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アイリ、治癒の力を使う

夢見と治癒能力の回。


 『──ベルチェ家の令嬢は、美しく、愛嬌もあり、更に魔法の行使力も高いらしいじゃないか……! それに比べて、全くお前は────』


 ──ぱちっ


 ──あの人は……? っと! そうだメモよね? 忘れないうちにメモしておかなくっちゃ!

 何かこれは()()()()()()ような気がするんだよね……


 ーーーーーーーーーー


 6/5(水) 今日もエミリーに準備を手伝ってもらい、今日も王城に向かう。

 動きやすい軽めの装飾の少ないドレスなので、比較的着るのも楽で嬉しい♪


 エミリーいわく、使用人さんたちが 『お嬢様と戦えないなんてハリが出ねぇ!』と言っているようで。

 エミリーとリーニャも寂しがって、夜のミルクティー会のおしゃべりがとても弾む。

 使用人のみなさんは、私のことを何だと思っているのでしょうね?(白目) まぁ、みなさん、寂しがってくれているようで嬉しいですよ?



 ──今日もオラールさんに国内情勢についてご指導いただいた。今日も彼の教え方は分かりやすかった。


 コマの間の休憩中に、少し世間話をしてみた。顔は厳しそうなのに、意外と気さくな方だった。伯爵家の三男で、領政よりも国政に興味があり文官となった優秀な方らしい。


 昨晩、アンジェロとディオンと作ったシュークリームをお礼にあげてみると、とても嬉しそうに食べてくれた。甘いものが好きみたい。



 「──おねえさま! 今日もおやつがあるなんて! この "シュークリーム" も、とっても美味しいです!」

 「結婚したら、王妃の私室にキッチン作ろう! というか今から作っておこう!」


 盛り上がる兄弟。私室にキッチン作っちゃうほど、そんなにプリンとシュークリームを気に入ったのか……!


 今日も、嫌な感じの霊がカミュ様にまとわりついていたので、そっと浄化。毎回色んな浄化パターンを試しています。



 ──こうして、仲良く楽しくランチを終えた後は、今日は水曜日。魔法鍛錬の日です。


 カミュ様は、今日は執務が忙しいそうで、残念そうにエミール様と退室していった。

 念話で 『お仕事頑張って終わらせて夜会いにきてね?』 と言ったら、超ヤル気を出していた。きっと頑張ってくれるだろう。


 シルヴァン殿下と、殿下付きの護衛さんと共に鍛錬場に向かった。

 「おねえさま、今日はどんな魔法を教えてくれますか!?」

 ──キラキラとした期待の眼差しが嬉しいけど辛い……!



 ──ザシュッ!!!!


 どす黒い靄が護衛騎士を覆うと、騎士はシルヴァン殿下の腕に斬りかかった。あのルヴィエ侯爵令嬢の生霊もいる。


 「──あなた悪霊に憑かれたのね? 元に戻りなさい!!!!」

 

 氷魔法で足下を凍らせ動きを止める。死なない程度に水圧を調整して、体に当てて、とりあえず気絶させる。

 殿下の腕には、止血のために包帯をイメージしてジェルを巻く。そして、念の為に気絶した護衛騎士はジェルの紐で体を縛り上げ氷の檻で拘束する。


 護衛騎士を覆うどす黒い靄を払うように、乗っ取られていた騎士が元に戻るよう祈りながら、浄化を掛けた。



 「──シルヴァン殿下っ! 大丈夫ですか!? 今治しますわね!」

 『腕が元に戻るように、神経も筋肉も血管も肉も全て!』


 治癒のイメージをありったけ込め、腕に光の魔法を掛けていく。良かった……傷は無くなった。



 ──とりあえず……カミュ様に報告しなきゃ!




ついに使ってしまった治癒の力。果たしてどうなるのやら……

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