表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
大罪の神器  作者: Teko
王都編 双子の聖女
67/177

06 予想外の訪問者

 

 ギルヴァートは聖堂騎士達を寮近くまで連れて来たと語り、そこまで案内してくれた。

 そんな中、呼び出されたフェルトは疑問ばかりが募る。


 何で聖堂騎士に呼び出されてるんだ?

 そんな知り合いはいないし、そもそも呼び出されるようなこともしていないはず。


 更に言えばフェルトは、聖堂騎士自体を何なのか知らない。

 そんな疑問がずっと頭の中でぐるぐるする中、三人の白い制服姿の男達が待っていた。


「お待たせして申し訳ない」


「いえいえ、構いません。何やら騒がしかったようで……」


「何やらパーティーをやっていたようで……」


「それは申し訳ない。時間は取らせませんので……」


「……どうも。お構いなく」


 フェルトは少しよそよそしい態度で、様子見する。

 聖堂騎士とは面識が無い上、急な呼び出しとなれば警戒もする。


「案内させてしまった手間、すみませんが先生。席を外して頂いても?」


 聖堂騎士と思われる人物のひとりが、ギルヴァートに離れるようお願いする。


 ギルヴァートは少し目を細めて、何故かフェルトを見た。


「何ですか?」


「いや、粗相をしないかどうか不安でな」


「いやいや! 生徒の心配しろよ! 俺、何で呼び出されてるのか、わかってねえのに!」


「正直、俺も聞いてない」


 フェルトは、でしょうね! と思った。

 席を外して欲しいと言われてるのに、内容を知っていることは無いだろう。


「だったら――」


「お前が粗相をしそうな心配をすることに心当たりはないか? よーく胸に手を当てて考えてみるんだな」


「えーっと……」


 フェルトは言われた通りに、手を当ててみる。


「無いですね」


「あん!?」


 心当たりは大アリだが、敢えて冗談で無いと答えると、ガチギレのツッコミをされた。


「じょ、冗談です、冗談。あります、あります」


「……お前は目を離すと、何かしでかしそうで不安だ」


「はは……」


 まったく信用されてないことにフェルトは苦笑いを浮かべるしかなかった。


 まあ心当たりは貴族嬢救出(大アリ)なわけだから、もう言われても仕方ない。


「俺から何かすることはありませんよ。されれば話は変わりますが……」


「聖堂騎士がそんなことするわけないだろ。聖女様をお守りする騎士だぞ」


「へえ……」


 だが、その守るべき聖女を置いてここにいるという疑問は湧くところである。

 聖女祭は町の様子を見る限り、まだ準備中の段階のはず。

 何故ここにいるのかという疑問をフェルトは持つところだが、その理由は話してくれるのだろう。


 フェルトをここに呼び出したわけなのだから。


「ご安心下さい、フェルト・リーウェン様。貴方を傷付けようなどとは思っておりません」


 そう畏まった言い方をして、この中でリーダーと思われる眼鏡の人物が頭を下げた。

 フェルトは畏まられる理由も名前を知られていることにも検討が付かなかったが、それもギルヴァートが去ってから、話をされるのだろうと、敢えてツッコまなかった。


 ギルヴァートもそこには疑問を抱いたようだったが、


「……フェルト・リーウェン。とにかく失礼の無いようにな」


「はーい」


 フェルトは、世間ではヘイヴンと共に救い出した英雄として話題にも明るく、そのあたりだろうなと言いたげな表情をしながら、ギルヴァートはその場を去っていた。


「それで? 俺に何か御用ですか? 俺、聖堂騎士がそもそも何なのかも知らないんですが……」


 そうは言うが、前聖女ユフィの護衛にも同じような服装の人物達がいたような気がしたと、改めて見ると思い出す。

 とはいえ、聖堂騎士という名前とかは知らなかった気もする。


 すると眼鏡の人物が跪く。


「突然の訪問をお許しください。わたくし、聖都オルガシオンにて聖女様をお守りする騎士隊、聖堂騎士のリーダーを務めます、アスベル・カルバドスと申します」


 アスベルと名乗る眼鏡の騎士が跪くと同時に、同行しているふたりも跪いた。

 フェルトは同様する他なく、


「は、はあ……」


 少し困ったような曖昧な返答をする。


「今回、聖女様よりお早くこちらへ来たのには、貴方様にお会いし、確認したいことがありまして、こうしてはせ参じました」


「確認したいこと?」


 どうやら本当に聖女を放ってきたようだ。

 だが、そこまでしてでも確認したいことに、ちょっと心当たりが芽生えたフェルト。


 ――もしかして……『強欲の義眼(これ)』のことか?


