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光ある世界に不要なそれは何?  作者: 「色」ねくすと
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始まりの夕方

始まりは続く。

 とある日の話だ。ある男は街をぶらついていた。決して、貧乏という訳じゃない。しかし、途方もなく歩いていた。別に死にたい訳じゃない。金は持っている。野垂れ死にはしない。しかし、自分の今を見て思った。……何か刺激が欲しい。そう思い、歩いた。そして、数時間経ったそのとき、男の目の前に大きな《門》が現れた。そして、その《門》はーー

 散々殴られたその日の帰り。あすかは自宅の前の道路脇にタンポポを見た。別にそれはおかしいことじゃない。いや寧ろ、感動した。日陰で頑張って咲くその姿は、あすかに根性の意味を改めて考えさせたぐらいだ。

 しかし、そのタンポポはおかしかった。花弁が青く見えるのだ。それに興味を引かれたあすかはそっとかおを近づけた。すると、一つ分かったことがある。

「影濃すぎだろ……」

期待からの見間違いほどガックリ来るものはない、ということだ。

 だが、その興味が引き起こす不幸は一個では無かった。

 タンポポにがっかりして家に帰るかー、と腰を上げたあすかの後ろを誰かが走り抜けた。目で追うと髪の長い女に見えた。しかし問題は、あすかの通っている学校の制服を着ていた、ということだ。

 と言いつつも、他人のことなどあまり気にしない(たち)なので、気にせず帰ろうとした瞬間。

 どん! と、誰かとぶつかった。

 怖いお兄さんだ☆ そう認識したので

「すみませんでした。これから用事があるので、これで失礼します。」

と慌てて少し丁寧に謝った。

「お、おう」

許してくれた! 話が分かるお兄さんだ!

「と言って、帰すとでも思ったのか?」

やっぱり駄目だった!

 あすかは全速力で逃げ始めた。捕まることの許されない鬼ごっこが始まった。


夕方はよく曇っているので綺麗な夕焼けを見た覚えがないです。

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