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夏の番外編②:夢のマサキは5割り増し

今回から一人称に!

ルナの乙女化が止まらないです‼︎



「おばさんのカレー美味しい!」


「でしょ〜! 隠し味が入ってるのよ♪」


「え、隠し味ってなんなんですか?」


「さすがにルナちゃんにも教えられないなぁ」


「そんなぁ……気になります」


「うーーん………じゃあ、ルナちゃんが家にお嫁に来てくれたら教えてあげてもいいけどね」


「えっ///」


「おい、ルナが困ってるだろ!」


マサキがおばさんを叱ると、おばさんはごめんごめんと軽く謝り、食事を続けた。




夕食を食べ終わり、俺とマサキはリビングを後にし、マサキの部屋へ移動した。


「ごめんな。親が変なこと言ってしまって」


「謝らなくていいよ、ただ突然で驚いただけだし」

とは言ったものの、実際はかなり照れてしまった。もしかすると顔に出ていたかもしれない。

自分のほっぺを触ってみる。すると、風邪をひいたときのように熱くなっていた。やはり、顔に出ていたのか……そう考えると、おばさんやマサキにも見られていることになる。

「恥ずかしい‼︎」

恥ずかしさのあまり、より一層頬を赤く染めた。




風呂には先に俺が入り、上がってからマサキが入った。


風呂から上がり、マサキの服を借りる。

マサキの服は大きく、Tシャツを着るだけで、パンツが隠れるくらいの大きさがある。

「暑いし、これでいっかな〜」

なので、ズボンは借りないことにした。

先にマサキの部屋に行き、エアコンをつけ過ぎるのはもったいないので、窓を全開にする。


マサキは風呂に入って15分ほどで出てきた。風呂から出てくるの早くないかと思っていたが、自分も男の頃は早風呂だったなぁと過去を振り返った。



「待たせてわるか…………っ!ルナ、下は⁉︎」

部屋に入ってきた途端、下半身に目が向かってしまった。それもそのはず、上はダイキのTシャツを着、下はそのTシャツでワンピースのようにパンツまで隠してあった。


「パンツは隠れてるからいいでしょ?」


「ズボンもあるんだから、履けよ」


「えーっ、暑いんだもん!」


その時、急に強い風が吹き、着ていたTシャツがひらっとはためく。そして、マサキの前で派手にパンチラをしてしまったのだ。


「今の……見えちゃった?」

目には涙を浮かべ、頬を真っ赤に染めながらマサキに尋ねた。


「残念ながら、見えた」

変に隠すのもダメだと思い、マサキは本当のことを包み隠さず言った。


「グスリ………シクシクシクシク」

マサキがパンツを見てしまったと知り、俺は本格的に泣き始める。


「おい、泣くなよ。しかもそのパンツ、オレのパンツだろう。オレのパンツをオレが見たって大して何もないだろ」


「でもーー‼︎」


「悪かった悪かった。だから、泣き止んでくれよ」


マサキが俺の頭をポンポンしてくれて、俺はようやく泣き止んだ。



/ガチャ/


ドアを開け、いきなり登場したのはマサキの母。


「あら〜、2人ともあまりイチャイチャしすぎずに、ちゃんと寝ないとダメよ。特にルナちゃんは女の子なんだから。美容には睡眠が1番!」


再び

/ガチャ/


マサキの母は部屋を出て行った。


「マサキ、俺たちイチャイチャしてたのかな……」


「うーん……。もしかすると他人からはそう見えたのかもしれない」


「おばさんに俺が泣いてるとこも見られたのかな。恥ずかしい///」


「ま、気にせずに早く寝ようぜ。あんまり夜更かししてもよくないからな」


「う、うん。」


マサキの部屋で寝ることになった二人。俺はマサキのベッドに寝て、マサキは床に布団を敷いて寝ることになった。


「なんかごめんね。マサキが布団って」


「気にするな。それよりも逆に俺の布団で大丈夫だったか?」


「うん。」

(マサキの匂いがして落ち着く)

