第四百三話『順風満帆(じゅんぷうまんぱん)でいこうにゃん』
第四百三話『順風満帆でいこうにゃん』
《のほほぉん、とにゃ》
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「なぁんて、
いってみたところで、
……はあぁ。
って知らず知らずのうちに、
ため息がもれちゃうくらい、
誰ひとりとして、
自分の行く末が」
『天国』
「か」
『地獄』
「なのか」
『皆目、
見当もつかないありさま』
「っていうのが、
悲しいかな」
『現実』
「ってヤツなのわぁん」
「……んにゃあ、ミーにゃん」
「——おっ。
真っ向から反論する気?
んなら、
『イオラの森のお姫さま』
の名誉と意地にかけても、
そうはさせじとばかりに、
やかましく吠え立て、
『やる気喪失』
な目にあうまで待とう、
ほととぎす、
って、
こちとら、
意気ごんじゃうまで、
なぁのわぁん——
なにわんなにわん、
なにわんわんわぁん?
なにわんなにわん、
なにわんわんわぁん?」
「もしもし、ミーにゃん。
あんたって、にゃあんか」
『別の生きもん』
「のようにゃ、
気がするのにゃけれども?」
《花の妖精にゃのに、わんわん、やかましいのにゃん》
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「つかにゅことを、
おうかがい、
するのにゃけれども」
『順風満帆』
「に生きる、って」
『選択肢』
「はにゃいの?」
《にゃあんて、時にはネコの望みもいっておかにゃいとにゃ》
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「ふん。
なぁに平和なことを」
「ネコにゃもんで」
《ウチお得意の返事を出せたもんで、つづくのにゃん》