 知る人からすれば神眼と呼ばれている『強欲の義眼』は、確かに聖都では以前、戻ったとされるダマス神父が広めていたという話を聞いている。

 アスベルは聖都から来た聖堂騎士。

 その話を聞いていても不思議ではなかった。


「はい。以前より聖都でウワサされておりました、神眼について調べておきたく、その所有者である貴方様、フェルト・リーウェン様についても調べておきたく……」


 フェルトはやっぱりと苦笑い。


「……そのウワサ、やっぱりダマス神父から?」


「はい。彼は司祭にそのような話を持ちかけていたようで……」


 持ちかけるのは構わないわけでもないが、ヘイヴンの話を聞くあたり、結構な広まり方をしていると聞く。

 せめてもう少し周りに気をつけることはできなかったのかと、ダマス神父の無能さに呆れ果てる。


 死んでも迷惑をかけるとはと。


「はあ……それで? 見ただけでそれがわかるもんかよ」


「それはもう!」


 スクっと立ち上がったアスベルは、少しばかり興奮した面持ちで語る。


「貴方の左眼を見させて頂いておりますが、そこまで精巧に人の目玉に近い神物は、正に神の未技。神眼と呼ばれるに相応しい物でしょう」


 フェルトはそう言われればそうだが、ふと何を基準にそう語るのか、少し不思議だった。


 確かに精巧に人間の目玉を模して作られたというのは、確かに人類を作った神の未技だろう。

 しかし、この世のみならず、現代世界(むこう)でも人ではとても調べられないような技術の物はあり、それは決して人間の身体に近しい作りの物ではない。

 むしろ、そういう物の方が多いだろう。


 妖刀や聖杯など、神が宿るとされている物であっても、所詮無機物ばかりだろう。


 だからこそ、『強欲の義眼(それ)』をあっさりと神物と言い切ってしまうアスベルには疑問を抱かざるを得なかった。


 だからフェルトは、


 ――【識別】


「!?」


 フェルトから見たアスベルの情報は、年齢、性別や身体的特徴の他に、聖堂騎士であることなどの情報が入ってくる中、とんでもない情報も入ってくる。


 ――殺人未遂の偽装、非合法奴隷の取引。


『強欲の義眼』はその物や人物が、どのような物なのか、その人物がどんなことをして来たかなどの情報を瞬時に捕らえることができる。

 そしてアスベルからは、いくつかの犯罪経歴が出てきたのだ。

 ファバルス王国でのルドラーのように。


「そして持ち主である貴方様もとても素晴らしい人物であることもわかりました。恐縮ではありますが、貴方がお救いになった貴族の方々から話は伺いました――」


 この後もアスベルは、つらつらとフェルトは神眼の持ち主として素晴らしいと褒めちぎるのだが、フェルトは白々しいと警戒感を強めた。


「――であるからして、貴方様が神眼に選ばれた理由にも納得がいくということです」


「……そりゃどうも」


 話半分に聞いていたフェルトは、このアスベルこそが聖都オルガシオンの立ち入り制限を課している人物だと睨む。


 非合法の奴隷商が行き来でき、一般の人の立ち入りを制限しているのは、十中八九、聖都を奴隷商の巣窟にしていることをバレないようにするためだ。

 そうでなければ、制限などしないし、非合法奴隷の取引なんて情報も入らないだろう。


 これはきな臭いと思ったフェルトだが、とりあえずアスベルの要件を聞くこととする。


「それで? 俺が神眼の持ち主だからなんだって言うんだ? あんた達には関係ないことだろう?」


