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銀色の風  作者: 紫音
~第1章~
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98.仲間

朝になるとガイはシルフィーナの言いつけ通り行動をした。

眠るシルフィーナを起こさないように自分から離し、二重目の結界を張ったままで女神の元を離れた。

アレクシウスはすでに起きており、朝の挨拶をした。

「おはようございます、アレクシウス様。昨日は罰にお付き合いいただき有難うございます」

「今日は早いな、シルフィーナは?」

「はい、昨日のお茶会の為の早起きで少々お疲れのようでしたのですでにお休みになっております」

「そうか、昨日はシルフィーナに何か言われたか?」

「はい、孤立するな、と」

「やはりそうか、あいつの定着後のお前が心配なんだろう。お前が嫌っているのは分かっているが、俺の神族はお前を仲間と思っている。実際に主は違えど同じ神族で仲間だ。俺はもう少しここで居る。お前は話をするべきところへ行け」

「はい、ご配慮有難うございます」

そう言うとガイはアレクシウスの寝室から消えた。


アレクシウスの神従、従者は廊下をアレクシウスの自室に向かって歩いていた。

ガイが現れるとアレクシウスの自室の一の間で待っているように言われた。

一の間、アレクシウスの自室のドアを開けてすぐの来客を受付する場所だ。

待っていると暫くしてグイドとダーレン、そして神使のジーンも入ってきた。

「おはようございます、昨日は罰にお付き合いいただき有難うございます」

と深々とガイは頭を下げた。

「おはよう、気にするな。シルフィーナ様は変わった罰を考えるものだな」

「はい、シルフィーナ様はお考えがあってあのような罰をお与えになられました。私には分からないことでしたが、私の態度がアレクシウス様の神族に対して失礼過ぎるとお叱りを受けたのです。なのであのような罰をお考えになられました」

「そうだったのか、あれでお前の壁は低くなったのか?」

ガイはしばらく考えたが、首を振った。

「いえ、未だに。ですが、変えようと思っています」

ここで神族の目を見てハッキリと言った。

「私は自分で作り上げた皆様との壁を取り払うべく積極的に皆様とかかわりを持ちたいと思っています。勝手なことを言う愚か者をお思いでしょう。しかし、私にはそれが必要なことだと気づきました。どうか、お気に召さないと思いますが、よろしくお願いします」

それを聞いていて口を出したのは神使のジーンだった。

「ガイ、俺たちはお前が俺たちのことをよく思っていないことは重々知っている。でもな、シルフィーナ様がそのことでお悩みなのも知っているんだよ。俺たちはお前を仲間だと思っている。そんな他人行儀な挨拶なんか要らないんだよ」

「ジーンの言うとおりだ。今までもこれからも仲間だ。気軽に話をしてくれ。そして神を支えて行こう」

ダーレンがそんな言葉をかけてくれた。

正直に言うとガイの中ではダーレンが一番シルフィーナに無理を強いたのを知っているので遠ざけたい神従だ。

だがシルフィーナは女神の愛を義務としか思っていないし、そんなことで壁を作るのは望んでいない。

自分のことを心配してくれているシルフィーナ様をこれ以上煩わせるわけにはいかない。

「ダーレン、ありがとう。今まで済まなかった」

自分の我より、主人の思いを守ると決めたガイの返答だった。

「しばらくアベルとルーカスへの訪問で昼夜逆転の生活になるが、よろしく頼みます」

深々と頭を下げるガイであった。


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