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銀色の風  作者: 紫音
~第1章~
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95.お茶会での話題

コンコン、とドアがノックされたのでセムスが応対に出た。

女官がお茶の用意を持ってきたのだ。

金色のワゴンを押して来た女官はフローリアに挨拶だけすると無駄口をたたかず、お茶の用意を整えて退出した。

「さあシルフィーナ、お茶をしましょう。キアも一緒にね」

いつものようにカイルとセムスに体を借りて女子会を始めた。

今日の話題に上ったのはアレクシウスの兄、スタニスラガ王国の王太子に今年1月に生まれた子供のこと。

生まれた子供が男の子でアレクシウスの王位継承権が三位に下がったという話題だった。

「私がお兄様の所にお嫁に行ったら、お兄様は王子を退いて公爵になるはずよ」

フローリアがスコーンを割りながら言った。

「それでも王位継承権はあるのですよね?」

シルフィーナはまだ地上界のきまりごとに少々疎い。

「あるけど、神だから無くていいの、継げないもの」

それはそうだと納得する前で、キアはカイルの体でシルフィーナがリクエストしたイチゴタルトを堪能している。

「お兄様は私をその王太子の次の子にしたかったみたいでしたわ、でもお断りしましたの」

「そうね、私が嫁ぐのはもう何年も前から決まってたから、一つの王族に神が三柱は多すぎるわね」

「それでなくても一つの国家に神が三柱の予定ですからね」

とキアが口をはさむ。

神が地上界に降りるのは稀でも何でもないが、一つ所に集まるのはほぼない。

だが、今回シルフィーナにとってアレクシウスとフローリアが近くに居るのは嬉しい事だった。

「ところでアベルとルーカスの様子はどう?」

「1週間ほど前にアベルが神霊体で現れたんですよ、上半身だけでしたけど。でもカイルはまだまだのようです」

「まあ、アベルはよっぽどあなたに会いたかったのね」

とフローリアがニコニコしながら言ってくれた。

「そうみたいです、接吻をください、って言いましたよ」

「生後一か月にしてはおませさんですね」

とキアが笑った。

そこへガイがようやくやってきた。

「失礼します、フローリア様、ご機嫌麗しく存します」

「ガイ、いらっしゃい」

と事情を知っているのに何事もないような言葉をフローリアはかけた。

「シルフィーナ様、大変遅くなり申し訳ございません」

「終わったの?」

「はい」

「じゃあ、こっちへおいで」

セムスの体から上半身だけ抜け出した神霊体のシルフィーナが呼んだ。

「はい」

椅子に座ったシルフィーナの目線に会うように片膝をついたガイを抱きしめて、頬に接吻をしてあげた。

「お茶会が終わったら、ゆっくりお前の時間をとるから大人しく待っているのよ」

「かしこまりました」

その後、お茶会は1時間余り続き、部屋の隅ではフローリアの神従達とガイが何やら小声で話をしていたが、女子会の賑やかな笑い声と楽しい会話にかき消され、ガイたちの話の内容は全く分からなかった。


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