1・花梨
読もうとしていただきありがとうございます
この作品には少し、ヤミが入ってます。
このままいくかはわかりません。
最後まで、お付き合いしてくだされば嬉しいです。
1989年 12月7日
私は今日で、1000歳を迎えた。その事実を周りは知らない。
私は今、白北中学校に通っています。ここは、県内でもトップレベルでもなく平均ぐらいのレベルですかね。・・・腹減った。だって、下校途中だしぃぃ。
「意流、どしたの?」
今話しかけてきたのは友達の花梨。なかなかいい性格をしているので、私にとってはかけがえのない人物ともいえる。
「あー。空が青いっすね・・・。飴でも降ってくれないかなぁ」
「飴ねぇ。そしたら、痛そうだから逃げるわ」
「おー。それは盲点」
いやー、ボケに反応してくれるのは嬉しいですなぁ。しかも、若干の呆れ顔。くぅー、たまんないぜ!!
「意流・・・・涎垂れてる」
「!! 私としたことが、何たる失態を!!」
「いつもそんなんでしょ・・・。どうせ、『呆れ顔サイコー』とか考えていたんでしょ」
「ぬぅ、エスパーめ」
「マジでそんなこと考えてたの?うわぁ・・・」
「やめて!!そんな目であたしを見ないで!!」
「うざ」
「うん。自分で言ってて鳥肌が立ちそうだった」
「あっそ。しっかし、あと3ヶ月ぐらいで意流とお別れなんだなぁ・・・」
そうなのだ。私たちは今年で卒業して、別々の高校に行くことになっている。・・・表向きは。既に成長の止まっている私は、花梨とは一緒に行けない。
「はっはっはっ。寂しいのかい花梨ちゃん?」
「いいや。やっと平穏が訪れるんだなぁと思ってさ」
・・・寂しそうに笑わないで花梨。私も悲しくなる。大事な人との決別はいつになっても辛いものだね。3ヶ月先だけど、きっとあっという間に過ぎていくに違いない。
「くくくっ。まだまだ3ヶ月もありまっせ。入試もまだ先。そんなこと言うなら、花梨の邪魔しちゃうよ?」
「それは、マジ勘弁して」
今は、花梨とバカやって、花梨との時間を大切にしよう。
それなのに。
夜、郊外にある自宅に帰宅した私は一人で誕生日の準備をいそいそと始めていた。そう、今日は私の誕生日なのだ!!!
「ろうそくは、いいや。ハリネズミになっちゃうし・・・」
ケーキはもちろんホールで。甘いものに目がない私はそれぐらい平気で食べることができる。自分で言うのもなんだが、一人で寂しい誕生日だ・・・。
「でも、そんなの気しないさ!! 今日は私の誕生日だから~。記念すべき、1000年目。あの日から1000年目~。今日は何しようかな? 明日、花梨とお祝いしたいなぁ~」
御覧の通り、私は非常に浮かれている。何といっても○○○が生まれたのが今日なのだ。いくら1000年
生きてこようと、やっぱり嬉しい。特に祝うべき事じゃないかもしれないけど。
「HAPPY BAEATHDAY ○○○」
名前は言えない。禁じられたから。でも、関係ないね。年に一度だけだし、何より発音不可能だからねぇ~。
さて、やっぱり寂しいからテレビでも付けようかな?
今日のニュースです
12月7日深夜に○県□□市にお住まいの佐藤一家が何者かによって惨殺されました。事件現場には、お びただしく血痕が散乱し、被害者の見分けもつかない状態だったそうです。佐藤一家は、父、母、 姉、弟の4人家族だったらしく、順に名前は、佐藤太郎、佐藤花子、佐藤花梨、佐藤晋作・・・・
犯人は見つかっておらず、付近の住人は注意してください。
私はたまらず花梨の家に駆け出した。花梨の家はすぐ近くだ。この喫茶店を曲がり、そこを少し行けば・・・・。しかし、既に警察が来ており現場は固く封鎖された後だった。そこにいた警察にせめてもと、病院を教えてもらうことができた。
「花梨・・・!!」
病院の医師や看護婦たちに止められながらも進んだ先には、無残に引き裂かれたモノがあっただけ。もう、コレは花梨ではない。周りがたくさん何かを言っている・・・。それでも、私は、花梨に近寄って、泣いた。
「か、花梨?あの、ノリのいい花梨が、私を友達としてみてくれた花梨が、呆れ顔の可愛い花梨が、花梨が、花梨が、花梨が、花梨が、花梨が、カリンガシンダ・・・。今日たまたま付けたニュースだよ? めったに見ないんだよ? 私がニュースを付けたから? あああああああああああああああぁ、私が死ねばよかったのに。私が死にたかったのに!!」
今日は私の誕生日なのに、それを祝うことすら世界は許してくれなかった。また、世界は灰色の中。花梨と出会う前のように。友達を作らないと決めた時のように。私の世界は消えた。400年ぶりの友達だった。お別れしても、生きていてくれればそれでよかったのに。ははははははははっはははっはははっはっははははっはっは。世界よ私を殺せ。
周りは、それを憐れむように見ていた。私のあまりの狂乱ぶりに近寄ることができなかったのであろう。私はいくばくか落ち着きを取り戻し、静かに帰った。・・・誰も止める者はいなかった。
読んでいただきありがとうございます。
名前は、思いつかなかったんです・・・・。
さらに、初心者なので、つたないです。
正直なところ
「感想をいただけたらなぁ。。。」
っと、思います。
駄目でしょうか?
・・・・駄目ですよねぇ。
ながながとすみません。
失礼します。