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プロローグ

ベリアル…世界を救うとされている勇者、やや高慢な性格、白銀の髪に色白の肌、額に星を持つ、長身で顔立ちは整っているものの目つきは鋭く他人を受け付けない。


廃れた国タルタロス。

その国では魔物が支配し人間を喰い物にしている。

魔物の勝ち誇ったような雄叫びに人々の阿鼻叫喚の呻き声。


タルタロスではそんな地獄絵図が広がっていた。


しかし、その国ではある伝説が人びとの間で語り継がれていた。


魔物が人間を支配せし時、額に星を持つ者が世に降臨し、魔物を打ち払い人々に幸福と栄光をもたらすだろう…と。


そして伝説どおり、額に星を象った赤ん坊が偶然にもタルタロスで産声を上げたのだ。


彼の名はベリアルと名付けられた。


ベリアルは勇者となるべく育てられた為、とりわけ厳しい英才教育を叩き込まれた。


そして17年後、魔王が世界の何処かで現れ暴れているとの事で魔王を成敗すべく王と謁見する事となる。


しかし街の人々はベリアルが魔王を倒すのを期待しつつも特別慕うとか優しく接すると言う好意は見られない。


それどころか勇者だから何とかしてくれるんだろ?


と言った冷ややかな目でベリアルを見ているのみだった。


両親でさえも…。


ベリアルはプライドが高く、英才教育を受けてきたのと勇者になるべく育てられたという事情から、自意識過剰で人を受け付けない一面が多々あった。


なので人々はベリアルに近づく事もせず、何とかしろよ的な視線でベリアルを見下していた。


街の中にひと際大きな建物が王家のすむ城だ。


真っ白なその豪邸には豪華なタペストリーやシャンデリアなどが飾られている。


そして立派な衣装と口髭を生やした壮年の男がタルタロスを治める王だった。


「勇者ベリアルよ、伝説通りこの地の何処かに魔王が現れたり。お前に武器と資金を手渡す。その武器で魔王ルシフェルを倒して参れ」


ベリアルはタルタロスの王から銅剣と皮の鎧、そして少しばかりの金を手渡される。


(思ったよりチャチいな、しかし俺は勇者だ、武器が無くても魔王なんか倒してみせるさ)


ベリアルはそれを王には面と向かっては言えないものの随分余裕だった。


「畏まりました、このベリアル、魔王ルシフェルなど私の手で見事打ち倒して参りましょう」


ベリアルは深々と王にお辞儀をし、武具と資金を持って城を後にした。

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