 フェルトとしては『強欲の義眼』は勿論だが、神眼ということさえも、あまり広まってほしくはない。

 だが、ダマス神父の件がある手前、言い訳も面倒臭いフェルトは、あっさりと開き直る。


「いえいえ、とんでもない! 関係大アリですよ」


「ほう」


「我々は確かに聖女様をお守りする騎士ではありますが、そもそも聖堂騎士というのは神の使い、つまりは神に選ばれた方をお守りし、道を踏み外さぬよう導く存在なのです」


「……なるほど」


「ですから本来、ダマス神父より神物がこの世に賜り、少年が所有者に選ばれたと言われた時点で迎えに行くべきでした」


 するとアスベルは改めて跪き、こうお願いをしてきた。


「フェルト・リーウェン様。こうして神物の所有者となられたことには、何かしらの意味があるはず。どうか我々聖堂騎士、そして聖女様と共にこの国を、そしてこの世界を導きませんか?」


「……」


 正直、アスベルがどんな人物であるのか、ある程度答えが出てしまっているフェルトが思うことは、絶対良からぬ裏があるということだけだった。

 だがそもそも国や世界なんて仰々しい話も胡散臭くて堪らない。


 一切本音で語らないアスベルの要件など、勿論乗れるはずもないフェルトは、


「悪いんだけど、お断りだね。俺には荷が重いよ」


 無難な理由でとりあえず断ってみた。


 すると予想していた返答だったのだろう、少し困ったように微笑み、


「それはそうですよね。急に国が、世界がと言われてもピンとはこないでしょう」


 だろうなとフェルトも苦笑い。


「まあそこまでオーバーに話しておいてアレですが、そんなに難しいことを言っているのではありません」


「というと?」


「貴方様は聖女様同様、この国の象徴となれるお方。その神眼とかの活躍ができる人物であるというだけで十分なのです」


「つまり俺には人を引っ張る才能があると?」


「はい!」


 そんなことを言われて素直に嬉しいと思う馬鹿ではないと思った。

 こんな子供をあやすような曖昧な発言をするあたり、同年齢の聖女も騙している可能性が、フェルトの中で浮上した。


 同じように手玉に取れると思われるのは不愉快であると、思ったと同時に、聖女は中々マヌケなのかと疑ってしまう。


「そう褒めてくれるのは嬉しいが、俺はごくごく一般的な学生だからな。やっぱりお断りだよ」


 とにかく怪しい情報のあるアスベルの要件は基本、受けないのが鉄則。

 せめて動くにも、ヘイヴンから情報をある程度仕入れてからだと考えるが、ヘイヴンも聖都のことに関しては知らない様子を見せていたことから、このアスベルの手腕も中々だと思ったりする。


「まあ良く考えてからでも構いませんし、今すぐに答えを出してもらおうとも思っておりません。頭の片隅にでも置いて頂ければ良いですから……」


「さいですか……」


 するとアスベルはもうひとつの提案をしてくる。


「そうそう。もうひとつお願いがあるのですが、構いませんか?」


「話によるけど、何?」


「一度、聖女様にお会いになって頂けませんか?」


「!」


 フェルトにとっては千載一遇のチャンス。

 不真面目な聖女ラフィに物申すチャンスなのだと思うのだが、アスベルからの提案ということもあり、何か裏があると過る。


「聖女様も神物の所有者がいることは存じており、是非お会いしたいと言っておりました。神より聖力という力を賜る者、そして神物をその身に宿す者の邂逅。これは最早、運命なのです!」


