八王子駅着
駅で待ち合わせをしていた母に、智を預けた。いつものことだけど、智の顔が少し寂しそうで、いつも胸が痛くなる。
でも、だからといって仕事を休むわけにはいかない。名残惜しいけど、笑顔を作って智と別れた。
7時10分前にコンビニに滑り込む。バイトだからぎりぎりに姿を現しても怒られないのが助かる。
7時から11時まではコンビニでバイトする。昼は書店で10時から6時まで働いている。コンビニのバイト代は時給820円で、書店は870円。大体月に20日くらい働いて、ようやく月18万くらいお給料をもらえてる。智のためには本当は夜のコンビニバイトはしたくなかったけど、生活のためには仕方なかった。
どちらも店長さんがいい人で、シンマザだって知っていて快く雇ってくれている。以前保育園のママ友からバイトすらシンマザは断られるという話を聞いていたので職探しは不安だったけど、探してみればどうにかなった。
本当だったら、正社員になって定時になって帰れるのが理想なんだけど、そんなのんきに職探しなんてしてられない。だから、体力が続く限りはこうするしかなかった。
相変わらず駅そばのこのコンビニは混んでいる。9時くらいまでは延々客が引かない。レジ二台フル稼働しても、並んでしまうことがあった。
この時間の店員は二人。私と、もう一人はミュージシャン志望の大学生だった。八王子は学校が多い。こうしたコンビニでバイトしているのはほとんどが学生だった。まして、この時間だと学生バイトがほとんどだ。一緒にやっているこの中野君も私のことをしばらく学生だと思っていたくらいに。
交代の時間になっても、中野君は姿を現さなかった。店長は今日は昼間フルで入っていたらしく、私が来る10分ほど前にバイトに後を任せて帰ってしまったらしい。
「なかのってぃ、遅いね」
声をかけてきたのは、7時までののっちだった。野口でのっち。割と安易なあだ名だけど、小学校から呼ばれているという由緒正しいあだ名だ。ちなみに中野君のなかのってぃの命名は、こののっちだった。
「あいつ、また練習とかいって、遊んでんじゃないの?」
むうっと口をとがらせる。私は呼び捨てにして中野と呼んでいるんだけど、中野はバンドの練習という口実でサボることがよくあった。それが原因で、店長に次来なかったらクビだと言われていたのに、結局サボりやがった。……店長、怒るだろうな。さんざん怒られてもやめさせられなかったのは人手不足もあるけど、店長が中野には夢があるんだからと言って応援していたおかげだ。
レジ打ちしていると、事務所――と言っても狭い三畳くらいのスペースに机が一つ置いてあるだけの部屋なんだけど、その事務所の電話が鳴った。
「あ、私取るよー」
事務所側のレジに入っていたのっちがそういうと、休止中の札を置いて、中に入った。
お疲れ様―なんて声が聞こえたので、どうやら電話の相手は中野らしかった。
「え? マジで?」
え、という素っ頓狂なのっちの声が扉を隔てたこちらまで聞こえてきて、それからぼそぼそと話している声が聞こえた。
会話の内容までは分からなかったけど、どうやらのっちは怒っているようだった。
「――だから、それはダメだって」
のっちの呆れ声が聞こえる。
「辞めるなら辞めるで、ちゃんと店長に挨拶しなよ!」
ヒートアップしたのっちのそんな声が聞こえ、すぐに声が納まった。しばらくしてのっちが事務所から表に顔を出す。
「なかのってぃ、もう来ないって。辞めるっていってるよ」
呆れたようなのっちの声。
「ほんとに!?」
確かに中野は前々から辞めたいとこぼしていたけど、ほんとに辞めるとは思わなかった。
いつものめんどくせーっていうセリフの延長線上だと思っていたから。
