~第二部 下層フリーター爆誕編~ 第1話 暗闇を進む地下鉄探検隊
フリーターにはまだなれないがニートは生き抜くためにおっさんの後に続き、地下鉄の線路を進む...。
その先に待つ脅威に気づかずに...。
...地下鉄探検を行ってから3分後...、指定した通路から進み、地下鉄の線路を歩いたことにより、様々なまっすぐに進むことができた。しかしながら、その最中に見てきた植物や他昆虫などの生態系が中層地区では中々見ない光景だった...。
俺が教科書や図鑑で見た動物や植物の形が違い、独特の形態をとっている生物が多いように感じた...。
例えば、この足元にある線路沿いに生えているタンポポのような草には普段のたんぽぽと違う特徴があり、タンポポは真ん中に黄色い花もしくはそのあとに出てくる綿毛のような花になるのだが、その花の部分が周りを照らすように青白く発光しているのだ...。
この発光型植物のブルーハワイタンポポと呼ばれるものであり、普段は国立植物園等で見られる超貴重な植物で大和帝国輸出禁止という法律もあるぐらいだ...。
他にもでかい鋼のような身体を持つ目が一つの鳥っぽい生物だったり、卵みたいな形態をとっている4足歩行のナスビみたいな小型動物や、黒光りみたいな発光した竹みたいな2m大の体を持つナナフシみたいな虫が線路沿いに一体、視認できるほど、その多様性を確認できた...。
まあ、そんなことはどうでもいい...。ここで俺が言いたいことは...。
「...これ以上、歩きたくねええ~~~~~っっ!!!」
ここまで線路に沿って、前を歩くおっさんのあとから着いていき、歩き続けてきたわけだが、流石に長すぎる...。
先行きの道のりが長いが、魔物が襲ってこないのかが心配だ...。歩く感覚を早めていっても何とか彼に追いつくときもニートだった弊害か、息切れがする...。
「...ハアッ...。本当にこのルートで着くんですかね?歩いても歩いても着く気配ないですし...。」
この線路の道のりに疲れた俺がそう不満をこぼすと、前にいるおっさんが目を少し細めてこちらの態度を諫めるように、厳しい口調で注意してきた...。
「...確かに、お前は部屋に引きこもってたから、体力はないかもしれんが、この程度の道のりを乗り越えていかなければ困る...。それに警戒態勢を途切れさせるな...。」
最悪、ここに置いていくぞ...?、とボソッと彼に言葉をこぼし、俺の背筋をぞくっとさせた...。
しかしながらも、俺が生存するためにはこの経路を進むしかないので、渋々、その忠告ととれる言葉に従った...。
忠告に従って歩き続けた結果、やっと線路の終わりまで着いた...。しかし、まだ地下鉄のホーム内で目の前に錆びれた鉄製の扉を見つけた。だが、目の前にいる彼はここで再度、目をこちらに配らせて、話しかけた...。
「...さて、ここから、線路が終わっているわけだが、目の前に鉄製の扉が見えるわけだが、...これ以上は言わなくても分かるな?俺たちはこの扉から下層地区に行くことになる...。それまでに様々な魔物が襲ってくるかもしれないが安心しろ。せいぜい3種類くらいだ...。しかも大人しい魔物だから最悪逃げれば何とかなる...。」
うげぇっ...、と口から悪印象な言葉が漏れる...。先ほど口から漏れた言葉の内容を思い出し、咄嗟に口を閉じたが、もう遅かった...。
"(#^ω^)ピキピキ..."、と、お相手であるおっさんの表情が怒りのマークになっているのが確認できる...。この怒りの表情から後に何が起こるか、察したので、とりあえず、自身の耳を防いだ...。
それから、おっさんは突然、俺の胸倉をつかみだし、俺の両手は耳から離された...。同時におっさんは息を大きく吸いだし、一回、口を閉じた後、大きく口を開き...。
「じゃかましいわッ!!タコッ!!!元引きこもりのくせに分かったような口を聞くな!!いいか!俺はな、これでも、も・とっ!!部隊出身のエリートだったものだ!!中年になっても子の地下鉄の脅威を忘れているわけではない!!バカにすんのも大概にしろ、このボケナスがっ!!」
