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原因は骨じゃなく魔王

「……………………」


「いやー、結構楽しいなこれ!」


「シュ、主人、申シ訳ナイ…………」


今、宿に戻ってからダンジョンのボス部屋に転移したらデスが即座に俺に向かって土下座した。


さて、なぁんで魔王ウェーンがいるんですかねぇ…………?


来るなって言ってたはずなのに端末を嬉々として弄りまくってる。どうしよう、つっこむべきか否か。


いや、俺のダンジョンを荒らしてるみたいな感じだから一つ言うべきだろう。


「お前、何してんの?」


「おお、やっと戻ってきたか!妾は暇だったから来たぞ!」


「いや、来んなつっただろ!」


「そんな面白い事をさせない約束を妾が守るわけなかろう!」


堂々と言い放ちやがったぞこの魔王!てか、いつから居たんだこいつは!


「…………実ハ昨日カラズット居座ッテイテ、出テイッテホシイトイウ我々ハ言ッタノデスガ…………」


「一応聞くけど、スライムやウルフの件はお前がやったんだよな?」


「…………………………………………ハイ」


「待て、お前嘘つくの下手すぎないか?」


「…………………………………………」


こいつ目を逸らしやがった。間違いなく魔王がやった事を全部なすりつけられて嫌々やってるみたいな感じだ。


とりあえず、嬉々として端末を弄ってるアホに拳骨をぶちかまさないとな。


ごっちんっ!


「あだぁっ!?妾に何をする!?これでも一国の主だぞぅ!」


「他人の家に勝手に上がりこんで勝手に改造するのが一国の主のすることかお前は!?」


「そーだそーだ!」


「ぐぬっ、何するんだこのピクシーは!」


ハピが小さな足で魔王の頰を何度も蹴る。俺も恐れ知らずに魔王を罵ってるけど、ハピも相当なもんだよな。


メジェドさんなんて俺以外不可視ながら目からビーム打とうとしてるし、侵入者扱いでほっぽり出せばいいんじゃないのか?


とりあえず、こいつから端末は没取だ。


「はい、没取」


「ちょっ、何をするのだ!まだ設定は終わってないぞ!」


「設定って何だ、おい。何俺の知らない機能使ってるんだ、あぁ?お前んとこ行って喧嘩売るぞコラ」


「パガンがケンゴに玉砕する未来しか見えん。一応、あやつは戦闘狂だが重要な家臣だからやめてくれ」


あー、あの武者みたいな奴か。初めて会ってすぐに特攻してぶっ飛ばした思い出があるな。


まあ、全員ブチ殺すなんてことはするつもりないし。せいぜい魔王を俺のとこに来るなと脅すくらいしかしないぜ。


まあ、どうせアルとの手合わせ(という名のイジメとアルは伝えてきたが)ポイントは溜まるけどウザいし人間界の人らに魔王がいるという事で目をつけられたら厄介だからなぁ。


とりあえず帰ってほしいんだが。


「帰れ、お前には帰りを待つ家臣がいるだろ、な?」


「帰ったところでつまらん!色々めんどくさいから妾を暫くここにおけ!」


「家出女かお前は!」


我儘ばかりの魔王サマだな!ちっくしょう、厄介な…………


あれ?今気づいたけどアルはどうした?さっきから全く見当たらない。ボス部屋に居るはずのアルがいないのはどうして?


「シュ…………コ…………」


「待て待て待て待て!ハピ、アルに回復を!」


「了解です!」


部屋の隅っこでなんとか息をしてる状態で見えた。気づかないほど気配が弱くなってると思ったら瀕死じゃないかよ!


「おー、ポーション使うのすっかり忘れとったわ」


「やっぱりあんたの仕業か!」


ダメじゃん!アルの言う通りこれ修行じゃなくてイジメだと俺は思います!アルは巨体だけどまだまだ低レベルだし、ボッコボコにして瀕死に追い込むあんたが怖いよ!


