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最弱騎士はそれでも最強を目指す  作者: 多摩樹悠一
第四章
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第66話 強者


オルガルドが放った火炎の息吹がラゼルを包み込んだ。


普通の人間ならば燃え、死に至るであろう炎だ。


しかし、そんな中ラゼルは何事もないように平然と立っていた。


『『なっ!?』』


そしてラゼルは埃でも払うかのように手で炎を払った。


『やれやれ、なぜこちらの要求を聞かない連中ばかりなのだろう?』

呑気に首を傾げるラゼル。


その炎をものともしない姿勢にアルフたちは動けずにいた。


『仕方ないか。ならば力でわかってもらおう』


次の瞬間、目の前にいたラゼルの姿が消えた。


いや、消えたのではない。その速さのあまり、目が追いつかなかったのだ。


オルガルドの眼前に現れたラゼルは彼目掛けて双剣による斬撃を放った。

『ッ!?』

その一瞬の出来事に反応できなかったオルガルドは成すすべもなく斬られ血しぶきを上げる。


『オルガルド!!!!!!!!!!』

ラディアが叫ぶ


『このっ!』

ゴゥッ とラディアもまたラゼル目掛け火を吹く


だがオルガルドの炎でさえ通じなかった相手にラディアの火が通用するはずがなかった。

ラゼルはラディアの火を軽々と剣で払い、ラディアへと歩き近づく。


アルフとネルは剣を構えラディアを守るようにラゼルの前に立ちふさがった。


そんな二人を見てラゼルは歩みを止め、再び口を開いた。


『力の差はわかっただろう?降伏したまえ』


『『断る!』』

二人は拒絶した。仲間をやられて黙っているなどできるはずがなかった。

それに戦う前から降伏をするなど騎士である二人の誇りが許さない。


アルフとネルはラゼルに全力で斬りかかった。

が、ラゼルはあっさり斬撃を弾いた。


そして、


ガッ! ドッ!


そんな音が聞こえた。


ネルは後頭部に手刀を受け、アルフは蹴りを腹部に入れられ吹き飛んだ。


『アルフッ!ネルッ!』

ラディアが今にも泣きそうな声で叫ぶ


『ごほっ…げほっ……』

蹴り飛ばされたアルフは咳き込みながらもなんとか立ち上がる。

そしてネルを見た。


ネルは動かない。意識を失っているのだろう。


『君は今の一撃を受けても立ち上がるのだな』

ラゼルは少し意外そうにそう話す


『ぐっ…この……野郎!』

ぼんやりとアルフの体を白い光が包み込む。


『ほう…その光。珍しいな。君は始人(しと)なのか』


『うぉらああああああ!!!』

アルフは地を蹴り、再びラゼルに斬りかかる。


己を斬ろうと迫るアルフを前にラゼルは悠長に言葉を続けた。

『始人の力に目覚める者は稀だ。そしてそれ故に強力である。私とて警戒は必要だろう』


『…だが、相手が悪かったな。』

そしてラゼルは言い放つ


『私もだ』


ドッ!!!!!!!!!!!!!!


アルフの白色の光を更に強い、金色の眩い光が覆う。




そして、アルフは気を失った。




『将軍!ご無事ですかっ!?』

ラゼルの後を追ってきた彼の部下であろう女性が兵と共にラゼルの元へと追いついたときには

既に戦闘は終了していた。


そう。アルフたちは敗北したのだ。


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