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変態瓶底眼鏡

 さて、盗賊の人数は20くらいか、この人数ならいつも通り挑発すれば逃げられる心配はないだろう。

 しかしなんで貴族らしき女は侍女1人で護衛もつけずに、こんな森に来たんだ?盗賊からしてみれば護衛もつけずに高そうな馬車が走ってたら襲ってくれって言ってるようなものだと思うんだがな。

 まあ、どうでも良いか俺は正義の味方じゃないし、特に助ける義理もない。

 俺は気配を殺しつつ隙だらけの5人の背後に近付き声をかけた。盗賊達は余程驚いたのかビクッとなり振り返った。


「よう、オッサン達なにしてんだ?」


 一番最初に正気を戻った大柄な男が威圧的に言ってきた。


「なんだてめぇは?」


「俺か?俺は何処にでもいる冒険者だ。オッサン達は盗賊か?」


「フン、だったらなんだって言うんだ?さっさと消えねぇとぶっ殺すぞ」


 そんな盗賊達を挑発していると、貴族らしき女が声を張り上げてきた。


「お願いします!そこのお方!助けて下さい!」


 はぁ、全く止めてくれよな俺は貴族なんか助けるつもりなど最初から無いのだから、そんな懇願するような眼で俺を見るな。


「うるせえっお前は黙ってろ」


 そうそう貴族の女は黙ってろようるさいなぁ。


「お前もさっさと消えろそれともこの人数相手に女1人助けるために挑んで死ぬか?」


「ああっ!なんで俺が見ず知らずの女のために死ななきゃいけないんだ」


「はっ、分かってるじゃねぇか、だったらさっさと消えろ」


 貴族の女は絶望感いっぱいの顔で泣き始めた。きっと藁にもすがる気持ちで助けを求めたのだろう。


「分かってねぇよ、俺が用あるのはその女じゃなくてお前らだよ盗賊」


 盗賊達は時間が凍りついたかの様に、ポカンとした顔で固まった。


「意味が分からねぇ、俺達に何の用があるっていうんだ?」


「決まってるだろ、お前ら盗賊を討伐して、報償金が狙いだよ」


 盗賊達は明らかに不機嫌な顔つきに変わった。


「イカれた野郎だ、この人数相手にたった1人で討伐するだと、舐めるのもいい加減にしろ」


「別に舐めてねぇよ、あんた達位は俺1人で余裕だよ」


 さて、挑発はこの位で十分だな俺はメイン装備である長ネギを背中から抜き放った。


「てめぇ、何処まで俺達を舐めたら気がすむんだ。おい、このクソ野郎を殺せ」


 お頭らしき盗賊から号令がかかると、盗賊達は一斉に腰に着けたナイフで斬りかかって来た。

 俺は1人目の盗賊をネギで殴り倒した。

 二人目の盗賊のナイフをネギで受けた、その時に金属と硬い物質が当たった『ガキン』という音がなった。


「なっ!」


「てめぇ、何した何だそれは?」


「見ての通りネギだよ、それ以外に見えるのか?」


 盗賊達がイラつきつつも動揺し始める。その隙に1人また1人と確実に盗賊達を殴り倒す。残り3人にまで数を減らすと、瓶底眼鏡で表情の見えない俺に盗賊達は怯え始めた。


「何なんだよ、お前は意味が分からねぇ何でネギで人を殴り倒せる」


 震える声で、盗賊が言った。俺は無言で盗賊に近付いた。


「来るな!この女がどうなっても知らねぇぞ、それ以上近付いたら女を殺す」


(無意味なことを最初に言った筈だぞ女に用は無いって)


 俺はそんな事を思い盗賊に言ってやった。


「好きにしろ、殺せば」


「なっ!」


 盗賊は今までで一番驚いた。まぁ、女の方はもっと驚いていたが盗賊が残り3人になって助かる可能性が高くなったところで、そんな言葉が聞こえてきたら誰でも驚くだろうけどな。


「俺は正義の味方じゃない、お前らがその女を犯そうが、奴隷にしようが殺そうが俺には関係無い。お前らを討伐して得られる報償金が目当てとさっき言ったろ」


「てめぇ、それでも人の子か?」


「盗賊のお前らがそんな事を言うのか?笑わすなよ」


 最後の意地で襲い掛かってきた3人の盗賊を叩き潰した。やっと終わった、思いの外時間をかけてしまったな。

 俺はその場を後にしようと振り返る。


「あの、待って下さい」


 やっぱ声掛けてきたか、面倒くさい。


「お願いします!助けて下さい!」


 女は頭を下げてきた、どういう事だ?この女は助かった筈だ。それとも何か?街まで送って行けという事か?