「今日ぐらい来なよ、っていったんだけど、もう無理だって。いきなり何言ってんの? って感じだよ」
のっちが口をとがらせている。誰が、店長に報告すんだよ――って怒ってる。
のっちは中野が好きだ。だから今日だって、のっちは仕事をあがってもなかなか帰らずにいたのに。のっちは中野を引き留めるんだろうな。
「のっち、中野の携番知ってるんでしょ? 自分で店長に言えって言っときなよ。今日は、風邪ってことにしといてやるって言って」
私がむっとすると、のっちが苦笑する。ほんとに怒ってるわけじゃない。中野がそういうやつだってことは、わかっていたし。のっちが電話をかける口実を作ってあげているのだよ。感謝してね、のっち。
「あ、今日みずっち一人になっちゃうのか」
のっちが言う。私の名前は瑞希と言うのだが、名前を聞いた彼女がつけてくれたあだ名は、「みずっち」だった。捻りがないね。でも、呼ぶのはのっちだけだからいいか。店長や中野は苗字の南里にさん付けで呼ぶ。ああ、中野は呼び捨てにしているけど。
「さすがに四時間、きついよね」
「きっついね」
お客さんが入ってくるたびに、いらっしゃいませーと言いながらのっちに返事する。
「店長に電話するか」
のっちが事務所に戻っていった。レジが一人だと、やっぱり並んでしまう。けど、今日は人がいないんだからしょうがない。
私は並んでしまったレジ待ちの列を捌くように、いつもよりも手早くレジを打った。
しばらくして行列が捌けると、のっちが近寄ってきた。
「店長、腰痛めて今日はもう無理だって。私も帰らないといけないんだけど、どうする?」
どうするもこうするもなかった。一人だったら、一人で捌かないと。
「一時間したら、店長の奥さんが来てくれるっていうから、その間だけ一人でいい?」
のっちに念を押される。一時間ぐらいなら何とかなると思って引き受けた。
けど、正直大変だった。こりゃ、店長の奥さんに言って早くバイト入れてもらわないと。
しばらくは私と店長でやるしかないか、とため息を吐いた。あんな電話をかけてきた以上、中野が姿を現すことはもうないだろう。
その日はそれから駆けつけてくれた店長の奥さんと一緒に、何とか次のバイトと交代するまで頑張った。
普段店長の奥さんはお店にはあんまり姿を現さないので、勝手がわからないようでいつもより仕事が多くなったのは、仕方がない。
バイトが終わって、正直バテバテで、家に帰りついた。
家と言ってもここは実家だ。両親は智を預かってくれるし、一緒に住もうと言ってくれているけど、それは自分が嫌だった。
だから、11時まで智を見ててもらって、それから寝ている智をおんぶして家に連れて帰る。
ご飯もお風呂も済ませてもらっていて、自分勝手なことを言ってるのは分かっている。
だけど、私込みで両親に甘えるのはやっぱり申し訳なかった。いや、もうどっぷり甘えてるんだけど。
それぐらいはさせてくれって言ってくれる両親の言葉を免罪符として甘えているんだ。いい加減、独り立ちしなきゃいけないのは分かっているんだけど。
智をおんぶして家に帰るこの時間が一番幸せだった。いつまでこうして智は私におぶられているのかな。
もう少し大きくなったら、おんぶなんてさせてくれないかも。重くておんぶもできなくなっちゃうだろうし。
智の未来を考えると、このままじゃいけないのも分かっている。
母親がフリーターで、明日の収入もどうなるかわからないなんて、やっぱりよくないよな。そう思うと、ため息しか出てこないんだけど。
家にたどり着くと、智をベッドに寝かせた。最初はお布団敷いてたんだけど、寝ちゃった智を一度降ろしてまた布団に移動させると起きてしまうので、ベッドにしてそのまま寝かせるようになった。
