表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
最弱騎士はそれでも最強を目指す  作者: 多摩樹悠一
第一章
23/73

第18話 休息


『それじゃ、みんな休憩にしようか!』

ネイル副団長の掛け声で皆、手を止め、汗をぬぐう。


『怪我をした者は医務室に行くように。後の者は食事休憩に入ってよし。』

そう副団長が言うと皆、ふーつかれたー。いってぇお前やりすぎー。などと話しながら散り散りになる。


『アルフ君は……言うまでもなく医務室行きだね』

苦笑いしながらネイルはアルフを見る。

服の上からでもわかるぐらいにぼろぼろであった。

あちこち擦り傷や打撲。自分で言っておいてなんだが容赦ないな、とネイルは思った。


『あー……そうだな。医務室の場所がわからないだろうからネル連れて行ってあげてくれ』


『えぇ!私ですか!?……別にいいですけど……』

ネルは不服そうに受諾した。お腹がコロコロと鳴っている。

一刻も早く食事にありつきたかったのだろう。



医務室に行くと怪我をした人と神官らしき人が複数おり

その中にはフィルがいた。


『あれ、フィルじゃん。どうしたんだ?』


『あら、アルフ。前に言ったでしょ私神官だって。だからここで働いているのよ』

『にしてもすごい傷だらけね。その子にやられたの?』

クスクスと笑うフィル


『う、そうだけどめちゃくちゃ強いんだよこの子』

そう言ってネルを指さすアルフ。

『わわわ私なんてそんな……』


『あら、初々しい反応ね。もしかしてアルフもう彼女できたの?やーらしー』

そう言ってからかうフィル


『違うわ!』『違います!』


声を合わせて否定するアルフとネルであった。


『まぁいいわ、アルフ。怪我を治してあげるからこっち来なさい』

手をクイクイッと手招きをする。


『あぁ、ありがとう……』

そう言ってフィルが座っている前の椅子に座る。


するとフィルは手を出し、何かを唱えたかと思うとフィルの手が優しい色に輝きだし

それはアルフの傷口へと染み込んでいき、傷を治していった。


輝き終わるとフィルは口を開いた。


『はい、これでおしまい。それじゃ騎士さん?午後も頑張ってね』

そう言ってウィンクするフィル。悔しいが可愛いと思ってしまった。


『ではアルフさん!ごはん!ごはんに行きましょう!』

待ってましたとばかりに言い出すネル。やはりお腹がすいていたのかと思うアルフであった。




食堂では大勢の人が食事をしていた。


アルフとネルは自分の分の食事を配給係のおばちゃんから受け取ると空いている席に着いた。


『もぐもぐもぐ……ごっくん……もぐもぐ…』

目を輝かせながら食事を口へと運ぶネル。アルフも負けじと食事を口へ運ぶ。


『ところで何でネルは騎士になったんだ?』


『気になりまふか?』

咀嚼をしながら話すネル。そしてごっくんと飲み込んだ。


『私はですね、住んでた村が貧しくて両親に少しでもいい暮らしをさせてあげたくて騎士になったんです。』

『…本当は自分を磨いて貴族様のお嫁さんになったら?と言われたんですけどそんなの私じゃとても……』

と徐々に声のトーンを下げながら話すネル。


『だ、だから騎士になって仕送りをしてるんです!』

ネルはそう言って胸を張り手でドンッと叩く。そしてゴホゴホッとむせた。


『立派なんだな……』

と感心するアルフ。


『アルフさんはどうして騎士になったんですか?』


『俺は憧れの人が聖騎士(パラディン)でさ、その人の隣に立てる男になりたいと思ってなったんだよ』


『ほえー、男の子らしい動機ですねー。もぐもぐ』

話終わるとネルは食事を再開した。


『あ、そうそう午後は城壁周辺の見回りらしいですから、正門前に集合だって副団長が言ってましたよ。』



そうして食事を終えた二人は王都の正門前に赴いた。

そこには既に半数以上の騎士が集まっていた。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