第28話 追跡
『どうやって追いかけるんだ?』
アルフはフィルに問いかけた。
『コハクはものすごーく鼻がいいの。そこらの犬とは比べ物にならないぐらいね』
『まさか僕のにおいを辿れるのか!?』
ぐいっと食いつくペトゥラ。
『えぇ、だからコハク……GO!!』
アオンッ と吠えコハクはペトゥラに飛びついた。
『あひゃひゃひゃひゃ!や、やめ!わわわ!変なところ嗅ぐなぁ!!!!』
ペトゥラは男なのになぜか見てはいけないものを見てる気がした。
バレットは空気を読んだのか目をつぶっている。
『アアアアルフさん!見たらだめです!』
ネルが急いでアルフの目を塞ぐ。別に男同士なんだし構わない気もするが…。
そしてコハクが嗅ぎ終わったのかペトゥラを開放する。
ペトゥラははぁはぁと息を荒くしていた。
ネルもアルフの目隠しを解く。
『ペトゥラお前男のくせに変な声出すなよなー』
アルフは呆れながらそう言った。
するとペトゥラは
『は?何を言っているんだお前』
『僕はれっきとした女だぞ?』
『まじで!?』
一人称は「僕」だし胸は平たい。それに髪もショートヘアだったので
てっきり勘違いしていた。
『失礼なやつだな!アルフは!』と怒るペトゥラ。
『まぁその話は置いておいて相手が遠くへ行ってしまわないうちに追いかけるとしよう
獣車は目立つから歩きでの追跡だな』
『そうね、コハクがにおいを忘れない内に行きましょ』
フィルも内心ペトゥラのことを男だと思っていたがそのことは言わないで胸に秘めておくことにした。
一行は獣車を宿に預け、魔鉱石を奪った盗賊の追跡を開始した。
コハクの鼻は優秀でなんと夕暮れごろには盗賊の居場所を探し当てた
コハクが示した場所はレヴィルの町からいくらか離れた場所にある洞窟。
おそらく盗賊の根城なのだろう。入り口に見張りが二人立っている。
『ペトゥラよ、お前はここでコハクとともに待っていろ。戦えない者が入るのは危険だ。』
『ここで待ち伏せして出てきたところを襲撃したほうがいいんじゃないのか?』
とアルフが提案する。
『いや、盗賊のアジトというのは我々の知らない抜け道があるものだ
ここはリスクを負ってでも突撃すべきだろう。』
アルフたち一行は盗賊のアジトへと攻め入ることにした。