実家と私の家は徒歩五分。母が近所のマンションに空きがあるのを知って借りてくれた部屋だ。
家賃はもちろん自分で払っている。
1LDKのこの部屋が智と私の二人暮らしにはちょうどよかった。両親は智をパジャマにまでしてくれて、私はおぶって帰って寝るだけ。
智、寂しいだろうな。
――っていうよりも、私が寂しい。智と会えない時間ばっかりで、本当に寂しい。
眠っている智の頬に顔を寄せると、子ども特有の汗に交じった何とも甘い香りがして少し幸せな気分になれた。
次の日、いつもと同じように、私は仕事が終わり、智は保育園の帰りの電車に乗った。六時半近くの快速電車。智は今日は保育園で仲良しのお友達と喧嘩をしたとかで、機嫌が悪かった。麻子先生もお手上げだったらしく、いつもなら迎えに行くと駆け寄ってくるのに、今日はむすっとしたままだった。
「いつまで怒ってるの?」
智に言うと、智はむうっとほほを膨らませている。
「何があったのか、ママには教えてくれないの?」
高尾から八王子までの三駅間、座れたらラッキーだった。今日はそのラッキーで、席が空いていたので二人で並んで座る。
智は足をぶらぶらさせていた。
「こら、他の人にぶつかると危ないからよしなさい」
足を押さえようとすると、智はわざと足をけり上げる。すると、靴がぽんと脱げて転がっていった。
「智!」
顔をしかめると、智は知らんぷりして座っていた。靴を取りに行くと、ちょうど高校生の子が横をすり抜けて入ってきた。
足元だけが見えて、制服の色が昨日の子と同じグレーだったから、思わず顔を上げてしまった。
すると、そこにいたのは昨日助けてくれた高校生だった。
「あ」と私が小さく叫ぶと、彼は気がつかないふりをして奥へ進んでいった。
いきなり声をかけても怪しい人だから、何事もなかったように靴を持って席に戻る。すると、彼が智の目の前に立っていた。
彼は気がついていないようで、昨日と同じようにヘッドホンをして窓の外を見ている。
智は高校生に気がついたようで、ちらちらと顔を見上げていた。
「智」
ダメ、としかめ面でまっすぐに智の顔を見ると、智はバツの悪いような顔をしてじろじろ見るのをやめた。
だけど、気になるようで顔を伏せながらちらちらと私の顔と、彼の顔を交互に伺っていた。
そして突然「あ!」と叫んだ。
「ママ、おにいちゃんのおかばん、『グウちゃん』がいる!」
と、興奮して大きな声を出した。
「こら、智!」
慌ててたしなめる。グウちゃんとは高尾山で作られたゆるキャラで天狗をモチーフに作られているキモかわキャラだった。以前智に買ってとねだられたけど、私の感性には合わず、諦めさせた。
――ごめん、智。そんなに好きだったとは……。
って、いやいやそうじゃなくて、
「人の持ち物をじろじろ見ないの」
とたしなめた。
けど、つい笑ってしまった。
だって、今時風の高校生――つけているヘッドホンも売れ筋のシルバーのスタイリッシュな奴だ、その彼が背負ってるアウトドアのリュックについているのが、グウちゃんって……。
すると、彼がこちらを見る。
やばい……慌てて顔を伏せて、口元を押さえた。
「グウちゃん、いいな……」
名残惜しそうに智が見ている。
「こらこら、だから、やめなさいって」
智の両頬を手で挟む。人の物を見てうらやましがるのはいけません。
すると突然智がぴょんと席を立ち、彼のぐうちゃんを掴んだ。
「おにいちゃん、グウちゃん、どこでかったの?」
智が期待顔でまっすぐに彼を見た。
彼は自分に話しかけられているのに気がつかず、何の返事もなかった。
「こら! 智!!」
慌てて智の腕を引っ張る。その勢いでリュックを引かれた彼は驚いたようで、ヘッドホンを外してこちら見る。
何すんだよ! 的なことを言われると思って、私は慌てて頭を下げた。
