第56話 赤竜と青竜
道中、ラディアたちに聞いた話によると竜人にも種類があるらしい。
赤、青、緑、黄の4種類の竜鱗を持つ竜がいる
オルガルドやガルヴォルドたちの集落の竜人は赤竜に分類される赤い鱗を特徴とした竜になる
それぞれの竜は各々の鱗の色に応じた属性を操る
赤竜であれば炎、青竜であれば水、緑竜であれば風、黄竜であれば雷となる。
そして今、アルフたちの目の前で赤竜と青竜たちが戦っていた。
赤竜の数は12体、それに対し青竜は20体ほどいる。
一見、青竜側に分があるように見えたが青竜側には非戦闘員の子供や女性の竜人がいる
守りながらの戦闘のため苦戦していた
『数が多すぎる!』
アルフは思わず叫んだ
アルフの日に一度しか使えないホーリースマイトで救える数は限られている
その上対象が散っている状況ではとても全員を救うことができない
『殴って止めるっす!』
『んだべぇ!』
そう言って青竜側に加勢しようとする二人
だが
『ダメです!今入れば青竜と赤竜両方から攻撃されて押しつぶされちゃいます!』
ネルが叫んで止める
『アルフ、ネル、我らどうすればいい!どうすれば…仲間を救える……』
ラディアが悲しい顔をしている
『まずは青竜側を』
アルフが何かを言いかけたがその言葉が最後まで綴られることはなかった
ドゴォッ
大地が抉られる音がした
オルガルドとガルヴォルドが咄嗟に3人を掴んで回避したが
一瞬でも遅ければ直撃していた
そこに1体の青龍がいた
『おのれ!赤竜!なぜ我らの集落を襲う!』
その青龍がオルガルドたちに問う
『違う!彼らは魔物に体を乗っ取られているだけだ!』
ラディアが叫ぶ
『ほざけ!仮にも誇り高き竜族が魔物ごときに遅れを取るものか!!!!
大方、そこの人間と共謀し我らを潰しに来たのだろう!!!!』
『違う!俺たちは助けに来ただけだ!』
アルフは全力で否定する
『そうっす!魔人が現れたんっす!』
『魔人…だと?』
青竜の動きが止まる。
『魔人に支配……確かに我らの問いに応答したのは貴様らだけだ。その話本当だろうな?』
『我らの竜神に誓う!』
ラディアが宣言する
『……そうか、ならば我ら青竜はどうすればいい?』
『体を乗っ取っている魔物が後頭部についているはずだ!それを破壊すれば止まる!』
おそらくホーリースマイトで浄化せずとも後頭部のコブに見える魔物を完全に破壊すれば
支配は解ける。そう考えたアルフはそう答えた
しかしその時
『ふむ!それはされると困るであるな!』
声が轟いた
いつの間にか、アルフたちの上空に翼を羽ばたかせる一体の魔人がいた
山羊の頭に漆黒の角に巨大な体躯。そして巨大な翼
『バレットォ!!!!!!』
そう魔人、山羊悪魔のバレットが現れたのだ!




