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ラビリンスエイジ ー賢者と歩く迷宮(ラビリンス)ー  作者: BAMBOOK
1章 ー迷宮と母の影ー
8/10

第7階「寮務主事と寮用務員」

「えー、それではこれよりヒカリエ高校学生寮の新入生歓迎会を開催したいと思います。司会進行は私、学生寮学生部書記のマオ・レインが努めさせていただきます。よろしくお願いします。」


パチパチパチ

マオちゃんかわいいー

ピューピュー


「えー、ありがとうございます。それではまずは学生寮寮務主事のアドバンス・トキトさんに今年度の寮職員を紹介して貰いたいと思います。それではトキトさんお願いします。」


「あいよ、えーっ只今紹介に預かったアドバンス・トキトじゃ。気軽にトキさんとでも呼んでおくれ。」


トキさーん!

いつも美しいよー!


「うっさいわそこ。80手前のババァを煽るんじゃないよ。そいじゃ寮までの長旅で疲れてる子もおるじゃろうから手短にすまそうか。」


そういって寮務主事のトキトさんという人は両壁にならんでいる寮のスタッフの人達の紹介をしていく、俺は半ば意識を飛ばしながらボーっと聞いていると。


「なぁ、あの赤ジャージのおっさん筋肉ヤバくね?あれの渾名絶対筋肉ゴリラだろw」

「いや、竹刀持ってるし案外ブシドーゴーレムが人間に混じってるのかもなw」


ブシドーゴーレムか…。ヒノクニの南に位置する辺境にある迷宮の不動の第3ボスをしてるって奴か。刺しても切っても中身が無くまるでゴーレムのように慈悲のない猛攻から名付けられたモンスターだったな。


俺も迷宮主になったし、趣味で迷宮運営とか楽しそうだな。1度出たら入り方忘れたけど。


「おいコラそこぉ!!!これから3年間お世話になる職員の話を聞かず何を話しているだぁ!」

「ひぃ!すいません!」

「まぁまぁ先生、彼らは数ヶ月前まで中学生だったんじゃ。ここは多めに見てあげましょうや。」

「そうですか。アドバンス寮務主事、いきなり大声を出してしまい申し訳ありません。」

「うんうん。分かれば良い。

彼は寮用務員のリン・ガリウス、寮の雑務全般をやってもらっていての。彼はこの学校の卒業生で10年程前まで探索者の第一線にいたような猛者でな。もし寮内の備品を壊すようなことがあったら…」


ゴクッ…。


先程のお叱りがあって唯でさえ静まり返っていた食堂内が緊張に包まれる。


「ですから皆さん備品は大切に使うのじゃぞ?」


敢えて言わない事で俺達生徒達の頭に言葉に出来ない恐怖のお仕置きが浮かんできた。


「それじゃあ続きからいくかの。」


それから1時間経って全ての職員の紹介、寮のルールの書かれた小冊子の説明という長ったらしいお話の時間が終わる。


「そいじゃあ。みんなも話ばっかりで飽きてしまった様じゃし、同級生達の親睦を兼ねて我が寮自慢のレクリエーションを始めるかの。」


長い話に死んでいた生徒達の顔が急に明るくなり、皆口々に近くの知り合って間もないだろうやつと話始める。


すると急に周囲の壁や天井がパネルを裏返すようにパタパタと変わっていく。


ざわざわ…


「ほらほら、今から説明するから特に何も知らん1年生はしっかり聞くんじゃぞ?ではまずは…」


ん?なんだ?きゅうにいしきが…


突然俺は意識が朦朧とし目の前が真っ暗になった。何の前触れの無いことで自分に何が起きているのか分からず食堂の椅子に座ったまま意識を失った。

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