表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

泥だらけの杖

作者: 音澤 煙管

今年も群馬のばあちゃん家!




汗かき過ごす四十日

毎日が自由授業

今日は田舎のばあちゃん家

まずははじめに墓参り


田舎の山はすぐ陰る

真っ暗闇のばあちゃん家

周りの灯りは点々と

町まで続く滑走路


田には月がもう一つ

ボンヤリ灯りがフラフラと

水から生まれて舞い上がる

ご先祖さまの滑走路

ムシの灯りで送り出す


ばあちゃん家には囲炉裏ある

家族親戚ぼくたちと

ワイワイ楽しい晩御飯

ご飯終わって土間に降り

五右衛門風呂でグツグツと

釜茹で鬼のご馳走か?


土間を上がって二十畳

細目の網を吊り下げて

今夜だけは魚の気持ち

いつもと違う秘密基地

ワクワクしながら寝てしまう…


次の日早朝起こされて

いそいそ着替えてばあちゃんと

桑畑にはカブトムシ

クワガタムシにカミキリムシ

ひときわ輝くムシが居た

タマムシ見つけて大はしゃぎ


お父さんに学んだ事

ここでも

キャッチ&リリースで

そのまま自然に返してあげた

また来年も会いましょと


ばあちゃんおいでと山道歩く

前の日夜中に雨が降り

滑りやすくて棒切れ拾い

これで安心魔法の杖だ

後ろ姿は魔法使い

本人には内緒だけど…


この山クマが出てくると

山頂着いてビビらされ

怖々我慢の早歩き

山を越えて違う場所

村一番の駄菓子屋で

めいいっぱいのお買い物


お土産たくさん両脇に

田んぼの畦道帰り道

山より早い近道だった

怖い思いさせられたな…

お土産あるから許してやるよ


夕暮れそろそろ自分家に

帰路を目指そう車に乗って

これ持って行けと

ばあちゃんに

おまけのお土産頂いた

泥だらけの魔法の杖を


動く窓からばあちゃんに

見えなくなるまで手を降り続け

大きな声でまた来年!

必ず来るよと杖握る。





また来年も必ず来るよ!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