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第七話「領主」

 「さて、今回の戦いだが、第二百七軍団との共同作戦とする。目標は、最近、アルディーネの森で大発生しているというオークとゴブリンの村だ。」


 ゲルマ―は作戦要項を部下に伝えている。

 アランはその隙を見て小屋から出て、訓練場から横の道へと行き、庭に出た。

 彼は元来、花や動物、美術品が大好きで、マルティン・ボルマン官房長官が連れてきたシェパードも大層可愛がっていたのだ。


 「うむ、やはり何時見ても美しい庭だな。ベルリンにはこういったのはなかったし、別荘は山だったし、こっちの家もなんだか無機質だったし。いやはや、この青い花のなんと可憐なことだろうか。そしてこの庭木の刈り取られたのもまた……」


 「これは嬉しいことを言ってくれるね。ゲルマ―の息子君。」


 「うお!?」


 花や庭木に見とれているアランの下に、颯爽と一人の男が現れた。

 その男は、青く長い髪をしていて、その瞳は紫、肌の色は白っぽく、すらりとした長身である。

 この男はいったい誰だろうか? 

 

 「あの、貴方は一体……?」


 「ああ、これはこれは、私としたことが。えー、私はモルダンという者で、一応ここら一帯を国王陛下より任されている。まあ、君の父親の上司でもあるかな。」


 アランはこの男の言葉を聞いた途端、目を丸くした。


 そうか、この人物が伯爵であったか、ならばこうだ。


 アランはモルダンに対して跪いて見せたが、モルダンは、その必要は無いよ。と、優しく微笑みかけてくれた。


 「恐れながら貴方様が伯爵閣下で御座いましたか。そうとは知らずに、面目次第もございません。」


 「ああいや、そういうのも無しで行こう。ね?」


 このモルダンという男、貴族にしては結構いい人間らしく、先程からとても打ち解けたような感じで話しかけてきているが、それでもその気品は失われず、高貴さを保っている。


 「それにしても凄いねぇ。まだ一、二歳くらいなんだろう? なのにこんなにも上手に喋ったり、その場合に見合った態度をとれるなんて。」


 モルダンは見た目からすれば、二十代くらいの美男子であるが、彼はその美しい笑顔をアランへと向け、賞賛の言葉を述べる。


 「そんなに褒められても魔法しか撃ち出せませんよ?」


 今アランが言ったのは、彼の渾身のジョークである。

 ユーモアと魔導に長けている所も惜しまずにアピールするのだ。


 「おや? 魔法か、そんなこともできるんだ……、それは置いといて、中に入ってみない? 美味しい飲み物もあるよ。」


 そう言って、モルダンはアランを連れて館の中へと入って行った。

 

                   

なんだか、タイトルと話の内容が上手くかみ合っていませんが、良いタイトルが思い浮かびませんでした。

思いつき次第、変えることにします。

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