~第二部 下層フリーター爆誕編~ 第6話 不屈の傭兵、ここにて魔術解放する。
傭兵が頑張るお話...。あんまり戦闘描写は苦手です...。
..暗闇の迷宮でほかの団体に遭遇したと思ったら、まず武器を構えろ...。ここにいるものすべてを敵と思い込まなければ迷宮でやっていくことはできない...。
これは俺自身が、傭兵時代に先輩に言われた助言の一つだ...。
...さて、囲まれてしまったな...。俺がそう悩んでいると、後ろで待機していたクソガキのニートが、自身が隠れていた岩から出てき、徐々にこちらに相手に悟られぬよう歩みよって来るのを感じる...。
..先ほどのクソガキによるデカい声音により、ここに30人くらいの人数がこちらに気づき、こちらの位置を補足しようと一斉にこちらに向かって駆け走り始めた...。
..多くの人数による走るドタドタという大きな音と、たくさんの殺気がこちらに押し寄せてくる...。
"..仕方がないな"、と俺はそう思い、ため息をつきながら、自身の背広にしまってあったものを取り始めた...。
...だがしかし、そんな足運びではあちらにすぐにでも気づかれるだろう..。あと、身体基礎能力が圧倒的にアチラとつり合いが取れない...。
...見たところ、目の前に見えている盗賊の奴らの装備は普通によくいる探索者の中級者や初級者などが持つ革の防具、鉄の防具等を身に着けている..。
..最近、傭兵会社で話題になっている海外から来た迷宮探索担当の派遣傭兵か...。戦闘は避けられそうにないな...。
~~30人の猟犬団、団員チャールズ視点~~
まず、盗賊であるリチャーズが動いた..。この大和帝国では鉱山が多く、海外の傭兵会社にもその噂は広まり、一種のゴールド・ラッシュ現象を起こしている...。
だが、このゴールド・ラッシュに関係を持つには厳密な審査が必要で、許可をもらってない俺たちはここの契約には関われない...。
...だが、そんなの俺たち盗賊に関しては関係ない事象であり、上にいるお役人様方のたくらみもここの国民の安全も知ったこっちゃない...。
なので、こんな辺鄙な鉱山で鉱石を探している、という流れだ...。
「..この任が解かれれば、俺たちは大金持ちだ!!..あのクソサルどもが目をつけなかったのが運の尽きだな!!この資源豊富な大和にいるってーーのにっっ!!ほとんどの国民は奴隷みたいに会社員をクソ真面目に稼いで俺たちはこれでガッポリ儲けるって寸法よ!!」
「そうに違いねえな!!マスター!!この件が終わったら裏ルートで...!!」
「...ああっ!!わぁかっているさぁ!!大和一の別嬪奴隷を購入するんだろ?いい機会だ...。ここにいる女どもを逐一攫って奴隷貿易を海外に売り始めるビジネスを始めようとちょうど思ってたんだ..。ちょうど..、銀行の催促が来ているしな...。」
「...さすが、親分だ!!あんた、やっぱり大盗賊だよ!!この偉大なる盗賊王"ダル"様に乾杯!!」
「"乾杯!!"」
...彼らはガハガハと下卑な大きな笑いが洞窟を響かせている...。その内容はとてもじゃ言い切れないがこの国の闇の一つであり、彼らはその犯罪に加担した"商業団体"だ...。
..こんな不条理な世界では暴力、権利、地位、金、血筋がすべてを支配しているといっても過言ではない...。
そんな盗賊団体が大きな笑いを上げ、20分後に彼らに最初の異変が起こった...。
「..なあ、マスター?..そういや、さっきから声がするんだが...。」
「..ああ..、どうやら、今日の"獲物"が来たようだな...。」
その瞬間、彼らの目がギラリッ、と輝いた...。そして...。
「野郎ども!!間抜けなクソサルども2名が来たぞ!!丁重にもてなしてやれ!...ああ、しかし...。
身ぐるみ剥いで、楽しんだ後にな!!」
「"oooohhh~~~~~ッッ!!!"」
盗賊団である彼らの殺気や闘気が増幅し、声量が大きく、大きな熱量が発せられているように見える...。
見たところ、相手は2名、戦闘としては惜しいが、まあいい...。男2名だし、服装もボロボロだ...。傍らにいるスーツの男も良いものを持っていないだろ...。
..少なくとも...、楽しみ方は生きたまま切り刻んで、パーツパーツにばらけたものを見せながら、相手の悲鳴や精神の壊れ方を楽しむとするか...。
..そう思っていた矢先...、俺の周りに変化が起きた...。いや、これは...、誰かの身体に異変が起きた...??
...そう思って後ずさろうとするが..、次の瞬間...!!
