第四百六話『堂々巡りのおしゃべりにゃん』
第四百六話『堂々巡りのおしゃべりにゃん』
《ウチら、イオラにゃんの術中にハマったのにゃん?》
∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽
のっしのっし。
『うっうっうっ』
ぴたっ。
「——と立ちどまって、
耳をすましてみたらにゃ——
はて?」
『草葉の陰』
「から、
にゃあんともわざとらしい」
『おえつ』
「が聞こえて……」
チラ。
「おや?
あれは。
——ふぅぅむ。
『カンちがい』
っていうのも、
にゃい、
とはいえにゃいしぃ——」
《しばらくは様子見。『見て見にゅふり』をしていようにゃん》
∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽
チラ。
「あら。
ミアンちゃんも」
『チラ見』
「で気がついたと思ったのに」
『ワタシよ、ワタシ』
「……おっかしいわね。
こうやって自分を指差して、
盛んにアピールしてるのに、
フり向くそぶりさえ、
見せてくれないなんて。
……しょうがないわ。
なら、
気分を入れ替えて、
もう一度」
『おえつ』
「から、
やり直しましょうね」
《ええとぉ、やり直すのにゃん?》
∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽
『うっうっうっ』
チラ。
『ワタシよ、ワタシ』
「……えっ!
まだ気がつかない?
また空ぶり?
ああんもう。
こうなったら」
『遊び半分』
「は、これにておしまい」
『大精霊』
「の意地にかけても、
今度こそ必ずや」
《あきらめの悪いお方にゃもんで、つづくのにゃん》