表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
31/49

「あ、雪」

 アリスが窓の外を覗き込む。

「ホントだね」

 ハースも窓の外を見つめる。

 フワフワと雪が空から舞い降りて来ている。


 ハースがそっとアリスの手を握った。

「どうかした?」

 アリスがハースを見る。

「アリスが寒いかな、と思って」

 ハースの言葉に、アリスがふふっと笑う。


「室内だし大丈夫よ。でも、ちょっと暖かくなったかも」

「そっか。僕はいつでもアリスが隣にいてくれれば、心はポカポカだよ」

 アリスが耳を赤くした。

 とても、穏やかな空気が流れている。

 

 ──二人の間だけ。


 この教室には鬼気迫る雰囲気が漂っていた。

 今日は一番厳しい先生の試験の日だ。これを落とすと落第間違いなしで、卒業が危ぶまれる試験だ。しかも、例年平均点が落第点ギリギリという難しい試験なのだ。

 二人のほのぼのとした空気を楽しめるクラスメイトは、今他にいなかった。

 学年1位の天才ハースはともかく、今ほのぼのできるアリスの精神構造はやはり尊敬すべきレベルだと、クラスメイトたちは皆思っていた。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