胸いっぱいに空気を吸い込み、俺は眠りに落ちていった。


「おい、もう寝たのか?」

マサキの声はもうルナには届いていない。








□翌日□


「ルナ、そろそろ起きろ。時間だぞ」


「マ、マサキ⁉︎」

マサキが優しく頭をポンポンしながら、俺を起こしてくれている。嬉しさやら恥ずかしさやらで頬が真っ赤に染まるのを隠すため、目より下はタオルケットで隠す。


「ほら、早く起きないと朝ごはん冷めるぞ」


そう言って、マサキはタオルケットを剥ぐ。

仕方なく俺は体を起こした。だが、まだ眠い。


「まったく、ルナはお寝坊さんだな」

マサキが微笑む。なんだか、いつもより5割り増しでイケメンに見えるのだが……。


「まだ眠いのか?」


「うん」


「仕方ないな。じゃあ、おはようの………」


なななんと、マサキがキスをしようとしてきたのだ。

今日はなんか特別な日ですか⁉︎


初めは躊躇したがよくよく考えてみれば、お互い告白し、両想い。ほぼ付き合っているとも言える関係だ。それならば、キスぐらい恥ずかしがらずに普通にするものではないのか……。


「……マサキ」


こちらも唇を近づけていく。

そして、唇と唇が重なり合う。

だが、唇の感触はなにかおかしい。想像してたのと全然違う…………………………………………










「ハッ!!!!!………夢か」

感触がおかしいのも当然、俺は枕にキスをしていた。

つまりはあの5割り増しマサキは俺が想像した夢だったということ。俺は頭の中ではあんなことを望んでいるのだろうか。



「大丈夫か、ルナ?」

不意に声がして驚く。


「マ、マサキ! 今のみてたの⁉︎」


「枕にキスしてたことか?」


「グスリ……………シクシクシク」


「おい、泣くなよ。誰にも言いふらしたりしないさ」


なんだか、昨日も似たような会話をした気がする。


「泣いてるとこ悪いが、1つ提案があるんだ」


「な、なに?」


「今日の部活が急遽日曜と振り替えで休みになったんだが、今日映画に行かないか?」


「き、今日⁉︎」


「ダメか?」


「いやいや、俺はいつでも予定は空いてるし、今日でも全然オッケーだよ‼︎」

内心では嬉しくて叫びまくっていた。


「そうか、じゃあ昼から行くとするか」


「うん!」




マサキの家で朝ごはんを頂き、一旦家に帰る。デートの準備をするためだ。


「リリム、ただいまー」


「お帰りなさい、ルナさん」


「エアコンは直った?」


「ええ、直りましたよ」


昨日までの灼熱地獄と違い、家は涼しい。


「リリム、これからマサキと映画を見に行くんだけど、俺の着ていく服を選んでくれないかな?」


「任せてください! ルナさんの大切なデートでマサキさんをメロメロにするような可愛いコーデにしてみせます!」







□10分後

「すごい可愛いよ、ありがとうリリム! 」


「いえいえ、お安い御用です!」


リリムのファッションセンスは抜群で、今回もファッション雑誌のモデルさんが来ているような服のコーデをしてくれた。


「でも、緊張するなぁ。何気に私服でミニスカって初めてだし」


「なに弱気なことを言ってるんですか! 勇気を出して当たって砕けないとダメですよ‼︎」


「いや、砕けちゃダメでしょ‼︎ じゃあ、行ってくるね」



予定では映画館のあるショッピングモールへ14時に集合だったが、早めに家を出た。


歩きながら、先ほどのリリムの「当たって砕けろ」という言葉が何度もりぴーとされる。

「それにしても、リリムってあんな間違いすることあるんだなぁ……ってまさか⁉︎」

今思えば、リリムは頭が良く、言い間違えたり、意味を理解していないはずがない。そう、リリムは俺の緊張をほぐすためにわざとあんな間違いを言ってくれたのだ。優しすぎる‼︎











時刻、13時半。

ショッピングモールへ着くことができた。

マサキはまだ着いてないようだったが、すぐに遠くからマサキが来るのが見えた。

いよいよ、待ちに待った映画デートのスタートだ!



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