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最弱騎士はそれでも最強を目指す  作者: 多摩樹悠一
第四章
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第63話 帝国の将


リヴァイチェア帝国では身分を問わず実力のある者はのし上がる。

至ってシンプルな国であった。


そんな国に生まれ育ったラゼルは平民でありながら生まれ持った天賦の才により、

数々の戦場において戦果を挙げ、気付けば将軍の地位にまで昇り詰めていた。


そんなラゼルに与えられた次なる任は竜人の里を支配下に置くための出陣であった。


緑竜たちの集落は国境に近いこともあり、その集落は大きな堀と強固な壁に囲まれており

集落というよりは砦に近い造りをしていた。

これを攻め落とすには中央の橋を渡り、門を突破する、もしくは橋をかけ壁を破壊する必要があった。


今回ラゼルに与えられた兵はおよそ千。

それに対し緑竜の戦える者はわずか20名ほどであった。


『降伏し、大人しく帝国の軍門に下り、帝国の一部となるのであれば危害は加えない。

 だが拒むと言うのであれば武力をもって制圧させてもらう。』

ラゼルは拡声の魔法を使い里全体に響くような声量で緑竜たちにそう告げる。


(やぐら)の上から様子をうかがっていた緑竜の長、アースノルドはその発言を耳にし怒りを顕わにした。

『答えはノーだ!そんな勝手な要求を飲むものか!我ら竜人族は誰の元にも下らぬ!』


ラゼルはわかっていたその答えを聞き、わざとらしく溜息をつく。

『…仕方ないか。全軍!抵抗するものは殺して構わん!だが!無抵抗の者や女子供はなるべく殺すな!

 我らが帝国の!武をもって敵を制圧せよ!』


合図とともに開戦の火ぶたが幕を開ける。



数だけを見れば勝負にならないかに思えたが緑竜たちによって造られた防壁は強固で、

魔法兵による砲撃を浴びせても壊すことができない。

かといって正面突破しようにも石でできたその橋は最低限の幅しかなく兵を突撃させても密集させてしまい

数体の緑竜だけで封鎖されてしまう。


更には複数ある櫓の上から風属性のブレスが降り注ぎラゼルの兵たちは切り刻まれる。


その砦のような集落はとても攻め落とせるような気配はなかった。



その光景を眺めながらラゼルは呟いた

『なるほど、これが長年落とせなかった理由か…』


ラゼルはそう呟きながら自らが愛用する双剣の柄に手をかけ抜いた。


そして大地を蹴り兵の間を潜り抜けながら橋を駆け渡る


『なんだあいつは!?』

その速さに驚愕する緑竜たち


門の前を塞ぐ緑竜たちはラゼルを止めようと襲い掛かるがラゼルはそれらをすべて双剣で弾き

緑竜たちを斬り裂いた


倒れる門番の数体の緑竜


倒れた仲間を見て瞬時に苦渋の選択をした緑竜たちは門を完全に閉めるがそれすら意味をなさなかった


ラゼルは鬼神のごとき斬撃をもってして門をも切断した。


『我が兵たちよ!道は開かれた!中へ進軍せよ!』


そして集落の中へとなだれ込む兵たち。


アースノルドたち、櫓の上にいた緑竜たちは進軍を食い止めようとブレスを吐き攻撃をする。

『おのれ!数が多すぎる!』

恨み言を吐くアースノルド。しかしそんなことを言っている間にも敵は集落の中へと入ってくる。


集落の中は完全に混戦状態であった。


1体の緑竜相手に多数の兵。


いくら戦闘能力が高い竜人とて、数の暴力の前には非力であった。



…ラゼル


異常な戦闘能力を持つ一人の将の存在が戦況を変えたのである。

その圧倒的な強さは、かの白銀の英雄のようであった…。


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