 運命、ねぇ……。


 フェルトは、アスベルの協力者に説得できるよう、聖女と会わせるつもりなんだなと思った。

 だがこの提案については、少し前向きに検討したいフェルトは、


「まあ、会っても構わないけど、今すぐか?」


 会っても構わないと濁す。

 その理由としては、聖女ラフィがアスベルに騙されているのではないかと思ったからだ。

 殺人未遂の偽装や非合法の奴隷商との繋がりのあるアスベルの言いなりになっているかと予想できると、救いの手は差し伸べるべきだろうと考えたからだ。


 ゆくゆくは、この国のためになることだからだ。


 それに聖女のひとりは奴隷になっているとも聞く。

 同じ二の舞が聖女ラフィに起きても困る。


「いえ。聖女様はまだ出発もされておりません。我々が先にどのような人物なのかを確認しに来た次第です」


 出発もしていないということは、転移魔法か何かで王都を訪れるつもりなんだと考えた。


「しかし会ってもらえると言って頂いて、本当に感謝しております。では貴方様との会談の場はこちらで用意させていただきます。後日、部下の者に連絡させます」


「ちょっと待ってくれ」


「!」


「どうせ聖女祭でこっちに来るんだろ? なら会う時は、聖女祭である程度、そちらが落ち着いた時でどうだ?」


 フェルトのその意見にアスベルは、ちょっと考えた様子を見せると、すぐにニコリと微笑んだ。


「わかりました。ではそのように致しましょう」


 何を企んでいるのか知りたくも無いが、放置も難しい。

 せめてオルディバルやヘイヴンに相談したいところ。


 しかし、神眼に能力があるとハッキリわかっているのは、ヘイヴンくらいなので、相談するならそちらになりそうだ。

 どうしてアスベルが疑わしいのか、オルディバルの場合は説明が難しい。


「話はこれで終わりか? カルバドスさんよ」


「はい。お時間を取らせてしまい、申し訳ありません。あとアスベルで構いません」


「そう……」


 明らかに犯罪経歴のあるアスベルと仲良くしたくはないが、こうして聖堂騎士のリーダーを務めている以上、そこは隠しているのだろう。

 だから、こちらはその思惑にハマらないよう、努めるだけだ。


「こちらこそ、聖堂騎士様にお会いできるなんて光栄だったよ」


「何を仰いますやら。神眼をお持ちである貴方なら、わたくし達の保護対象にもなります。お望みとあらば護衛もつけますよ」


「おいおい、勘弁してくれ。こっちは一応、神眼持ちだってのは隠してるんだぜ?」


 聖都でダマス神父に知らぬまに広まっているだけで、フェルトにはそんな気はない。


「はは。ならひとつ助言致しましょう。そのつもりなのであれば、あまり先日のような目立つ行動は控えるべきでしょう」


 貴族嬢救出(先日)、ねぇ。


「はは。善処しまーす」


 今回はアスベルの影響で関わりそうな気はするが、その助言やギルヴァートなどからもお叱りがあったように、今回は注意喚起に特化しようと考えているフェルト。


「では失礼致しますが、お送りしましょうか?」


「過保護すぎ。こっから数十秒ほどで帰れるっての」


 ***


「ただいまー」


 アスベルとの話を終え、再び祝勝会に戻る。

 するとヘイヴンを除く一同は、興味津々な表情でこちらへと向かってくる。


「聖堂騎士様とどんな話をしてきたんだい?」

「イケメン揃いだったんでしょ?」

「お前、聖堂騎士に知り合いなんていたのかよ!?」


「まあまあまあ……」


 あれだけ文句を言っていたミント達でさえ、興味津々だったことに、ミーハー感を覚える。

 だが思えば、ミント達が文句を言っていたのは、聖堂騎士ではなく、聖女だったような気がした。


 そんな質問攻めを宥めながらフェルトは、ヘイヴンのところへ向かい、


「ちょっと話があるんだが、いいか?」


「……? 構わないが……」


 そう言ってふたりは祝勝会の会場を外れ、寮内の会話を聞かれない片隅に移動した。


「……何かあったのかな?」


「アスベル・カルバドスってどんな奴だ?」


 ヘイヴンは彼と接触したのかと、ハッとなるとフェルトの要望通り、質問に答えた。


「カルバドス家は代々聖女を守る聖堂騎士となるよう、受け継がれた家系で、アスベル・カルバドス氏もまた、それを引き継いだ人物だよ。騎士として剣の腕前は勿論、それを束ねるリーダーとしても才覚を見せる方だね。ただかなり慎重な性格でもあるようだが……」


