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アリスの誕生日

「アリス、誕生日おめでとう」

 机に向かっていたアリスに、ケリーからピンクの花が1輪差し出される。

「ありがとう、嬉しいわ!」

 アリスの顔がほころぶ。

「よい誕生日を!」

 そういってケリーが去っていく。

 

 アリスがポカンとしていると、また別の花が差し出された。今度はオレンジだ。

「アリス、誕生日おめでとう!」

 クラスメイトの一人だった。

「ありがとう! 嬉しいわ!」

 アリスが笑顔を見せると、また次の花が差し出される。今度は白だった。


「誕生日おめでとう!」

 またもやクラスメイトの一人だった。

「ありがとう?」

 アリスはようやく目の前だけではなく、その奥を見た。

 なぜかクラスメイトたちが、花を1輪ずつ持って並んでいた。


「えーっと、みんなどうしたの?」

「いいからアリス、黙って花を受け取ってちょうだい」

 目の前にいたクラスメイトがウインクして去っていく。

 アリスはこの企みの主が誰かすぐにわかった。

 でも、クラスメイトのみんなもニコニコと笑っている。

 だから問い詰めることではないと、付き合うことにした。


 クラスメイトはアリスもいれて総勢20名。

 18人目が終わったとき、アリスの目の前にハースが立った。

 真っ赤なバラを持っていた。

「アリス、誕生日おめでとう! 今年の誕生日はいい誕生日になりそう?」

「ありがとう、ハース。お陰で、忘れられない誕生日になりそうだわ」

 アリスが花束を抱えながら、心からの笑みを見せると、ハースが本当に嬉しそうに笑う。


 教室がほっこりした空気に包まれた。

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