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最弱騎士はそれでも最強を目指す  作者: 多摩樹悠一
第二章
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第34話 許せない


『ふんっ、下民は決闘の申し込み方も知らないのか。

 ならばこの僕が貴様に申し込んでやる、ほれっ』

そう言ってノルズは白い手袋を取り出しアルフに投げつける。

アルフはその手袋を受け取る。

これで決闘に同意という意味だ。


『下民を躾けるのも我々貴族の仕事だからな。』


『日時は明日の昼。場所は闘技場だ。ルールはどちらかが降参もしくは死ぬまでだ

 負けたほうが相手の言うことを聞く。これでいいか?げ・み・ん』

いちいち嫌味な言い方をするノルズ。

ペトゥラはどうしていいのかわからずおどおどしている。


『それで構わない。俺が勝ったら今後はその態度を改めて貰う』


『いいだろう。億が一にもこの僕が負けるようなことがあれば聞いてやるよ』

そう言ってあざ笑うノルズであった。




その後宿へと戻ったアルフ。ペトゥラも家に居づらいのか一緒についてきている。

アレリア、フィル、ネル、バレット、そしてコハクに事情を説明した。

『ばっかじゃないの!あんた!』

開口一番にフィルが怒った

『あんた弱いのにそんな魔法使い相手に敵うわけないじゃない!大怪我するか下手をすれば死ぬわよ!』

アルフの身を案じての怒りだろう。それぐらいフィルは怒っていた。


『落ち着かれよフィル殿!確かにそのノルズとやら同じ騎士として許せぬことを言っておる!』


『そうだ!言っていいことと悪いことがある!それをわからせてやらねばなるまい!』


『あわわ…アルフさんならきっと勝てると思うんですけど怪我はしてほしくないです…』


『ウォンウォンッ!』コハクも怒っているのか吠える。


『しかし、だ。アルフ。魔法使いと戦った経験はあるのか?』

とアレリアが問う


『いや、ない』


『それは困ったな。ペトゥラ。君の兄というのはどの程度の魔法を扱うんだ?』


『詳しくは僕も知らないのさ。ただ魔法騎士団から勧誘を受けたことがあってそれを断ってたのは知ってる』


魔法騎士団といえば村に現れた賊を炎の魔法で焼き尽くすほどの実力者の集団だ。

そのレベルだとすればアルフに勝機はないだろう


『アルフ。君が思い浮かべているであろう魔法は集団によるものだ。個人であれほどのものを出せるのは英雄クラスぐらいだ』

アレリアはアルフの考えていることを当てて訂正する。


『どうする?私から上に進言して今からでも取り下げさせるか?』

アレリアもアルフの身を案じ、回避する方法を提案する。

だが

『いや、たとえ相手が強くてもこればかりは引けない。俺は戦う』


『うん、それでこそ私の未来の旦那様だ』

そう言ってアレリアは笑みを見せた。

『ならば、今からでも作戦を立てよう』




そして夜が明け、決闘の日がやってきた。

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