※【内容刷新工事中】第十三・五節 空蝉事件の復習 (R15)
■■■注意喚起! この部分のみ、R15指定■■■
この第13,5節は、『源氏物語』の原作部分が割と忠実に紹介されております。そのため、この部分のみ、念のためではなく本当に■■■R15指定■■■となります。
よって、13.5という形で節を刻み、この部分を飛ばして読んでも話が通じるような構成としてあります。(と、ゆーても、直接的な表現はないですし、本当に本当に念のための処置です。しかも、相変わらずコメディーだし。)
日本が世界に誇る長編恋愛小説『源氏物語』のはじめの方には本当にのここに出てくるような段が存在するのです。
但し、このお話は根本的に「ドタバタコメディー」ですので、こんな展開になっていても裏があると思って読んで下さい。このシリアス風味の展開の裏に何が隠れているのか、どういう事情でそうなったのか、主人公ちゃんと一緒に読み解いていって下さいませ。(また、ここで敢えて明記しておきますと、ヒーローはヒーローですので、変なことにはなりません!)
※この小説はあくまでフィクションであり、登場する歴史的事件、人物、企業名、大学名などは実在する同名のものとは別存在であるとお考え下さい。
【2023年11月27日連載開始】
**********現在・工事中です**********
※作品内容向上のため、現在(24年3月7日~13日まで)、大鉈振るって改良工事を行っております。空蝉事件編があまりに長期化したため、この部分の縮小・短縮化を図ることで、物語全体として流れ良く読みやすく改良したいという意図です。
(空蝉事件開始のあたりから短縮・改良版に置き換える予定です。付随して宇治・讃岐編も縮小予定)
※その結果、ここまでリアタイで読んで下さった読者様には、ご不便をおかけ致しますことをお詫び申し上げます。ご不便内容の具体例としては、大鉈振るった結果、物語の流れが変わる部分や削られたエピソードが出てくる可能性がございます。また、感想をお寄せ下さった方には非常に申し訳ないことに、一話削るとその話に寄せられた感想部分まで削られてしまう可能性があり、その点も心よりお詫び申し上げます。(感想が削られない方向を模索してみますが、その場合、掲載話と感想部分がズレるなどの現象が起こるかもしれません。)
※工事期間は3月13日までを予定しており、14日より新バージョンでの連載再開を予定しております。
※24年3月7日まで公開されていたバージョンは「旧版」としてどこかに保管する予定ですが、その中で公開されているネタは、新バージョンでの展開にて再利用される場合がございます。
**********現在・工事中です**********
【以下、旧版です】
※この節、飛ばしてもOKです(前書き参照)、
※次の話はここを読んでなくとも一応繋がるようにしてあります&次の話も同時投稿してあります。
※ギャグ的な意味では、面白エピソード満載な回ではありますが、同時にどうしてもR15設定にしなくてはならない部分でもあります。(別に下ネタが多いわけではないのですが……)
第十三・五節 空蝉事件の復習
これから起こるだろうと予想される事件は、源氏物語においてもごく序盤の章にあたる「帚木 (ははきぎ)」と「空蝉 (うつせみ)」の部分だろうと思われる。
話の流れとしては、光源氏が元服してから数年後、「藤壺の女御のような人」という理想の女性探しに少し行き詰っていた頃に、男友達らから「中流の女ぞよき」と吹き込まれるあたりから始まる一連の事件だ。
光源氏の中で「高貴な女性二人を妻と愛人としてみたけれどどちらも安らげないな、どうしたら?」というフラストレーションが膨れ上がっていたところに、宮中でちょうど宿直当番が被った男性同士が夜通し四方山話をする機会があり、その中で話の流れとしてそういう噂を聞きつけてしまうのデス。「中流貴族クラスの女性が、結構いいよ」と。
その男同士の噂話の会、後世の人たちは「雨夜の品定め(雨降る夜に行われた女性品評会)」という通称で呼んでいて、これ、はっきり言って現代風に言うと、男同士の猥談の会デス。
因みに、その会、うちの長兄(頭の中将)もしっかり面子に入ってたりする。
――ああ、兄様、不潔っ! 最低!