「ごめんなさい、息子が人形をいきなり掴んでしまって……」
本当は、その息子の腕を引っ張った私がいけないんだけど。いまどきの高校生の子なんて、舌打ちの一つでもして睨んでくるんじゃないかと思ったら、恐縮するしかなかった。
そんな私の気持ちもお構いなしに、
「あのね、ぼく、グウちゃんほしいの。グウちゃん、どこでうってる?」
智が私の横で、一生懸命彼に言っていた。
当り前だけど、目の前の彼は固まってしまっていて、かわいそうなぐらいだった。
多分、車内の注目を浴びている……。私は智が出来てから、泣いたり、大声でしゃべったり、いきなり叫んだりする子どもの相手をしているから、他の乗客に見られることも慣れてしまったけど、彼はそうじゃないだろう。
悪いことをしてしまった。
「グウちゃん?」
彼が不思議そうに言う。
智がリュックについているぐうちゃんを指さした。
すると、グウちゃんを見た彼の目が、一瞬そこで止まる。そして、見る見るうちに顔が真っ赤になった。
「ゆうくん、ぼくのグウちゃんとったんだ! ぼくがあそんでたのに!」
突然智の顔がむっと怒り顔になる。目を伏せて、心なしか小さな頬を膨らませている。
突然何を言い出すのかと思って、思わず智を見てしまった。
「ちょ、智」
とりあえず、電車の中で騒ぐと迷惑になると思い、智の腕を引く。
そういえば、お友達と喧嘩したって言ってたっけ。クラスで一番仲良しのゆう君と喧嘩したのか。
どうやら保育園のおもちゃの中に、智お気に入りのグウちゃん人形があって、それを今日はゆう君にとられたらしい。
智は一旦言葉にしたら止まらなくなったようで、私の前に立って、喘ぎ喘ぎ声を張り上げた。興奮するとどうしても声が大きくなる。
「あのね、あのね、ゆうくんひどいんだよ。ぐうちゃんかえしてっていったら、やだっていうの。
ほしかったらしんぐるままにかってもらえば、とかっていうんだよ」
智が怒りで顔を真っ赤にして一生懸命言う。
智の言葉に突然目の前が真っ白になった。
しんぐるままって……シングルマザーのことだよね。
ゆうくん、そんなこと言ったんだ。
智は言われている意味が分かっていないんだろう。そりゃそうだ。当事者が、「ママはシングルマザーだよ~!」とは子どもには教えない。
ゆう君もきっと、周りの大人に言われたことをそのまま言葉にしただけなんだろう。ゆう君がそんな言葉を仕入れるところと言えば、保育園と家庭しかないだろう。
どちらかでゆう君に接する大人が、智の母親はシングルマザーだと口にしたのだ。子どもは聞いていないようで覚えるものだ。
「だから、ぼく、ゆうくんたたいたんだ! そしたらあさこせんせいがぼくをおこるの!」
でも、ゆうくんがいけないんだよ――と智が続けた。
なんて言葉を返せばいいのか、分からなかった。
こんな小さいうちから、智は他のおうちとは違うって傍から言われてしまうのか。
保育園にはいろいろな家庭事情の人がいるから、理解があると思っていたのは思い込みだったんだろうか。
咄嗟のことで言葉の出ない私の上で、発車を知らせるメロディが鳴った。それで我に返り、とりあえず智を座らせた。
智は納得できないようで、まだ人のカバンを引っ張りながら、「ゆうくんひどいよね。あさこせんせいも、きらいだ」と言った。
「智、嫌いとかいっちゃだめだよ」
智の顔を覗き込んで言うけど、自分でも白々しいことを言っているのは分かっていた。ああ、それよりも人を叩いちゃダメだって、智に教えなきゃいけない。――けど、言葉が出てこなかった。だって、ゆう君が言った言葉に対して、私はどうしようもない怒りというか、もやもやした気持ちを抱えている。それを口にした人を目の前にしたら、文句の一つでも言ってしまいそうだ。
