はじまりの時
なかなか更新できなかったです。
4話目です。
その後、優と話し合いとりあえずこのゲームをクリアしようということになった。
「本当にありがとう!
えっと・・・優・・・さん?」
最後にもう一度、感謝の言葉を言った。
「いや、優でいいよ。」
晴輝はさんをつけた方がいいだろうと思ったのだが優は呼び捨てでいいといってくれた。
(本当にいい人だなぁ)
なんでこんなにいい人なんだろうと疑問を覚えるぐらいのいい人ぶりだった。
そこまで良くされると逆に不安にも感じてしまう。
状況が状況なのだから仕方がない。
何か企んでいるのではないだろうか。
晴輝は一瞬そう思ってしまった。
晴輝は少しそういう目で優を見てしまったが、彼は
「どうしたの?なんか不安そうだけど・・・?」
と優しく言った。
その言葉を聞いて思った。
普通にただいい人なのかもしれない。
と。
少しでも疑ってしまった自分が情けない。
と。
すると、また涙が出てきた。
(ごめん・・・優・・・)
「どうしたの?大丈夫かい?」
優は心配そうな顔で晴輝の肩を優しくたたいた。
「大丈夫!」
晴輝は自分に言い聞かせるように言った。
「なら、いいんだけど・・・
とりあえず、晴輝くんの装備を整えないとな・・・」
「僕も呼び捨てでいいよ?」
晴輝は優に言われたように自分も呼び捨てでいいと言った。
「じゃあ、なんかあだ名でもつけようかな?(笑)」
優は楽しそうに言った。
「なんてね。ありがとう。晴輝。」
優はニッコリと笑って言った。
つられて晴輝も笑う。
そんなほのぼのした時間が少し続いた。
「ところで晴輝。装備なんだけど・・・晴輝の職業は何だったんだい?」
突然、優が話題を戻したことにより、その時間は破られた。
「僕は・・・魔法使いだったかな。」
「曖昧だな(笑)全然してなかったの?」
「いや・・・そういうわけじゃないいんだけど・・・」
晴輝は1つのゲームで何人ものキャラクターを作る癖がある。
その中で一番使いやすかったものを使うのだが、このゲームに関しては、使いやすかったものがいくつかあった。
それで、少しの迷いが出たのだろう。
「まぁ、いいか。
俺、いい店知ってるんだ。そこにそろえに行こうか。」
優はそんな曖昧な晴輝に気を使ってくれたのだろう。軽く流してくれた。
「うん!優のお勧めのお店かぁ。楽しみだなぁ」
晴輝は問い詰められなかったことにホッとしたらしい。
晴輝はすぐ顔に出るタイプだったりする。
「あぁ。楽しみにしといてよ。」
優は楽しそうに笑うと歩き出した。
今年は受験生なので更新ができなくなると思います。