"ズガンッ..!!"、と銃を発砲したような軽い音が聞こえる...。それと同時にボスッ、ドロッ、と何かが潰れ、出たような音が聞こえた...。それと同時に口から悲鳴がこぼれ、負傷箇所から激痛が周りから伝達し、箇所から血が流れる他、自身の太い血管や内臓やらが見える...。
その激痛で一瞬倒れこむと、アチラにいた黒スーツの男が動き、彼が自身が来ているスーツの背広の懐に右手を突っ込み、何かを取り出した..。
..それは刃渡り15cmのサバイバルナイフだった...。それを取り出したサラリーマンのような頭の禿げかかっているおっさんがこちらに向かってくるのか、右肩足を少し上げ、その場から消えた...。
「..えっ...?」
そう口から声が漏れた瞬間...。
"ズザッ...‼"という何かを振りかざした音が聞こえた...。すぐ目をその音がした場所を見ると、目の前にナイフを持ち振りかかってくるおっさんが見えた...。
..黒服のおっさんが目の前にいきなり現れ、ナイフを振りかぶりきっていた姿が見え、驚き、俺は後ろに引こうとした...。
しかし...、なぜか俺の足が動かない...。ふと足を見てみると、膝下からの部分がなく、膝下からジュバーッと血が噴き出した...。
そこから反応が遅れ、強い痛みが来たが、目の前の相手はそれだけにとどまらず、右上、胴体に左下、頭にナイフが来たと思ったら、左上にナイフを動かしていた...。
そこから俺の視点がぶれ初め、気づいたら俺の目の前に右上斜めに切断、胴体が左上にスパッと上下に切断されていた...。それと同時に多くの血が噴き出しているのが見えた...。
それと同時に盗賊としての俺の意識は完全に暗闇に消えた...。
~~疲労した元サラリーマン傭兵視点~~
..俺はため息をつきながら、相手となる盗賊探索者たちを殺しまわっている..。
一人目の盗賊がやられたあたりから隣に佇んでいた盗賊が逆上し、こちらに襲いかかってきた...。
相手の腕が一つ飛ばして、血が噴きあがった辺りから、悲鳴は伝播し、次々とこちらは動き、相手を仕留めていく...。
二人目の盗賊は頭を上からナイフに強化魔術を施してから横スイングで振り、血と頭蓋骨が"メチャー、バキッ"と潰れたような音がしたあと、右腕から胴体を通って、左下足に向かってナイフで切りつけた...。
そこからは三人目も同じく、ナイフを胴体に深く刺して、真っすぐ上、左下、少々斜めに右上とナイフを振っていき、その相手の肉体を切断していく...。
切断された肉体からは多量の血液が噴き出し...、俺の背広や白いYシャツの赤い染みと化した...。
そこから蛇行して、後ろで大きな悲鳴を上げそうになった盗賊を補足し、そいつの右の片腕をナイフの柄でへし折る...。
そしたら、すぐさまデバイス魔術である肉体強化中級魔術"アバイテット・シュレッチェント(強化斬撃)"を使用し、すぐさま、その後ろにいた相手の後ろに回り、ナイフを上に振り上げ、左下にナイフを勢いよく降ろした...。
相手にナイフの刃部分が当たる瞬間、その刃の部分に風のような空間に歪みが生じ、その空気がナイフをまとったように視認され、そのまま、相手の胴体の右腹部分を切りつけた...。
すると...、ナイフが右腹の服に当たる瞬間にゴウッという音が聞こえ、相手である盗賊の右腹が徐々にそこからねじれていき...。
「..ギャアアアアアァ...!!」
彼の右腹部分が大きくえぐれ、真ん中にある背骨が見えるくらいに肉をそぎ落とし、背骨辺りの血管から大量の血液がドバドバと出ている実にグロイ様子見えた...。
..それから、俺はその背骨が見えた盗賊の西洋剣のような武器を持つ左腕に向かって、上から下に向かってナイフを振り落とした..が、..。
その際、あちらの盗賊が西洋剣で右上の位置から左下に向けて、こちらに切りかかってきたが..、俺はそれをすんでのところで下に向けて振りかぶったナイフで上に押し上げ、受け止めた...。
刃がギリギリと火花を少し散らしていき..、俺は一気に受け止めたナイフで横にスイングし、たたきつけた...。
..スイングした瞬間、ゴウッという音とともに、ナイフに緑色の竜巻のようなものが生じて、盗賊の胴体を吹っ飛ばした...。
"ドカッッ!!..ベキャッッッ!!!"「..ッグアアッ...!!!..ッ!??」
..盗賊の五体がこちらのいる位置の反対側の壁に当たる間際で胴体からの右腹部の欠損が激しく、そこから骨と太い血液が出ている血管がが見えているほど、そちらにダメージが大きいのが見えた...。
..僅か15秒間の出来事でこちらが行ったことであったが、やはりキッチリとダメージが入っているのが見えた...。
だが...、こちらも手を緩めずに更なる襲撃に行動を移す...。ゆえに...。
「..魔術詠唱開始...。デバイス・オン、魔術経路を構築...、"ウィンド・カッター"発動っっ!!」
次の瞬間..、
..そして、緑色の風が現れ、30人分の大きく、醜悪な悲鳴が迷宮に響いた...。
苦手描写が多い...!!