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アイリ、他の領について学ぶ

内政は詳しくは書きません。貴族設定については、詳しくは設定をご覧下さい。


 ───ベルチェ家 図書館



 5/6(火)。今日のセドリックの授業は、他の貴族の統治領に関することだった。


 「──やはり、国の北側の領には、北方の国から浮浪者などが流れていますのね。警護の者たちもいるでしょうが、完璧にはいかないでしょうね。侯爵でしたら、能力的には良い方なのでしょうが……」



 この二年間の統計資料を見せながら、セドリックに何か気づくことが無いか聞かれたので、昨日話しあったことをセドリックに伝える。


 「北の国々はあまり大きくはなく、経済的にもベルナルディや南の国ほど栄えている感じはありません。

 特に疲弊が激しいのは、寒さが厳しく農作物の育ちにくいこの二国─アングラード王国と、ハールス、ですね。アングラードは特に、この数年は愚王と名高い王の悪政により飢饉が酷いと聞きます。死霊も多いのでしょうな」



 アングラードに面する、バリエ領のバリエ卿は、元々王城勤めの文官で能力はある方。

 バリエ家の騎士団は、国内でも強い方。

 霊力に関しての能力は無いらしい。

 ──ただ、バリエ家のご令嬢は病弱。もしかすると、アイリーンと同じかもしれない。


 ハールスの方は、アルトー領が面している。

 アルトー卿は昔元々大商人の家系で爵位を賜った有力家の一つ。

 ハールス王は賢王と名高く、上手く交易し、飢饉を乗りきっている。ハールスとは交易も盛んで、友好国の一つなのだそうだ。



 ──なるほど、アングラードが最近ちょっとヤバめなのね。

 バリエ家……令嬢がもし霊力あるなら、何か協力してもらうかもしれないもの……! 覚えておこう。

 アルトー家は商売上手なのね。


 「セドリック、今日もありがとう。明日は他国についての勉強ですものね、予習になって良かったです。明日またよろしくお願いします!」


 こうして、今日も90分の図書館での授業を終えた。



 少し休憩して、舞踏練習室でワルツのリズムに乗り、ダンスの練習を始めた。

 今日もエミリーが厳しいが、昨日よりも踊れるような気がする。


 「お嬢様、昨日よりステップの芯がしっかりとされておりますね! 背筋の伸びとターンの安定を意識すれば更に良いと思います!」


 エミリーはダンス中は厳しいが、褒めてもくれる! 優しい侍女 兼 ダンスの先生!



 「ありがとう。体の筋力が少しずつだけど、上がっているのを感じるわ! きっと毎日美味しいご飯を食べて、鍛錬をしているからよね!」

 「お嬢様の筋力上げるために、豆類や鶏肉なんかも食べて頂きましょう! ご希望のメニューがございましたら、遠慮なくお申し付けくださいませ!」



 今日のダンスと鍛錬の担当は、火の魔法使いの料理長アンジェロ。

 南方の国アルバーンの出身らしく、この国の料理も南方の国の料理も作ってくれる料理人らしい。


 たしかにまだ一週間程だけど、毎日飽きずに美味しくいただいている。

 きっと、火の魔法の使い手らしく、繊細な火加減が料理も美味しくしているのだろう!



 「さて! アンジェロ、あと一曲踊りましょう! 最後はちゃんと背筋の伸びとターンの綺麗さを意識するわ!」


 〜♪1.2.3! 1.2.3! 1.2.3!


 アンジェロの踊りは繊細だった。

 ホールドの安定感は庭師のセザールの方が上だったが、腕の高さや、ターン時の支えなどはアンジェロのほうが息が合う気がした。

 どちらが踊りやすい、ということはないが、性格が踊りにも現れるのだと思うと、より楽しく感じる!


 ──ダンス……楽しいから好き! 筋トレ頑張ろうっっ!


 そして、キッチン使わせてもらえるようにお願いしてみなくっちゃ!



 

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