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ダンジョンに降り立つ!

目が覚めた。何だこの暗い空間は、全く何も見えない。


今思えばどこかに落ちたのかと思ったけど、落ちた感覚、痛みは全くない。あ、誤解しないように言っておくが、俺のあだ名は究極生命体と呼ばれていた。


どんなに殴られようと蹴られようとロードローラーが空から降ってきて直撃しても、痛みは感じても怪我はしない、毒も一切効かないという常識離れな身体をしている。そのせいで怪しい研究所とか、恨み買って殺し屋とかに狙われたのは笑い話だ。


さて、そんな地球育ちの俺が何をしようってんの?身体の自由は大丈夫だ。拘束なんて一切されていない。


そう思っていたら急に照明がついた。この部屋って結構広かったんだな。187㎝の俺がゴロゴロ転がっても十分に有り余るくらいの広さだ。


そんな部屋に不自然な形でポツンと置かれてる机を見る。その机の上には手紙が一枚、スマートフォンらしい端末が一台置かれている。


まずは手紙を読んでみよう。


『おめでとうございます!貴方はこの世界で1000番目のダンジョンマスターに選ばれました!このダンジョンは貴方の自由にしてください。チュートリアルは端末を開いて確認してください。』


ほぅ?俺がゲームでよくあるダンジョン作りをしろって事か。うん、送り込んだ奴の意図が全く分からん。とりあえず、スマートフォンらしい端末を開いてチュートリアルを確認。


『ようこそ、初めまして。この端末は貴方の世界に合わせて作り出した物です。チュートリアルで知りたいものを選んでタップしてください。』


貴方の世界、か。少なくともおれはマジで常識外れた物に出会ったという訳か。で、チュートリアルで分かるものは…………?



・この世界について

・ダンジョンの作り方

・貴方のステータス

・貴方のダンジョンポイントの残量

・ダンジョン製作スタート



そうか、まずはこの世界についてのお話をお願いします。



・『ディスカルム』

主に人間、獣人、魔人、その他もろもろの生物が数多に存在する世界。世界人口の割合は人間が6割、獣人が3割、魔人が1割である。人間と魔人は歴史的に仲が悪く何かあればすぐに戦争状態に入る。獣人はどちらにも中立。その他もろもろには魔物が存在し、魔物は知能が低いのがほとんどである。ごく稀に人語を喋る魔物もいるが、それらは魔物の最上位種のみ。



まずまずの結果だな。国名とか世界情勢を知りたいけどこれだけじゃ分からん!細かい所は自分で調べろって事か。


続いてダンジョンの作り方をタップ。



・『ダンジョンの作り方について』

ダンジョンは端末のアプリケーションの中で操作します。内装はダンジョンポイントで購入可能です。魔物を召喚する場合にもダンジョンポイントが必要です。スライム、ゴブリン等、下級の魔物は購入が可能ですがその他上級の魔物を召喚するにはダンジョンポイントを多く消費してレアガチャを回します。レアガチャを回すには均一して10000ポイントです。階級はレア、ベリーレア、スーパーレア、そしてレジェンドがあり、徐々にレア度が高くなります。ダンジョンポイントは冒険者を撃退及び殺害すると入手が可能です。入手量は冒険者の強さに応じます。なお、冒険者が浸入するとステータスは全て端末に表示されます。防衛失敗の条件はダンジョンボスの敗北及びダンジョンマスターの死亡です。



はぁ、内装はこのポイントを使って自由に作り、モンスターは召喚しろって事か。


そうだ、ステータス。せっかく異世界っぽい所に来たんだからどんなステータスになったんだろう?異世界だけにあまり期待してないけど。


さぁ、ステータスをタップ!



・『貴方のステータス』

名前・北町 健五(25歳)

職業・ダンジョンマスター(元無職)

体力・ERAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAA

魔力・0

攻撃力・€7345○×〒〆○34×〒÷☆#○

守備力・43+…〒5○>〒54〒「\$%*=

素早さ・÷434=「58〜〆「*

運・17

スキル・統一



んんんんん?色々とツッコミさせてくれ。こう見えて元の世界ではツッコミ役だったんだ。


体力、お前ははっきりとエラーと言いたいのは分かった。でもさ、せめて攻撃力と守備力と素早さみたいにバクれよ!スキルの統一感が無いぜ!


魔力、お前にツッコむのは俺が悪いと思う。でも言わせてくれ。期待させんなよボケが!


続いて職業、俺がニートだった事をばらすんじゃねぇよ!いや、誤解だよ、俺は働く意欲はあっても働けなかったんだ。えーと何て言うんだっけこれ?ワーキングプアってものだっけ?


働こうとしても妨害が入って究極生命体(おれ)が25歳になってもバイトすら出来なかったのは…………言えないよ。


ふぅ、気を取り直して次の項目、ポイント残量をタップ!



・ダンジョンポイントの残量

 初回ポイント・1000ポイント

 1,000人目記念ポイント・1000

 依怙贔屓(えこひいき)ポイント・10000

 合計・12000ポイント



ちょっと待った。初回ポイント、1,000人目記念ポイントは分かる。依怙贔屓ポイントって何だよ!?俺は一体誰に依怙贔屓されてるんだよ!つーか、これを『えこひいき』って読むの一瞬分からんかったわ!


まぁ、依怙贔屓なのはさておき、12000ポイントだったらレアガチャ一回やっても2000ポイント余るからいい意味でとっておこう。


さて、大まかな内容は分かった。後は俺次第だけど元の世界帰れるのか?


もしかしたら現状は帰られないのかもしれない。向こうで家族が俺を探してるかもしれない。ま、何とかなるよな。よし、それじゃあダンジョン製作スタート!

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