だから自分の感情をまだうまく言葉にできない智が、相手の子を叩いてしまうのは分かる。
だって、ゆう君は意味は分かっていなかったとしても、智を馬鹿にするつもりで言っているんだから。
「だって!」
智が声を大きくする。その途端、電車が走り出した。
助かった。とりあえず走り出したら、智は外を見るだろう。
私は周りの乗客の目がなんとなく気になって、顔を上げられずにいた。
「――ぼく、わるくないもん」
智はまだ言っている。子ども特有の頑固さを智も持っている。
「……わかったよ。智は悪くない。ママが分かってるから大丈夫だよ」
落ち着けるためにそういうと、智はそれで満足したようだった。目を伏せて頷くと、ぱっと窓にかじりついた。智の靴がシートにつかないように見てから、一つため息を吐いた。
いやだな、明日から、保育園行きたくないかも……。
自分が落ち込んでいると智が心配するから、智の前では笑っていようと思っている。けど、こんなこと聞いちゃった日には、笑顔をうまく作れるか心配だった。
これからバイトもあるのに……。
今日は、智と一緒に窓の外を見つめることが出来なかった。
そろそろ八王子駅に着く、そう思いながら智を見る。ガラスにぴったりと顔がついてしまいそうなくらい近くで外を見る智の肩をぽんぽんと叩いて、「もう駅に着くからね」と一言言った。手すりの際に立っていた人が反対側の、開くドアの方へ動く。それを見て、智を前に向かせて自分のカバンを肩から掛けた。
電車がホームに入り、立ち上がろうとした時だった。
智の目の前に、にゅっと腕が出た。
「ほら、ぐうちゃん? やるよ」
ぶっきらぼうに言いながら、高校生の彼が智の目の前にぐうちゃんの人形を差し出した。智は一瞬びっくりしてから、ぐうちゃんを見てぱっと手に取った。
「いいの!?」
すっかりその気になっている智に、慌てて「だめだよ」と言った。
「ごめんなさい、大丈夫です」
智の手から取り上げると、慌てて彼に返そうとした。すると智が「ぼくの!」という。
「知らない人から物をもらっちゃダメって言ってるでしょ!」
智をたしなめてから、彼を見る。
「ありがとう。うちの子が変なこと言ったから、困らせちゃったね。これは受け取れないから」
ぐうちゃんを彼に渡そうとするけど、彼は受け取らなかった。
「そいつ、欲しがってんだろ。いいよ。俺、使わねえし」
彼も返されたら困るといったように、左手で首の後ろを掻いた。
電車はプラットホームに吸い込まれるように流れていき、キューっと音を立てながら停車した。
彼はそのまま電車を降りてく。
「あ、ちょっと!」
すっとそのまま電車を降りていく彼を見て、慌てて追いかける。ホームに降りると、彼は昨日と同じように人ごみを縫うようにさっとホームを歩いていくと、すでに階段を上がっていた。智を連れていては、この人ごみを抜けていくことは出来ない。結局、後ろ姿を見送って、彼の姿は見えなくなった。
残された手の中のぐうちゃんを見て、さっきの彼のカバンを思い出しふと笑ってしまった。
「智、これ、もらっておこうか?」
彼は、きっと恥ずかしかっただろう。それなのに、小さな子どもが欲しがっているから自分のカバンからわざわざグウちゃんを取ってくれたんだ。
普通の子だったら、知らんぷりしてやり過ごすだろうに……彼のその気持ちが何となく嬉しかった。
だから、ぐうちゃん人形の代わりに何かお礼を渡そう。また駅で、電車で、会えた時に。
そう思ったら、明日電車に乗るのが少し、楽しみになった。
天狗の「グウちゃん」は架空のゆるキャラです。ちなみに、本物の高尾山公認のゆるキャラは「ムッちゃん」というムササビの男の子です。背負っている天狗のお面がかわいいです。