我、帰還セリ
「おー、喧嘩屋!生きて戻ってきたか!」
「テメェはっ倒すぞ!」
何とか一階を突破して戻ってきた。スライムの雨は傘をさせば何とかなった。いやー、ここの一階は傘が必須だわ。とりあえずあの骨は骨粉にしてやろう。
でも、笑ってるケームとレインは殴り倒したい。
「まあ、殴り倒したいなら殴り倒したら?そう簡単にこの馬鹿兄を殴り倒せると思ってないけど」
「はっはっはっ、そうだそうだがフゥッ!?」
とりあえず軽くレインにアッパー入れておいた。結構大きく重量のある鎧を着込んでたケームだが、ぶっ飛ばした。
「うわぁ…………」
「け、結構な力を持ってるんだね」
「喧嘩屋だからな」
なんか引かれたんだけど。いや、俺の力が異常だったのは前々から知ってたよ。悲しみもガッカリもしない。これくらい慣れてるよ。
「えっへん!ご主人様は凄いんです!」
ぷるるんっ!
なぜこの従魔達が威張ってるのか分からないが、主人である俺が強いのが誇らしいのだろう。普通は主人より従魔の方が強いはずなんだが………
気にしても仕方ない。レインはまだピクピクしてるしケームはなぜか分からないがちょっと震えてるからから復活まで待つか。
とりあえずゆっくりするために金ピカスライムをぷにぷにする。
ぷにゅぷにゅん
おお、ひんやりして気持ちいいな。実は金ピカだから内部で金がドロドロに溶けてるんじゃないかと思ってたけど、全然熱くないからちょっとびっくりした。
「ねーねー、私も触っていい?」
ぷっ
チョコが金ピカスライムに触ろうとすると何か金色の塊をチョコに向かって飛ばした。チョコに当たる前に俺が素早く取ったからチョコに怪我はない。
「おい、ちょっと?」
ぷるん!ぷるるん!
「嫌われちゃったです…………」
どうやら俺とハピ以外には触られたくないらしい。しかし、この金色の塊って金なのか?端末を取り出して調べてみよう。
『金の瓶』
説明・ガラス瓶だったものがスライム希少種の体内に取り込まれた事によって金の瓶となった。価値は高め。
ちょっ、この子はお金量産スライムじゃないですか。これを売ったらそれなりのお金にはなるな。もしかしたらただの石でも金の塊になるんだろうか?
適当な剣を食わすことができたら金の剣とか出来るんじゃないのかな?それなら観賞用として売りつけることができるな。
ふふふ、これでダンジョンポイントを無駄に使わず、現地の貨幣で生活できるな。
よしよし、いい子だいい子だ。
ぷるる〜ん
「私も撫でてくださいよ〜」
はいはい、ハピも道案内ありがとうね。と心の中で言いつつ指で撫でてやった。
ハピの髪質って結構いいな。サラサラしてて触り心地もいいな。
「馬鹿兄はほっといて帰る?」
「いや、流石に放置はマズイ」
そりゃそうだ。でも、引きずってならいいんじゃないかと俺は思ったからレインの足を掴んで引きずってみた。
「…………それでいっか」
「あの鎧着込んだレインを引きずるとはっ、力強いなっ!」
「うん、それならいいわよ。馬鹿兄の介護なんて必要ないしね」
ちょっ、レインの評価が酷すぎる気がするんだが。特にアン、ちょっとは思いやってやりなよ。一応、彼は前衛なんだからさ、な?
なんかいつもの事みたいな感じでやってるけど、それじゃあダメだと思うのよ。引きずってるのは俺だけども。
「よしっ、危ういところもあったがみんな無傷だっ!帰りも無傷で帰るぞっ!」
「「「「おー」」」」
気絶してるのを除いてゴッサムの掛け声でみんなの声が一つになった時だった。
〜●〜●〜●〜●〜
「お帰りなさい。では、いつものようにダンジョンの報告をお願いします」
「はいはい、みんなちょっと待っててね」
アンが受付の人が出した報告書に何か書いている。あ、スミスと一緒に相談していた。ダンジョンが調整中だったから、それに詳しいスミスにどう言えばいいのか相談してるんだな。
その間、俺たちは暇だから雑談をしたいが、話す内容も特にないしなぁ。
ひんやりした金ピカスライムを膝に抱えながらぼーっとするだけ。暇だなぁ〜。
「ご主人様〜、暇です〜」
「はいはい、花の蜜を吸っときなさい」
「わーい!」
この精霊、結構チョロいんじゃないかな?花の蜜を渡したら黙るんだから。まさか、超高級な花の蜜で買収されたりとかしないよな?な?
流石にそんなことしたら俺は泣くからな?
「はい、これでいいです。お疲れ様でした」
「はーい、みんなお疲れ〜!報酬は一人につき600ゴールドよ〜」
600ゴールドという事は日本円にして約30万円か。結局、日帰りで帰ってこれたから日給30万は大きいぞ。そこまで多くダンジョン探索する訳じゃないと思うけどな。
命をかけた日帰りダンジョン、いや、日帰りで帰ることができるのかどうかすら分からない仕事に600ゴールドか。ダンジョン内で拾えるアイテムや日数によって変わると思うけど、今回は美味かった方だろう。
「はい、喧嘩屋さん。報酬よ」
「ああ、ありがとな」
思ったより金が入った袋は軽かったが、上の方の冒険者だともっと重くなるんだろうな。まあ、俺は金に興味はあまりないけどな。
とりあえず、今日やる事は…………
「あの新人をボコりにいきましょう…………」
「ああ、メジェドさん回収してな」
「あ、あの人(?)の事忘れてた」
ハピさんや、忘れちゃダメですよ?確かに出て数日のメジェドさんだけど俺は忘れないよ。インパクト強いエジプトの守護神だもの。
とりあえず、宿に戻って部屋から俺のダンジョンに帰るか。覚悟しとけよあの死神さんよぉ…………
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