そう彼は罵倒し怒鳴った後、俺の胸倉を突き放した...。正直、俺は彼のことをよくは知らないが、ここでの印象としては怖いし、最悪な一面であることが分かったので、彼を一睨み...、しようかと思ったが、怖いので涙目になりながらも、彼に呆けたように聞き返す...。
「...バカとは何だよ!?バカとは!!こっちだって分けも分からず付いてこいと言われたから着いてきているだけじゃん?!...それに、何で分からないことを聞いただけなのに怒られなきゃいけねえんだよ??!こっちだって、頑張って歩いてきたのに?!」
そう俺が苦し紛れに言い返すと...、俺の目前にいるおっさんを確認すると、めちゃくちゃ真っ赤な顔をして俺を罵倒しながら怒鳴りちらした..。
「だからと言って目上の者に関しての敬意をお前から感じられんわ!!この先、お前の人生は真っ暗闇確定やっ!!!一回、敬語から勉強しなおしてこい!!..いや、小学校教育からやり直してこいやっ!!」
...ああ、もうだめだ。"プツンッ"と俺の何かが切れた音がした...。
「...フザケンじゃねえわ!!ああ、分かったよ!!もういい!!マップ覚えたし、自分で行くわ!!」
そう言って俺はおっさんを後にして駆け出そうとしたが...、すぐさま、おっさんが俺の駆け出した足を片足で引っかけてきた!!そして当たり前のようにこけて顔面が地面ダイブしてしまった...。
"ドタンッ"と大きな音を出して、盛大にこけた音が大きく聞こえた..。おっさんは厳つい顔をさらに歪ませながら、俺に厳しい視線を向けている..。
...めちゃくちゃ痛え.....。顔面がジンジンする...。あっ、鼻血出てきたわ..、そう俺は思い、前にいるおっさんのほうを鼻を抑えながら、おっさんに対して、責めるような視線を向けた...。
「..何すんだよ!!滅茶苦茶痛えじゃねえか!!おい!!おっさんがこの通路を進んでいった方が良いと言ったから、ここまで進んできたんじゃないか!!何で、いきなり切れるんだよっ?!」
おっさんにそう大声で抗議を行った結果、..額の上辺りに血管が浮き上がり、彼は大きく息を吸うと...、
「なめてんじゃねーぞ、〇〇ガキがッ!!下層区域の現状も知らないくせに、なんで言うこと聞かないんだ?!こっちはテメエの命を守ってんだぞ??こっちの言い分、理解してから物事を言え!!大体、てめえに予想出来ないことが起こるのが当たり前だろうが!!ちゃんと俺の言うこと理解してないだろ!!」
..と、早口でまくし立てつつ、怒鳴ってきた..。これが噂に聞くパワハラというやつか..。そう思いながら俺はおっさんのほうに向きあい、内側にある怒りを抑えつつ、彼に反論する...。
「...でも、しょうがねえだろ?!俺は下層地区の様子なんぞ知らんし、こっちだってネットで見た引きこもりを辞める方法を幾つか試したが、家出た瞬間に吐いたんだよっ!!?」
「んなもん知るかっ!!そりゃあ、何も出来ないのは自分の責任問題だろうがっ!!つまり、テメエ自身の自業自得だろうだわ!!大体なー、テメエ自身が下層地区の常識を知ってないくせに人に文句をプータラ垂れてるのが問題だろうが..。だから、俺の地図から得た情報を聞いてこの道を沿って、早めに歩いて真っすぐに行けばいいんだ!!なのに、お前はグチグチと何も俺の気持ちも考えず、無作法な発言ばかりしやがって...っ!!」
そこから、俺はグチグチと小3時間かけて、おっさんの説教を受ける羽目になった...。
"...しかし、この地下鉄の経路は下層地区まで、どこまで距離があるんだろうか...?"と今まで通った地下鉄の経路を思い返してみると、下層地区まで続いているためか線路のレールを辿ってきたため、その件に関しては分からない...。だからと言ってもここまで説教を受ける必要はあるのだろうか...?
湧き上がる疑問と怒りを抑えながら、さっきの説教のことを思い出し、未だにグチグチ言いながら、案内してくれるおっさんのあとに着いていく...。
....俺たちが進む線路は途切れたがおっさんがその先の当時の駅員が使用した従業員用扉を開けた。
...さて、この先に待つ脅威に俺は生きていけるのだろうか、また、下層地区にいっても生存できるだろうか?、と不安に思いながら、扉の先にある暗闇に足を一歩ふみだした...。
寺の住人編が書けない...。