ハピが何かを唱えるとアルの身体がうっすらと光に包まれて呼吸も整ってきている。回復魔法ってすごいな。瀕死から普通の状態に一日もかからずに正常になるんだから。


実は向こうの世界でもあったりするのかなぁ?いや、改造人間とかいたけど魔法は無いよな、うん。


「ほほう、ヌシの回復魔法も見ものだな。妾のところにこんか?」


「私はご主人様一筋です!」


は、ハッキリ言わないでくれ。結構照れるじゃないか…………


「むぅ、やはりケンゴを引き込まなければならぬな」


「帰れ」


「短い言葉で拒否してきたのぅ!」


はぁ、本当に帰ってほしい。どうしたら帰ってくれるんだろうか?


とりあえず、何か賄賂を渡せば帰ってくれるか?一回武器ガチャを引いて、それなりのが当たったら魔王に渡すか。


5000ポイントを消費して、武器&アクセサリーガチャ一回っと。


ガチャガチャ、テレレレー!


おっ、金色という事はスーパーレアか。俺のガチャ運はそれなりにいいんだよなぁ。ソシャゲでもそれなりのレア物を手に入れてたりするし。


でも、スーパーレアを賄賂として渡すのは……諦めるしかないか。



『ガチャリザルト』

・SRー王のマント



ピッタリなの出ちゃったよ!マジで王のマントとか言ってんの?効果はどうなってるんだ…………?


「ケンゴよ、何をやってるのだ?」


「ちょっと黙ってて」



『王者のマント』

説明・文字どおり王が着けるべきマント。それは控え目な豪華さであり王者の風格を見せつける。

効果・全ダメージ10%カット。全異常状態耐性上昇



強っ!全ダメージ10%カットに加えて全異常状態耐性上昇って最高の防具じゃないか!てか、〜%カットって言葉はガチャから出たので初めて見たな。天夜叉の着物は大幅に軽減だったのに数字がハッキリ見えてるのは、なんか安心感があるな。


言っちゃ悪いけど、天夜叉の着物の下位互換のアイテムだな。まあ、マントか着物かで言ったら俺は着物の方を取る。マントなんか恥ずかしくて着けられん!


「ほれ、これやるから帰れ」


王者のマントを出して魔王に押し付けた。


「むっ、な、何だこれは!?明らかに一級品ではないか!」


「それ持って帰れ。じゃなきゃそのマントあげんぞ?」


「……………………」


マントを掲げて見入っていた。市場に出したら、というか間違いなく国宝級のマントだからな。俺には不必要なものだが、魔王にとってはどんな風に見えるのだろう?


「…………本当にいいのか?」


「おう、持ってけ持ってけ」


「…………ヌシは馬鹿と言われんか?これを売れば一生遊んで暮らせる金が手に入るというのに」


「俺はそんなの興味ない」


その時のポカンとした魔王の表情は見ものだった。ついでにその顔の写真も端末で撮った。


「…………はっはっはっ!こんなのぽいっと渡されちゃあ帰らざるをえないな」


「それ、手切れ金な」


「馬鹿を言え、また来るわ!では、その時までさらば!」


そう言って、魔王は消えた。これはアレか?ダンジョン探索の時にあの五人が使ってたダンジョン脱出アイテムを使ったのか?


まあ、また来るだろうな。機嫌を損ねない程度に相手してやろう。


「ア、アノ主人?」


「ん?どうしたんだ?」


「…………イエ、ナンデモナイデス」


「どうせ、あのアホが何か仕込んで帰ったんだろ?もうそこら辺は諦めたから」


「…………ソウデスカ」


どうせ、ここにショートカットする為に魔法陣をこっそり仕込んでたりするんだろうな。


よし、俺らも宿に戻って明日のことを考え、あ、まずはあのアホに荒らされたダンジョンを調整するか。ゴーレムとかウルフとかどうにかしないとな。


この作業に、俺とアルとハピにデスが徹夜してやっと終わるなんて知る由もなかった。

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