このあたり、自分の夫が参加してることより、兄の方が気に触わる。夫だと、あまり実感が沸かないせいもあるけれど。
――うーん、改めて考えてみれば、少年師匠もあの女の子みたいに綺麗な顔で猥談って……? あ~、ダメだ、全然イメージ沸かない。沸かないからこそ腹が立たないのか?
――逆に、兄貴の方は、いかにもやってそうっていう意味で腹立たしい! ついでに、さっき本人認めたしね、そういう会、やったって。あー、もう、腹立つなあ、馬鹿兄貴! 清純派の師匠に変なこと吹き込むなってば!
この会、単発だったのか定期開催だったのか分からないのだけれど、たぶん、かなりきわどい話もされただろうと思われる。でも、そのあたりは紫式部先生は上品にカット。
私もこの部分、現代女性としては訳文を読んでいてあまり気持ちのいい話ではなかった。そのため記憶に薄い部分でもある。確か出席者のうちの誰かの経験談として「学者の娘の妻を娶ってみたものの、家柄は申し分なく頭は良いのだが、物知り過ぎて堅苦しくて居心地が悪い、やすらげない(またか、その表現!)」という話などがあって、じゃあどうしたら理想の女性に辿りつくのかというのが議論の焦点になり、結論的に、自分にとっては少し格下かなと思われるくらいの家格の「中流娘」を狙っていくと事前にあまり期待をしていなかったという心理効果も手伝うせいか、結構、かなりイイ、……確かそういう話だったはず。
うわあ、なんだかなあ、って感じだ。女性の品評会ってだけでどうなのよって思う訳だが、自分より格下を狙っていけとか、本気でどうなんだろう。私がもといた世界ではミスコンもよくないのではと言われ始めていたくらいで、そういう格付けや女性をモノ扱いする行為って、本当にどうなのよ、と思う。思いますが! コレ、『源氏物語』の中でそれ以降の話を展開するのに必須のイベントなわけだし、また、本当に「昔の話」ですからね。私がここで一人怒っても如何ともし難いお話ではあるのです。
で、雨夜の品定めのあと光源氏が「中流の女」に興味を持ち始めた頃、ある日、占いによって「方違え」をすることになり、紀伊の介の家を訪れる。と、そこには光源氏以外にも先客があり、それは、紀伊の介の父の後妻にあたるまだ若い「中流の女」。但し、最初から中流貴族の家に生まれたわけではなく、父親は宮中でも要職を務めるような上流貴族の家柄だったのだが、父の死後零落し、受領階級の妻となっていた女性だ。もし父親が生きていれば、帝のもとに女御・更衣として入内していたかもしれないほどだったというのが、自身の生母・桐壺の更衣の立場と被り、そういう点から光源氏は興味を持つ。
そして、ここで信じられないことに、光源氏はその若い後妻が寝ているところに忍び込んで連れ出し、ほぼ無理やりという形で関係を持ってしまうのだ。
これ、現代感覚でいうと完全に婦女暴行という性犯罪で、私も読んでいて非常にモヤモヤした部分だ。(でも、本当に源氏物語のしかも冒頭部分にあるんだってば!)
