなかなか、高ランクの奴は留まらない。まぁ、依頼も少ないのだが。だからこそ、問題を抱えて居るこの時に、来てくれたことは良かったのだ。

副ギルド長(要は補佐要員)のミーノちゃんは、この間、港町から離れたとこの、浜辺の異変を応援で調べに行っていた。ここから、出て1ヶ月は戻ってこない。今、この町に、この問題に対処出来そうなのは俺ぐらいだが、この冒険者ギルドから離れるのは避けたかった。だから、悩んでいたのだ。

ただ、欲を言えば、出来ればもう少しベテランが良かったのだがな、ってところだ。成り立てっぽいのだ。

何しろ、ギルドマスターの部屋に入り慣れてない。

だいたい、高ランクの奴ならこういうやり取りは、増えてくるから、知ってる筈だし慣れている。

しかも、内密のお願いをすると、すぐに犯罪でも?って思うあたりとか。いや、違うから。もう、新人ですっつってるようなもん。

まぁ、高ランクの新人でなけりゃ、高ランクの緊急性依頼のない、似たような田舎でやってきたか。その場合、Sランクになるなんて、まあ、竜でも倒さんと無理だ。から、武闘派の無謀者ってところ?

まあ、Sランクになるんだから、実力はあるって事だ。守秘義務を破れば、ギルドカードが取り上げられ、冒険者が出来なくなるので、そっちは心配ないだろう。

どっちにしても、情報確認は必要だな。

Sランクの冒険者が出てった後、しばらくしてから部屋を出て、受付嬢に声をかける。

ロイド「ナリス。悪いが、さっきの冒険者のカード情報渡してくれ。」

渡された情報を見て、目をつむる。もう一度みる。

……………。

見なけりゃ良かったかと、思うこともあるんだなぁ…。えっ!何、この二つ名。''自爆の炎操者''。何も関係なけりゃ、「ププッ、何それ!」って笑ってられるのに。しかも、使い魔持ち?厄介事のオンパレードじゃん。…あ、何?ダンジョンで竜倒した?でSランク?…ダンジョン荒らし?

まぁ、他のは無難にこなしてるのもあるから、大丈夫と思いたい。


ん、自爆の炎操者?

…そういや、港町の離れたとこの海岸の異変って、確か爆発?だったんじゃ?詳しいことはまだ判らないけど。確か、巨大な火柱の目撃情報と大量の海水蒸発と、魔魚の大量死亡の異変ってきてたよな?

炎操者って事は火炎系統だよな。

…可能性として、あいつが起こした事件かもっつーのが、かなり有力な気がする。Sランカーなら可能だしな…。


ああ、うん。他のギルマスが、声かけねぇのわかる。コイツは、連携取れねぇ上に、物事を大きくしそうだからな。そのくせ、実績があるから認めざるおえない。竜の単独撃破でAランクって訳にゃいかんもん。


終わった。…頭を抱えて、現実逃避………。

しばらくお待ちください。ピーー。


まあ、どっちにしろ、あいつに頼らざるおえねぇんだから、割り切ろう。

大丈夫さ、以前に、実績(リュウをたおしたコト)あるんだから。

俺が動くならギルド不在の間、ギルドを閉めなきゃならねえ。そうすると、冒険者等に理由を話さないといけなくなる。町に噂が広まる頃には討伐を成功させてねぇと、時間がかかれば、色んなとこに影響もする。短時間で確実に、討伐を成功させなきゃならなかったからな。

失敗したら、町に迷惑がかかる。それだけは避けなければいけなかった。まあ、少なくとも、あいつのおかげで猶予ができたわけだし。

仮にあいつが失敗しても、まだ商人等の被害が出てないから、表沙汰にならない。うん。

………。

不安だぁーーーー!!!頼むから、大事にしないでくれよぉぉぉおお!!



ササメ「ねぇ、この浜辺の爆発って何?私知らない。」

ユウリ「ああ、知らない方がいい事もあるさ。」

おい!遠い目してねぇで、ちゃんと説明しろヨ。ササメちゃん無関係じゃねぇんだから。

ササメ「…ユウリ、もしかして、ホントにユウリが?何したの?」

ユウリ「…ハハッ、まぁ、したっつーか、なったっつーか…本当に知りたい?」

ササメ「…すごく、遠い目してるけど、なんか、そんなヤバイ事を?」

ユウリ「うん。地形も変形したし、下手したら賠償責任とか半端ないかも…まぁ、船とかには直接の被害ないこと確認済み、これが唯一の救いかな?」

ササメ「…あー、なんか、ごめん私のせいで。私、知らなかったし、ユウリも、知らないって事で…」

おい!こら!てめぇら、ちゃんと現実直視しやがれ!!ササメもユウリの顔見て、視線泳がせてんじゃねぇぇえ!!!

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