「お願いします!マリーを助けて下さい!」


「マリー?」


「そこで、倒れている子です」


 確か最初にここに来たとき、盗賊に斬られてた侍女らしき奴か、貴族の割には侍女1人のために頭を下げるのか、俺の知ってる貴族と違うな、まぁ助ける義理もメリットもないが。


「貴族なら侍女の1人の命何かどうでもいいはずだろ」


「どうでもよくありません。この子は私の大切な友達なんです」


 大切な友達ねぇ、貴族がそんな事を言うとは思わなかった少しばかり驚いた。


「駄目だな、俺は知り合いでもない奴をメリットもないのに助けることはしない」


「そんなっ!」


「俺は貴族が嫌いだ。どうしても助けて欲しかったら明確なメリットを示せ」


「私はもう貴族じゃありません、お願いします助けて下さい」


 何やら事情が有りそうだな、確かに盗賊に付けられたのか奴隷の隷属の首輪が付けられている。この首輪がある限り奴隷になるか莫大な金を払って首輪を取るしかない。そんな事を考えていたらマリーと呼ばれていた女が、消え入りそうな声で喋ってきた。


「フラン‥‥お嬢‥様‥私の‥事は‥‥諦めて‥下さい」


「何を言ってるのマリー!貴女まで失ったら‥‥私は」


 何か見捨てて帰りづらくなってきたな。だが俺は自分の主義を変えるつもりはない。


「今すぐ払える対価、メリットはないんだよな」


「はい、今の私には何も」


 そう言ってフランはまた泣き始めた。はぁ、仕方ないタダ働きは自分からするつもりはない。残るはこれしかない、俺が助けても良いと思うメリットは、説明する時間も承認を得る時間もないな、マリーの命はもってあと数分だ。

 俺はフランに近付くと後ろから胸を揉みし抱いた。


「えっ!ちょっ!いやっ!んっ!やめてっ!」


 有無を言わさず揉みし抱く事10秒間、艶のある声とともに巨乳を堪能した。

 フランは抵抗するのに疲れたのか息切れをしていた。


「いっ!いきなり貴方は何するんですか!」


「払える対価が無いって言ってたから作ってやったんだろう。良かったな魅力的な体付きで」


「なっ!」


 そう言うとフランは手で胸を隠して、顔を真っ赤にした。


「それより急ぐぞ!早くしないとマリーって奴が死んじまう」


 フランの肩に手を置くと、フランはビクッと体を震わせた。胸を揉んだので、完全に怖がられちまったかな?


「回復魔法は使えるな」


「初級の回復魔法しか使えないわよ?」


「初級で十分だ」


「えっ!でも何度も唱えたけど‥‥」


「大丈夫だ足りない分は俺が補う」


 そう言うと俺はフランに莫大な魔力を送り出した。


「‥‥何?‥‥この魔力と高揚感は!力が‥‥溢れてくる!」


「よし、今だ回復魔法を使え」


「彼の者を癒したまえ『ヒール』」


 初級の回復魔法を使うとマリーの体が銀色の魔力で輝いた。

 輝きがやむと、マリー致命傷は消えて、青白かった顔は健康な肌色を取り戻した。


「間に合ったな、もう大丈夫だろ」


「一体何が!貴方は何をしたの?」


「さぁな、どうせ教えても信じないだろ?」


「命の恩人の言葉は信じるわよ」


「俺が使ったのは『強化魔法』だ」


「えっ!強化魔法って補助魔法の?魔法が扱える人なら誰でも使える基礎魔法の強化魔法の事?」


「そうだ」


「嘘~!強化魔法って身体能力や治癒力を少し上げる魔法の基本でしょ」


フランは凄く驚いていた。


「ほらやっぱり信じないじゃないか」


「うっ!想像の斜め上をいってたから」


「まあいい、お前もマリーも動けるようになるまでは、護衛しててやる」


「私は動ける‥‥わよ?‥あれ?」


 フランは膝をついて立てなくなった。当たり前だ、意識を失わないだけマシといえよう。


「強化魔法の反動だな、本来自分の力じゃあり得ない莫大な魔力を行使したんだ動けなくなって当然だ」


「さっきはメリットのない事はしないって言ってたんじゃないかしら?」


 フランは笑顔で質問してきた。


「大したことじゃない、本来なら2秒か、3秒揉みし抱けば終わりにするつもりが思いの外、感度良く気持ち良かったから10秒間も揉んでしまったからな」


 そう言うと俺は手をワシャワシャとフランに見えるように動かした。すると顔を真っ赤にして、涙目で睨めつけて来た。


「へっ!変態っ!変態瓶底眼鏡!」




 

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