「なるほど……」


 だから犯罪経歴も表立ってないというわけかと納得した。


「そのカルバドス氏に何かあったと?」


 フェルトは左眼の『強欲の義眼』に触れながら、こう語った。


「ルドラー同様、犯罪経歴が見えた」


「……ほう。しかし、カルバドス氏は騎士だ。聖女様をお守りするため、野盗を殺すくらいはあるんじゃないかな?」


 確かにそんな殺害をしたという経歴も見えたが、そもそも『強欲の義眼』は負の感情をエネルギーとして発動するためか、罪などの負の感情に繋がる邪な経歴の持ち主には、黒いオーラが見えていたりする。


 実際、ディアン達にも盗賊などの殺害歴は見えたが、そんな黒いオーラは見えなかった。

 だがそんな説明をヘイヴンにする必要はない。


「いや、その経歴の一部に殺人未遂の偽装と違法奴隷取引ってのが見えた」


「……! なるほど……」


 ヘイヴンはやはり察してくれたようだ。

 そもそも聖都で奴隷商の行き来がされているということを知っていて、答えに辿り着かないわけがない。


「つまりあのウワサは本当だったと……」


「お前が俺のことを信じるならな?」


「信じるさ。僕と君は友達だろ?」


「さあ? 友達未満知り合い以上だろ?」


「……頑なだねぇ、フレンド」


「ま、さっきのアスベル(あいつ)よりは信用してるさ」


 そんないつものやり取りを交わし終えると、ヘイヴンが前回同様、首を突っ込むのか尋ねる。


「それで? どうするんだい?」


「……それな。正直、それをこの眼でわかったところで、証明する証拠がないからな」


「だろうね」


 ヘイヴンも左眼で判断したものであると、わかった上での返答。


「とはいえ、奴隷商が聖都を行き来してるのは、ほぼ確定してるからな」


「そうだね。僕から陛下に打診してみようか?」


「そうするしかないかぁ……」


 フェルトが聖都オルガシオンに向かうことは、現実的ではない。

 とはいえ、幾度も調査隊を派遣して成果を上げられなかったオルディバルに任せるのも不安があった。


 とはいえ現段階では、これ以上の動きも難しい。


「……まあその不安もわかるさ。今までの調査隊も空振りだったからね」


「ああ。だからヘヴン。話すにせよ、動くにせよ、慎重にな」


「……そうだね。忠告感謝するよ」


「それともうひとつ」


「ん?」


「殺人未遂の偽装って何だと思う?」


「うーん、そうだなぁ……。殺人未遂を誰かに押し付けたのか、それとも殺人自体を未遂に偽装したのか……」


「前者はともかく、後者は可能か?」


「まあ生きているように見せかけることは、幻術魔法とか使えばまあ……」


 フェルトは、そういえば魔法が使える世界なんだから、いくらでもやりようはあったわと思った。


「とにかくカルバドス氏に後ろ暗い何かがあるのはわかったよ。それを周到に隠す手段もあるようだし、ご忠告通り、慎重に動くさ」


「ああ、頼むよ。俺にできそうなことがあったら言ってくれ。一応、言い出しっぺだしな」


「フフ。期待してるよ、フレンド」


「すんなし。バーカ」


 アスベルの不信感が募ると同時に、聖堂騎士自体、そして聖都オルガシオン自体もかなり危うい場所なのだと把握することとなった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[一言] 一気読みしました。 これからも応援してます!
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