普通に暮らしているだけなのに精霊たちが放っておいてくれません
気晴らしにちょっと書いてみました。
雑だったり、ご都合主義なところはありますが、暖かい目で読んでくだされば幸いです。
ちゅんちゅんと小鳥が鳴きはじめている朝。
リーフェン侯爵家はいつも通りの静かで落ち着いた朝を迎えていた。
ーーただ1部屋を除いて。
『ねぇ!はるるん起きたよー!』
『ほんとだ!はる様ー!!』
「おはよう。今日も朝から元気だね…」
リーフェン侯爵家の中でただ1つハルの部屋だけはハルの熱狂的なファンである精霊たちによってにぎやかな朝を迎えていた。
……と言ってもハルが学園に行っている間もここに残る精霊はハルの部屋を掃除したり(執事クロードがやっている時にミルク飴で餌付けされる)ハルの為にと飾り付けしてみたり。と日中は四六時中にぎやかである。
『はるるんから、おはよう、いただきました!』
『ハル様、今日もお美しいです!』
『はる様!寒くないですか??火で温めます!』
「火さん、ありがとう。気持ちは嬉しいんだけど、今は春だから大丈夫かな」
『ハル様!体調は大丈夫ですか?お水たりてますか??』
「水さん、ありがとう。水も足りてるから大丈夫かな…」
『いえ、無理はしないでくださいね』
「うん。」
もう、毎朝恒例となっている精霊たちとの朝のあいさつをしていると、コンコン、という音とともにクロードの声がする。
「ハル様、おはようございます。朝の支度を持って参りました。入ってもよろしいでしょうか。」
「いいよー」
クロードは僕が生まれる前からリーフェン侯爵家に仕えてくれている執事で、いつも僕の周りにいる精霊たちのことも何となくはわかるので気にかけてくれている。
「ハル様、支度ができましたら、馬車の準備が整っておりますので、お声がけ下さい。」
「はーい、ありがと」
「では、失礼いたします。」
クロードが運んでくれた朝食には、精霊たちの好きなミルク飴がついていた。
『わぁ!ミルク飴だー!』
『はるるん、みるくあめちょうだい?』
『美味しそうです!』
『クロードありがと〜!』
「いいよ、はい、1人一個ずつ…と言いたいところだけど、なんか増えてる?」
『はいー!いまきました!』
『精霊界で、今日は祝日だから寝坊しちゃって…』
『だって、今日は0歳だったハル様が初めて歩いた記念日だもんね!』
「僕が初めて歩いた日ってもう14年?も前じゃん…祝日にしなくてもいいよ…?」
『何言ってるんですか〜?ハル様が初めて歩いた日ですよ?!これから何千年経ってもお祝いするべきです!!』
「いつでもその祝日、廃止していいからね…?」
『大丈夫です!私たちがいる限り、廃止なんてさせません、!』
『そうです!』
『精霊王様が廃止するわけないしな〜』
「じゃあもうそろそろ時間だから行ってくるね」
『もちろんついていきますよ〜!』
『制服姿のハル様もかわいいです!』
「うん、昨日も同じ展開だった気が…」
『ハル様を守るんです!』
『打倒!ハル様の敵!!』
『おー!』
「僕、そんなに敵作ってるつもりないんだけどなぁ〜」
廊下で待ってくれていたクロードに声をかける。
「準備できたよ。出発しようか」
「ハル様、ちょうどレオン様がおいでです。」
「おっけー、いつも通り応接間にいる?」
「はい」
「やぁ、ハル。今日もにぎやかそうだな?」
いつもレオンが使ってる応接間に行くと、
「まぁね、でも、静かすぎるよりは全然いいから。」
「相変わらずだな、ハルは。そろそろ行こう。俺が乗ってきた馬車でいいか?」
「うん。」
こうしていつもの2人の1日は始まったーー
◆
「これより、ハル会議を行う!!今日の議題はハルが完璧すぎる件と、襲われすぎている件についてだ」
ハルが学園に向かったあと、精霊界に戻った精霊達は精霊王に集められ、もう週に1回と言わず、毎日やっているハル会議が始まった。今日は真面目な議題もあるものの、半分はハルが完璧すぎる件について。このことからもお分かりかもしれないが、精霊王はハルが大好きなのである。
「精霊王様、ハルが完璧すぎる件については今に始まったことではありません!仕方ないです!」
「その通りです!レオンやクロード、家族の人だけに見せるあのふわふわハル様と、学園でのしっかりハル様のギャップも最高です!」
「ハル様は寝ぼけてても、勉強してても可愛くて、完璧になってしまうのです!」
「そうだよな〜!ハルは素晴らしい!今日は襲われすぎている件はいらない!ハルの素晴らしさについて皆で話し合おう!」
「精霊王様、ハル様が襲われすぎている件については話し合った方がよろしいかと。今勢力を増しているリーフェン家の跡継ぎを襲う野郎はたくさんいます。」
土属性の精霊長が精霊王に進言する。
「確かに…ではハルの周りに張り付いて警護をする者を1000に増やし、リーフェン家の中で怪しい動きをしている者をやっつける者を1万に増やす!」
「ははーっ!」
「では、ハルが素晴らしすぎる件の続きだな。意見がある者は思う存分語り会うぞ!」
「はい!朝起きた時すぐにあいさつしてくれるハル様優しい!」
「つぎ、わたし!毎回、ご飯の後に料理長さんにお礼を言ってるハル様さすが!」
「はいはーい!つぎ私〜」
「え、順番抜かさないでよ?!」
「皆の者!次は我の番であるぞ!」
「「え〜!精霊王様言い過ぎです!」」
今日のハル会議も終わりそうにはなかったーー
おしまい。
よろしければ、評価や、コメントしてくださると嬉しいです!読んでくださり、ありがとうございました。
ブックマークしてくれた方ありがとうございます!短編だから来ないかと思ってました、正直めっちゃ嬉しいです〜!!




