アイリ、サプライズを受ける
ここからガーデンパーティの話。
ベルチェ家の良さを再確認するほのぼの回
7/6(土)。今日は、12時から王城庭園ガーデンパーティ。
朝からエミリーとリーニャがニマニマとしていたが、白薔薇のドレスが進化していたからだった!
全身鏡を見ると、前のデザインと雰囲気が違い、これもとっても可愛い。
「クロヴィス様と私とリーニャでお願いしたのです〜☆」
「胸元のお花はそのままで可愛いのに、雰囲気が変わっててすごいわ! エミリーもリーニャも……ありがとうっ!」
アルベルティーヌ様がお直ししてくれたドレスは、胸元の薔薇やカモミールの花はそのまま。
胸元下正面のシフォンのリボン結びは、私から見て右側に移動。
右側のリボンから左下の裾に斜めに流れるように、裾に向けて徐々に広がるように白い薔薇やカモミール、かすみ草のような花々があしらわれていた。
この花々にも、ベルチェのガラスビーズが縫い付けられ、キラキラと光を反射して輝いていた。
胸元下からチュールが重ねられていたドレスの下半分は、チュールが取り除かれ、薄いクリーム色の上質なシルクのゆったりとしたドレープが美しい。
シルクのなめらかなドレープの上に、流れるように配置された白い花々、ガラスビーズ、シルクの上品な光沢で、少し大人っぽい上品なデザインに変わっていた。
──お気に入りのドレスだから、また着られるの嬉しいな♪
エミリーに、メイクと髪結いも施してもらう。
今日は、ドレスがデビュタントドレスで、全体的に淡い白っぽい色合いなので、メイクは少ししっかりめにするらしい。
頬にローズピンクの紅を差し、唇にもローズピンクの口紅を。唇の輪郭もしっかりめに、目もぱっちりとなるようシャドウとラインを入れていた。
髪の毛は上半分をゆるく編み込み、かすみ草のドライフラワーみたいなお花を所々に編み込んでいた。ハーフアップスタイルで可愛い♪
どうやら、セザールが今日のためにドライフラワーを作っておいてくれたものらしい! 後で、セザールにお礼言いに行かなきゃ!
最後に、今日もカミュ様からもらった暗器のコームを差して、太腿の鞭ホルダーに一応鞭をセットした。
解毒のアクセサリー、念話のブレスレット、婚約指輪も……もちろん着用済みっっ。
見た目は、初々しいふわふわデビュタントお嬢様♡の完成〜!!!!
「今日は、きっちり編み込まず、ゆるふわ系に仕上げました♪」
「自分で言うのもなんだけど……こんなに可愛いお嬢様が暗器と鞭仕込んでるなんて……誰も思わないでしょうね……!」
──お父様とお兄様と王城へ。
馬車の中でお父様にお礼を言うと、『きっと、ドレスを気に入っているだろうし、無駄にするのは良くない、と言うと思ってリメイクをお願いした』 と教えてくれた。
クロヴィス様……私の性格を考えた上でエミリーたちとサプライズプレゼントしてくださったのね……!
──うぅ……っ……なんて素敵なお父様……!(泣)
「泣かないで……可愛いお顔が赤くなってしまう。それに、僕からの要望で、オジエ夫人にはガラスビーズも増やしてもらったんだ。君が着れば良い宣伝になるからね」
「はいっ! 貴族様たちにベルチェのガラス売り込んで参りますっっ!!!!」
──お父様とお兄様は、にこにこと微笑んでいた。改めて、ベルチェ家……良い家で良かったなぁ……って思った。
クロヴィス様好きです!!!!(泣)