第40話 反撃
『っぅ!』
『げほっ……げほっ……』
アルフとネルは気を失うまではいかないが、かなりのダメージを負っていた
バレットの一撃はそれほどに重たかったのだ
二人にカイネルが近寄り手を当て魔法を唱えた
『【回復】』
すると二人の痛みは消え起き上がることができた。
二人はカイネルにお礼を言う
しかしカイネルは
『惜しい者を亡くした……』
ジーナのことだろう。魔法騎士団長は既に絶命している。
『あの山羊悪魔…バレットといったか……あれは上級をも超える魔物やもしれぬ…』
『今は嘆くよりも国を守ることのが先決です』
ネルがそう進言する
『その通りじゃ。王国には既に救援を頼んだ。もし始人ならば間も無く来てくれるじゃろう』
『俺たちも戦います』
『うむ、頼む。それで騎士アルフよ。其方、始人の力は自在に扱えぬのか?』
『えぇ…自分の意思ではまだ……』
『そうか…仕方あるまい……ワシはまだやることがある。先に加勢しに行ってくれ』
そう言ってカイネルは頭を下げた。
二人はカイネルの深い悲しみを理解した。
そして二人は駆けた。魔法国を守るために
城下街では様々な者たちが戦っていた。平民や貴族関係なく国の危機に一丸となって抗っていた。
リマード家も例外ではない。
『【衝撃】!』
『【衝撃】!』
『【衝撃】!』
ノルズ・リマードは連発できるお得意の魔法をひたすら魔物に打ち込み魔物を撃破していた。
『ペトゥラ!お前は弱いんだから家に隠れてろ!』
『兄さん!あたしだって戦えるさ!弓は扱えるの!』
そう言って手にした弓で魔物の眉間を打ち抜く
その時、よそ見をしたノルズに一体のゴブリンが襲い掛かった
『【風裂】!』
『戦場でよそ見をするな!ノルズ!』
声の主はジェラル・リマード。
ペトゥラたちの父である。
そして使用人たちも武器を手に取り戦っている。
しかし魔物は後を絶えない。
『これは…親玉がいるな』
そうジェラルは呟いた。
一方、アレリアたちがいる城門では…
白銀の英雄が応援に駆けつけてくれた
その事実がその場にいるものたちの士気を上げた
『よく頑張ったな、アレリア。お姉ちゃんが来たからにはもう大丈夫だ』
そしてリーザの姿が一瞬ぶれたかと思うと周囲の魔物たちが斬り裂かれていた
『姉さま……この近くに魔王がいる。それを倒さない限りいくら魔物を倒してもキリがないんだ』
そうアレリアはリーザに伝える
『魔王…か…戦うのは初めてだがなんとかしよう。どんな見た目だ?』
『それは…わからないんだ…』
『それなら』
リーザは言い切った。
『片っ端からそれっぽいのを斬って周ろう』
そう言ってリーザの姿は消えた。高速で移動しているのだろう。
通った跡には魔物の残骸ができあがっていっている。
『私も…戦うぞ…』
アレリアは落とした槍を拾い構える
『あたしは負傷者を治療していくわ!』
『了解だ!』
二人も戦う。この国を魔物に滅ぼさせないために




