~第二部 下層フリーター爆誕編~ 第8話 下層地区をゴミ都市といったやつは誰だ?...お前じゃいっっ!!
...1ヵ月、更新が遅れました。すみません。
...ここの下層地区では様々な暗黙のルールがある..。結局、それは理不尽なフザケタようなものばかりだが、これを知っとけば、少なくとも危ないことに絡まれる回数は限られるであろう...。
..それでも、まあ、避けようのないトラブルがあるが...。
さて..、今回もいつも通りのいわゆる銅線探しというやつで日々の小銭稼ぎを日課として進める私たち...。もちろん、ルールに乗っ取り、申請して許可ももらいつつ、日々、穴場を探しつつ、銅線を安い日銭に変えていっているわけだが...。
「..足りないね...。」
「..マジで足りないね~~~っ?!!」
そう私たち姉妹はその場でへたりこみながら、いわゆるヤンキー座りをして、この仕事を紹介してくれた地区担当のギルド受付を待っていた..。
..まあ、さっき出した大声で前で待っている何名かが少し驚いたようにビクッとなったあと、迷惑そうにこちらのほうに首を傾けたが...。
..しかしながら、ここまで来ないと私たちに出来る仕事は水商売と死亡率がやばい探索隊しかなく、..そんな仕事は正直嫌だし!!..何より、私たちが外の方へ行けるとは思っていない...!!
「仕事仕事仕事...!!」
私は血眼になりながら何とか出来うる仕事があるチラシを探す...。現実問題..、若者にとって稼げる仕事は、この下層地区にはほぼないに等しい...。
さらに、都市の端辺りに密集されてしまっているせいか、中々、交通網も不便な状況となっており、絶賛、歩いて、遠くの町まで来ている最中なのである...。
しかし、あまり経済発展していない田舎のためか、ギルド内の仕事斡旋コーナーがある長い廊下を歩けど歩けども、私たちがやれそうな条件、資格がある仕事があるビラが見当たらず、ついさっき、全部のビラも条件や人数やらを確認したところ、満員状態で募集が終了していることが確認出来た...。
"..あれ、これって、もしかしなくても詰んでね...??"そう私は思いつつもここで諦めるわけにはいかないので、別の仕事斡旋出来る場所に行けるかどうかを現在、デバイスを開き、アクセスモードの地図を確認しながら、次の場所を探していた...。
しかし、こうまで仕事がないとなると、最近の盗賊団による被害や昔の古代遺跡を住処にしてきた魔物による住宅や農作物などの被害による物流が滞っているのか...。
正直、この下層地区ではただでさえ、物流の情報のインフラ整備がされていないのに...。
そう先の未来を思い返し、ウンウンとうなっていると、ふと傍らにいたはずの義妹がいないことに気づいた...。どこにいったか??、とキョロキョロと周りを見渡すと、カウンター辺りに私の方をもう見てくれなくなった義妹がいつの間にかカウンター中央の方にある受付コーナーに出向き、職員に聞いている...。
..すると、義妹を対応していたカウンター中央内の職員が慌てた様子で受付に備え付けられた奥の方にある扉に入った...。
..20分後、やる気のない頭ボサボサな明らかに徹夜残業OLに近い女性がその扉から現れて、義妹の対応を行ってくれるような流れになった...。
..しかし、義妹に呼ばれはいいものの、その職員の様子が変だった...。明らかにめんどくさいような...、いや徹夜明けなのか黒い隈が目立ちながらも、眠気が襲ってきているのか首を微妙に縦に振りつつ、今にも眠りそうになっている状態だ...。
..私は正直、アチラがまともに話聞いているのかが気になるんだけども...??大丈夫...?!
..そう思いながら、アチラの話を聞こうとするが、突然、受付のお姉さんの口元が緩み始め、目もトロンとしたような形になった...。
..そして....、"バッターーーーッッッン!!"
..盛大に前のめりになって倒れた...。
「お嬢ッッッーーーッッ!!??」
..冒険者たちであるおっさんの野太い悲鳴数名分のデカすぎる叫びがギルド内を満たした...。
.....35分後.......
「..お義姉ちゃん...。追い出されちゃったね...~~??」
「...何で、そんな嬉しそうなのよ...??正直、あの受付の女性が白目をむいて倒れた瞬間からアンタ、頬に言い表しようのない笑みが張り付いていたわよ?あれは一体どういうことなのよ?正直、私はどうでもいいけれども、仮にあのアンタの笑みに冒険者の男どもが気付いたら嫌なイチャモンをつけられていたかもよ??」
...私はそう激しく口を尖らせ、まくし立てながら、そう言い放った...。しかし、彼女はその様子を確認して、目を鋭く細め、"キシシッ!"と口元を少し吊り上げて歪んだように笑った..。
「..お義姉ちゃん~~っ??なんか変な妄想を考えている~~~っっ??」
..彼女は訝しげに薄気味悪い歪んだ笑みを浮かべながらこちらの顔を覗きこんできたので、私はそっと目を逸らした...。
..正直、今でも詳しくコイツのことは考えていることが分からないところが多々あるし、このようなトラブルが起きることも日常茶飯事なので慣れているといえばそうである...。
..しかしながらも...。
[..あの鋼のメンタルはマジでどうなってんのよ...?」
私はそう思いながらも、てんやわんやあって追い出されたギルドから出ていき、未だに分からないところが多い義妹の後を着いていき、次の仕事先を探しにいった...。
--------40分後--------
「...今回も色々なことが起きたな...。何でこんなことになったんだ...?」
俺はそう思いながらも、おっさんからもらった寝袋に入りながらも今まで起きたことを思い出していた...。
...さてスーパーニートであった俺がなぜ、そうなったのかを思い出しているが、実家から追い出されたことを皮切りに色々と追いつけないほどヤバい出来事が現在進行形で起きているため、もう何が何だか分かんないという心境になった...。
..2日前には実家から追い出される宣言をされ、大きい恐怖心から馬鹿みたいにインターネットで下層地区のことを調査していたのに、現実ではそれ以前の問題が目の前に立ちふさがり、自分は何も出来なかった...。
..今更、普通の中層地区の住人のような生活には戻れないことは嫌でも分かる...。俺は現実問題としてニートである一般人より何も行わなかった経歴がデカい障害として立ちはだかっており、中層地区にある中小企業、バイト受付からも断られる辛い状態だ...。
..確かに俺は凡人より学校を途中で退学してバイトすら行っていなかったのだが...、デバイスでの中央にある各都市等など情報閲覧を行ってきたつもりだ...。
..だが、こんなことを考えていても、大きな不安や恐怖心が心を容赦なく覆っていることが分かる...。今まで社会に出てこなかった代償というべきか...、..いや、ほとんど急用がない場合、外に出なかったことが原因になり、ゲームでいう経験値がない状態である...。
「..こんなことは人生のイベントでは起こらないはずなんだよな...。はあっ...、辛ええわ...。」
そんなことを呟いて、俺は小さな溜息をついた...。
...この先にある下層地区はどのような場所か...。おっさんに聞いてもあまり教えてもらえなかったため、俺はただ単に着いていくしか選択肢がないが、俺の未来は未だに暗闇のままだ...。
..そして、俺は迷宮にある天井で青白く光る鉱石の光を見ながら寝袋に入ってランプの光源を消した...。
社会経験がないのは中々厳しいっす...。
by.とあるニートより