第6話 依頼者
依頼を受け依頼主のもとへと向かうアルフ。
家の場所は依頼紙に地図が書かれており、迷わずに着くことができた。
『ここか?随分と立派な屋敷だなぁ』
黒を基調とした鉄製の柵を巡らせており、中には低い植え込みと繁茂した木立で覆われた広場があり、
その奥には重厚な玄関がドンと構えていた。
『報酬もやけによかったし貴族様の家なんだろうな』
そう門の前で屋敷を眺めていると
『何か御用ですか?』
メイド服を着た若く綺麗な女性が声をかけてきた。
『あ、俺アルフって言います!冒険者で依頼を受けてきました!』
そう言って依頼紙をメイドさんに手渡す。
『お嬢様が出された依頼ですね、ではお嬢様をお呼びしますので中へどうぞ』
メイドさんの後について屋敷の中へ入る。
屋敷の中は豪奢な装飾が施されており、アルフのいた村では決してお目にかかることのなかったような芸術品も飾られている。
案内された部屋は応接間らしき場所だった。
『ではこちらで少々お待ちください。』
そう言ってメイドさんはぺこりとお辞儀をして退室する。
少しするとドアが開き少女が入ってきた。
『あんたが依頼を受けてきた冒険者ね!あたしは・・・って』
『『あ』』
そうその少女はフィルだった。
短くてすみません。