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アイリ、浄化について考える①

長かったので分けました


 ──うーん……!

 自分も守れるくらい強くなって、そんでもって本来のお仕事の "聖女様的な何か" もやらなくちゃ?


 ──なんか国全体の悪霊を浄化しまくる方法とかないのかな。

 自分の魔力量じゃ限りがあるけれど。

 でも、目立つとそれはそれで人から狙われるからダメなのか。


 ──うぅ。もどかしいっ!


 「──あの、珍しい魔力なのは分かっているのですが、私の他にこの国に光の魔法、浄化の力が使える人たちはいないのですか?」

 「──数は少ないが、いない訳では無い。ただ、さすがに光の精霊や聖女様のように光の魔法を使いこなす者はいないだろうね」


 お兄様が教えてくれた。

 

 「光の魔法が使えると分かった者は治癒の能力もあり貴重だから狙われる。

 だから基本的には、神殿にて丁重に保護される。人身売買などに繋がりかねないからな」

 「人身売買……」

 「そう、だから、アイリ様には防御魔法を身につけてもらって、身を守る術を持っていてほしいんだ」


 ──なるほど、貴重な能力だらけの私は、能力を知られたら狙われて当然の存在だと。


 「──それに、そもそも精霊や死霊を見れる人自体が珍しいからね、両方の力を持つ者はいないだろう」

 「 "霊力の高い者" と "光の魔法の使い手" 、どちらかはいても、悪霊を浄化するイメージというのは難しいってことなのですね?」

 「そういうことになる」


 ──いなくはないけど、浄化は無理ってことね。

 たしかに、そもそも霊を見れないと浄化のイメージは無理だよね。

 そりゃ、 "聖女様" って言われるわけだ!



 「浄化、するにしても、あまり光魔法の使い手が目立つと狙われてしまうのですね……」

 「父親としては、アイリ様もリーニャもあまり危険な目には合わせたくない。聖女様としての役割があるから、あまり強くは言えないけれど」


 ──お父様なら……そう言うよね……


 「そうなると……地道ではありますが、 "死霊があまり好まない環境" を作るしかないんですかね……? なるべく、花や果樹を植えて精霊たちの好む環境を整えて、生命力の溢れる国にしていく……」


 「──あの王城の周りのお堀や水路も綺麗ですし、城の守りになりますから必要でしょうけど、王城は特に悪霊が多いですから、お城を囲むのは本当は良くないと思うんです。精霊たちも寄りつけなくなってしまいますし」


 「うん、そうだな。あの水路があるから、有事の際は籠城ができる。カミーユに相談するのが一番だろうな。あいつはあいつでずっと悩まされてきたから、きっと考えていることもあるだろう」


 「クロエ様も、先代の王妃様も悪霊のせいで亡くなられてる……私は間に合わなかったけれど、お二人のような悲しい被害者をもう出したくはないです……せっかくこの世界に来たのだから」



 ──うーん、何か良い方法無いかな〜っ?

 精霊に影響を及ぼさずに、光魔法の使い手が目立たず、私とリーニャもあまり目立たずに、かつ広範囲で持続するような魔法……?


 結界って、異世界のこの国でも張れるのかな?

 生活魔法で使うような、魔道具っぽいのに魔法掛けて、あちこちに置いて線で繋ぐイメージでさ?

 国全体囲むように出来ないかな……



 というか、とりあえずは、あのヤバすぎる水路まみれの王城からよね。

 悪霊が集まりすぎているし、あの水路を流れるようにして、水を浄化することからだわ!


 でも目立っちゃうよね〜?

 なんか大掛かりだし?

 陛下と結婚して、王城自由に動けるようになったらできる?

 てか、なんなら、陛下に呼ばれてこの世界に来ているんだから、言えば協力してくれるのかな?


 うあ〜〜〜〜! 考えすぎて知恵熱が出そう〜〜〜〜〜〜っ!!!!




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