~第二部 下層フリーター爆誕編~ 第15話 匿名希望だったニートの悪夢
格言
"人間は考えることが少なければ少ないほど、よけいにしゃべる。"
-------モンテスキュー--------
...自身がニートの際、ただただ無意味に時間が過ぎていたことを回想する...。一日の始まりにネットを開き、特定の掲示板に行った。
匿名1: "やあ。引きこもりの諸君、元気か?"
匿名2: オッスオッスッ。ニート君、どうしたん?
匿名1: ...はっはっはっ...。何、いつも通りの愚痴だよ...。
匿名3: いや~~、何もすることない日々はいいよね?、ってことじゃん?...ウザっ。
匿名1: ...酷い...(´;ω;`)
匿名4: 辛いよね....。働けないって....。
匿名5: ニートなの?
匿名6: ..ニートかよ!?会社かバイトで働かねえの??なんで?
匿名7: くだらないね..。ニートに存在価値なんてないって、この前政治家が言ってたよ..。なのに何でニートなんて続けてんの?両親に生まれてきてごめんなさいしろよ??
匿名3: ..ちょっと言い過ぎwww
匿名5: ..なんで、ニートに対してこんなバカが湧くんすか??てか、この時間帯にレスしている奴、全員、仕事ねえ奴らだろ??そんなやつが社会人だと思う??思わねえわなwww
匿名6: >>>匿名7へ、ハア~~~ッ..。朝っぱらからなんて会話してんだよ..。頭痛くなってくるわ...。ちょっとはさ、頭使えよお前。ここでレスをしていても、まともに反論出来る奴なんてここにいるわけないのに、何でお前、そんなくだらないことを言うんだ??価値がないだろ??
匿名1:>>>匿名6たちへ、 ...お前らも正直、ニートだろ??親のすねかじってんだろ??
...そんなこんなで掲示板でやいやいキーボードで文字を打ちつつ、更に文章を続ける...。...しかしながら、それが何時間続いても流れるように時間も進んでいく。長い文章の中に絵文字やwwなど記号をもちいた罵詈雑言が続いていく...。
...自身のニート生活の朝はこうやって夜の夕食までタイピングで適当に文字を打っていき、不良者どもの空中飛行用バイクの大きなエンジン音、リーマンが口論の末、酔いながら帰ったのか殴り合う音を聞きつつ、両親の金銭的な話がたまに耳に入りながら、脊髄反射でレスを返した...。
しかしながらも、こうやってレスバを行っていると、自身の弁論が経験を積み重ねていきながら、どんどん技術が磨かれていくような感覚に陥り、その達成感らしきものに酔いしれる...。
..だが、そうやって酔いしれた達成感らしき感覚はすぐに冷めてしまう。...なぜなら、自身の世界は狭く、あくまでネットの海でしかないのだから...。中学生を中退して、最初でしがなくバイトを行ってきた俺は....そこで、すべてが怖くなり、引きこもった...。
そして、なんやかんやで家族から家を追い出され、今後の生存のために下層地区に途中でおっさんと出会い、その中でおっさんの家族と思われる少女ふたりに会って、今に至るわけだが...。
「...いつまで、おっさんをぶん殴っているんだ??」
こんな呆けたような疑問が口から漏れ出たことを許してほしい。しかし、俺はこんな光景が見れることが分からなかった。
「...うるさい。なんで帰ってきているんだよ...?!あんたは下層地区から抜け出したくせして...、何で今更帰ってきてんだい!!?」
ここで一人、赤色ロングの少女が髪を結び、彼女はポニーテイルにしながらも、横で倒れている血まみれの"おっさん"に未だにあぐらをかきながら、蔑んだ目で視線を落とした...。
..血まみれにはなってはいるが、なんとか目は開き、身体とこめかみを"ピクピクッ"させながら何とか上体を起こした...。
「...ううっ..。..な..ぜ..に..?」
...ボコボコになりながらも身体を血まみれになりながらも、瀕死に近いおっさんが荒い息遣いで何とか右手を挙げながら、何とか言葉をこぼした...。
「..なぜって..??そんなん自分が分かってんじゃないん??」
そう言い放つ彼女のこぶしには赤い血がべっとり付着しつつ、こぶしの間から滴り落ちており、あまりにも異常な光景に思わずこちらの頬がひきつった...。
「...っ。..そう..だな...。す、..まん。」
...そう言い放った彼女の目は笑ってはおらず、何も感情を浮かべない無表情で下層地区で初めて見た中でおっさんよりも、一番威圧感があった。、彼はそう言われて、頭を下げて、...そのまま、ガクッと直立に倒れて大きな音を立てていき、..すぐに気絶したようだ ...。このままにしておくのだろうか?