ただし、源氏物語は全編通して「光源氏万歳!」って話なので、そんな光り輝く君と一夜を共に出来ただけで女の勲章、ステータスよ、という流れがあり、どの訳本を見ても、ここで無理強いされる女性の側の心情が「酷いことをされたけれど、それでも悪い気はしない。どうしても光る君には惹かれてしまう」みたない描写がされているのだ。うわぁ、本当に光る君万歳だ……。
そして、一夜の関係を持ったものの、その後、女性の側では後悔の念は深く、光源氏が再度訪ねて行っても再逢瀬には応じず、彼の腕の中からするりと逃げ出すのだ。そして逃げ出す際、光源氏のもとに一番外側に着ていた衣を一枚、蝉の抜け殻のように残していったため、この女君は通称「空蝉の君」と呼ばれている。
――この空蝉の君ってね、受領階級出身というところといい、作者の紫式部本人がモデルと言われている話なんだよね。こんなことが本当にあったのかどうかは分からないけれど、そういうところでの自分投影にリアリティがあるとか何とか、文学評論的には評される系のお話なのです(文学って難解だ!)。
――いや、しかし、これが実際自分の身の回り、目の届く範囲で起こるとなるとマズイでしょう! 現代感覚で相対しちゃいけない件なのかもしれないけれど、でも、やはり問題だと思うのですよ! あの、いつもムスッとした表情を崩さない少年師匠が何をどうしてそんなことをしでかすことになるのか、イマイチどころかイマ百個くらいピンと来ないし、そもそもウチの師匠、ものごとの善悪、倫理観には滅茶苦茶厳しいタイプなはずだから、なんでそれが婦女暴行に繋がるのか本気で分からないけどね。ホント、何かの間違いなんじゃないかと思う。
――でもなぁ、そもそもこの世界、夜這い婚がベースだからなあ、百万歩くらい譲れば、あれだけ顔面偏差値の高い「皇子様」に望まれたら、何でも許しちゃう、そういう世界観なのかもしれない。「私は何をしても許される身なのだから」って、何か漫画版源氏物語では決め台詞の一つらしくって、古文で源氏をやった後、クラスの女子たちがきゃあきゃあ言いながら、それで光源氏ごっこやってた記憶がある。そう言いながら単に体育の着替えの時に女子同士が脱がせ合いっこするんだけなんだけどね。………うん、ホント、現代日本って平和だなあ、という光景だよね。
――だけど、師匠がその台詞言いながら女子を襲う姿というのが、全くもって想像つかない! あ、でもあの人、既に六条様の件では、やらかしてるんだった! だから、うーん、うーん、このあたり、どう判断すれば? ……やっぱり、あれかな、青春とは暴走列車のようなものだと言うし、暴走が始まる要因としても、ストレスとか色々目に見えない要因があるらしいし、光源氏も結局、藤壺の女御のような人探しが上手くいかず、精神的に弱っていたのだろう。そこに、六条の御息所や葵の上が全然安らげないタイプで、ストレス更に溜まっていったろうし……。
と、ここで、自らを振り返り、サーっと青くなった。
やすらげない。ストレス……。
――本日、光る君におかれましては、ストレス要因、確かに、ありました、よ、ね……。
そう、今日の昼間、私と少年は、かなりの大喧嘩をしている。
特に私は、「鏡で自分の顔を見ろ」とか「持ってる鏡、不良品で曇ってるんじゃないの?」と罵った挙句、「もっといい品使いなさいよね、後で高級品贈るから」と最後には自分の家が金持ちだという自慢までしている。
少年が、金に飽かしたその手の所業が大嫌いだと分かっているからこそ、敢えてそうして怒らせて、そこから六条の御息所の話に持って行きたかったのだ。その目論見は成功し、例の絶対零度の声で「六条の件は其方に説明するつもりはない」って言葉を引き出せた訳だが……。
まさに、これが源氏物語の中だという確認をとるために必要だと思ったからこその高飛車な態度と傲慢な物言いをしてみたのだが。それがこんな風に、後々に響くとは。それも最悪の展開へ向けて。
――え、えっと、これって、わ、私のせいというのも……一部あったりする……?
全部が全部そうではないとは思うけれど、若い激情の爆発に向けて、トリガーのひとつくらいにはなってしまっているかも知れない。
狭い牛車の中、長兄によく分からない説教をされながら、私は自分のしでかしてしまったことの大きさを自覚し、顔と背中に滝のような汗をかいていた。
――そ、それに、師匠って、何かの拍子に妙に暴力的になることあるんだよね。あの私のお琴の発表会というか、結局私たちの結婚披露宴だったって宴でも、いきなり膳をひっくり返す勢いで怒りだして帰っちゃったって言うし。そして半年前にお父様と一緒だった時のケンカでも酒杯をバッと投げ捨ててたし。そもそも、最初に会った時のあの横柄な皇子様ぶり……。うん、ちょっと、何をしでかすか分からない「危うさ」は、確かにあるんだよね……。うーーーーーん。
このあとの第13節は同時投稿されております。
この部分、なくても良いかなと思う反面、源氏物語ファンとしてはやはり注釈入れつつ、掲載しておきたい部分でもあります。
この後は、安心してドタバタコメディーをお楽しみ下さい。




