アイリ、陛下の鍛錬を見る
鍛錬と騎士服にキュンとする回
食事の後、カミュ様は着替えてくるということで、部屋を出ていった。
しばらく、殿下とお茶を飲んでいると、"プリン" をせがまれたので、明日作ってくる約束をした。どうやらカミュ様に聞いて羨ましかったらしい。
殿下とエミールさんに、鍛錬場に案内されると、5人の騎士とカミュ様がいた。
騎士と色違いの黒の騎士服を着たカミュ様は、とってもかっこいいです! 黒騎士ですね! 田舎娘なので制服フェチなのですよ。眼福眼福。
「──殿下は、戦わないのですか?」
「15歳になったら、実戦形式で鍛錬できるようになるんだ。だから、数年間養生していたアイリーン嬢がもう戦えるのはすごいんです! 僕も強くなりたいです。今は見学して勉強です!」
「陛下もお強いですから、殿下もきっと強くなれますよ♪」
はにかむシルヴァン殿下、可愛いっっ! そして、私は完全に戦うおねえさま(泣)
──カミュ様は圧倒的だった。
いや、お強いのは聞いていましたし、決して疑っていたわけではありませんが。
火魔法1人、風魔法2人、雷魔法1人、緑魔法1人。
皆、魔法を併用しつつ武器 (剣や槍) で戦うのだが、全て風魔法、空気の魔法で勝っていた。闇魔法使わずにこれなら……強いわけだよ。
特に、門番ジェラルドも使っていた空気弾、威力が違った。
そして、小さい暴風や竜巻のようなものを相手の近くのみに引き起こし、足下や視界を悪くした上で戦う。
普通に剣術だけでも強かった。風のように舞うように戦う。剣に重さが無いんじゃないかと錯覚するほどに身軽な動きだった。
『アイリ〜〜〜! どうだった!?』
『とってもかっこよかったです! 騎士服もすごく似合ってます!』
──カミュ様のしっぽがぶんぶんと揺れている。
「──時間あるし、シルヴァン、アイリーンと鍛錬しなよ。同じ水魔法の使い手なら参考になるでしょ。見ててあげるから」
「やりたいです!」
──何やら、倉庫から的が出てきた。
そして、殿下が水鉄砲みたいに水を飛ばす。的の中央だけど、届くので精一杯みたい。……殿下の魔力には余裕がある、ってことは魔法行使力の問題か。
「殿下、差し出がましいですが、アドバイスしてもよろしいでしょうか?」
「ぜひっ!」
──防護のジェルの弾力を活かして、ホースをイメージして中空の管を作ってみた。その中に水を流す。
「今の殿下は、この状態です。これで、水の量を多くすると、水が太く早く流れますね? それに、ぎゅっと圧力を掛けていくと水圧が上がって飛距離が長く、鋭くなります。このイメージで的に飛ばしてみませんか?」
「やってみます!」
──綺麗に、的が倒れた。
「うわぁ! とっても分かりやすいです! おねえさまの魔法も見たいです! 的に当ててみてください!」
──あの水ドリル……いっちょやるか!
念じると、水ドリルが綺麗に的の中心に当たってえぐれた。
「今のは!? どうやったんですか!?」
「イメージはね? この管の中に流れる水に回転を掛けるの。そして回転を掛けつつ飛ばすと、威力が増すのよ。一点集中だけどね?」
「わぁ! やってみますっ!」
──バシュッ! バシュッ!!!!
殿下はお喜びのようだ。そのまま、細くしてスライドすることで、的を切断する水カッターも教えてあげた。
カミュ様はしっぽを振り、目をキラキラさせて見ていた。──周りの騎士たちは……ドン引きしている。
ねぇ! そこのおにーさんたち! 引かないで!(泣)