「..マジでこれ本当に大丈夫なのか?」
「...場所的な意味でなら大丈夫だよー。一応、一定の防音効果はあるからねー。」
赤い長髪をツインテールにまとめた彼女の隣にいた金髪短髪のギャルのような女子高校生??は"もちのろん、ここで強く力を込めて床を殴って音を出しても、外には聞こえないよー。これで何が起きても大丈夫だねー"、と何やら瞳を細め、ニマーッと口角を動かしてニヤニヤした笑みを彼女は作った...。
「此処は、ギルド内でも音が聞こえないような素材が使われているんだよねー。だから、そのところ、大丈夫だよー??」
でも、ここにある応接室だけなんだけどねー?、と金髪のギャルはヤンキー座りをしながら、自身の髪を人差し指でいじりながら呆れたような笑みを浮かべて話す...。
...俺自身はおっさん周りの人間関係は何があったのかが正直分からない。会って2日くらいの人がそんな話すことはないし、なんなら陽キャでも警戒心がないやつなんていないだろう...。
「...君たちはどうしたいんだ?」
..俺はそう彼女たちに対して、問いを投げた。そして、その問いに答えるためか、赤髪の彼女は嫌な表情をしながら、口を尖らしながら、ぶっきらぼうになおかつ怒りながら答えた。
「...私たちは、このクズに裏切られたんだ。止めんじゃねえよ、陰キャ野郎。」
..正直、予想外だった。いや、でも...、おっさんは気を使えないし、まあ、何かあったのではないかと、思って黙ってしまった...。
「...。」
...一旦、彼女の反応を考えていたが、このまま黙っていたら酷い状況になっていたので、口を開いた...
(こっちがこの空気に〇される)。
「...分かった、あんたらの問題には手をつけないし、聞かない。...だけど、ここで血まみれになっているので、まずそれらをどうにかしてほしい。」
...俺はそう言いつつ、未だ倒れて血濡れたままのおっさんの様子を見る。うん ....。穏やかに呼吸音は聞こえており、なおかつ小さな声ながらもぼそぼそと抗議のような内容の言葉を話しているから、まだ元気そうだ。多分...。
「...あんたの目的はなんだ?中級層で暮らしていたアンタが、なんで、..この寂れた地区にやってきたんだ?」
赤髪の彼女がそう言う。俺は咄嗟にその言葉に対して反応しようとしたが、黄色い髪色のギャルが俺に対して、興味深そうに見つつ、口を開く。
「..へえーー。中級デバイスを持っているのにねーっ。」
咄嗟に声を上げるのを我慢しつつ、俺は何で分かった、と尋ねると、彼女はハアーッと一息つき、やれやれというような様子で俺の質問にめんどくさそうに答えた。
「...詳細は聞かないよー?そういう人もいるからねー。」
つまり、下層地区は俺みたいな追い出された人も来ているのだろうか、あり得る話だ。掲示板にもあったが、どうしようもない事情で仕事を辞めた奴らが強制的に追い出され、下層地区に来るという話を耳にタコができるほど聞いたことあるし、何なら、バイト先でも下層地区から来た奴のこみいった事情も噂程度に耳にしたことならある。大概、嫌な結果になるが。
「ふーーんっ。...つまり、あんたの職探しってことー?ニートの君はこっち大丈夫かなー?」
...金髪のギャルはそう聞いており、俺はその質問に対して、自身の事情を隠す部分は隠し、答えた。
...暫くのうちに、赤髪の彼女はその内容に眉をひそめ、俺に対して疑問の声を上げた。
「...ココで働くのはいいとして、しかしながら、それに対する事情は不明瞭だ。まず、どこの企業に働きたいと申し込んでも、答えてもらえないだろうな..。そもそも、どういった事情でお前はコイツに出会い、ここに来たんだ??」
...赤髪の少女は俺のほうを見上げて、俺の目を真っすぐに見つめてそう言葉を紡いだ。金髪のギャルも同じく興味深そうにあるいは疑い深く見つめる。俺はそんな二者の視線を合わせながら、次のような言葉を紡ぐ...。
「俺は..、この下層地区でニートではなく、自分で生きていける人間になりたい...。」
...たどたどしくも俺は口から言葉を吐く。...その反応を見て2人は息を深く吐き..、金髪のギャルはしばし目を閉じて、手でお手上げのジャスチャーを取った。一方の赤髪の少女は呆れたように口を開き、こちらに問いを投げかける...。
「...30代になって今更、そんなことを始めるのか?遅すぎないか?」
....確かに。そんなことを言われていても不思議ではない。 ...そんなことをおっさんに言われた俺は先ほどの問答によって覚悟した思いを彼らに伝えた。
2ヵ月、書けなかった...。すみません。