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銀色の風  作者: 紫音
~第1章~
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76.神帝とガイ

「お呼びにより参上いたしました」

ガイは神帝に深々と頭を下げた神使の礼を取った。

「面を上げよ、楽にしてよいぞ、ガイ」

と言われたが、とりあえず顔だけを上げた。

「お前には心配をかけたな、シルフィーナはもう大丈夫だ。何があったか儂から話すとしよう」

「はは」

「そもそもの原因はお前の知っている通りアレクシウスとあれの神族への女神の愛だ。嫌だと心の奥底で感じたようだ。それはあの子自身にも分からない程度にとても小さく心の本当に奥底で感じたようだ。そのことをあの子に告げたら、女神なのに、と自分を恥じていたよ」

ガイの顔がピクピクと動いた気がした。

「だが、その障害はもう取り除かれた。今後1000年アレクシウスはあの子と交わることを禁じた。あやつの神族はもう交わることは無い」

ガイの顔の緊張が少し緩んだ。

「もう一つ原因があってな、それは憑依した時の神力の消耗だ。原因が発見できず、それは相性が悪かったと判断した。今後は神従と相性の良い人間のみに憑依するよう言いつけた。これでこの原因も解決だ」

「はい」

「後は、先ほどまでの眠りが原因探しであの子はかなり疲れておる。今しばらく眠りにつくことだろう。だが、疲れただけなので心配はいらぬ。それほど長くは眠らないだろうから、ゆっくり眠らせてやってくれ」

「御意にございます」

「今、目覚めたのはお前の為だ。儂はこのまま眠っておれと言ったんだがな。お前が心配で起きた」

ガイの顔が感情に流されそうになったが堪えた。

「お前はあの子を慕っておるな」

「はい、心より」

「うむ、あの子は我儘な女神だが頼むぞ。困ったことがあれば、アレクシウスとフローリアに言いなさい。せっかく近くに居るのだからな」

「はい、ありがとうございます」

「他にわしに聞きたいことがあれば、言ってみなさい」

ガイは少し考えたが折角の申し出なので聞いてみることにした。

「あの、シルフィーナ様はあとどのくらいお眠りになるのでしょうか?アベルとルーカスの誕生までにはお起きになるのでしょうか?」

「ほほほ、そんなに眠らないぞ。6か月あるのだろう?せいぜい長くても1か月以内という所だろう。短ければ1日だ。あの子次第なので気長に抱っこしてやってくれ、ほほほ」

ガイの顔がここに呼び出された時とは大違いに明るさを取り戻した。

フローリアは黙ってやり取りを聞いていたが、ガイの表情を見てホッとした。

「次に起きたら、お前はあの子のお転婆に振り回されることになるだろう。一緒にたくさん寝て体力をつけておくことだな」

「はい、分かりました」

「うむ、良いよい。では、またな、ガイ。下がってよい」

神帝の言葉にガイの心は不安から解き放たれ、早くシルフィーナを抱っこしたかった。

「フローリアもまたな。久しぶりに美しい娘に会えてうれしかったぞ」

「はい、お父様。これで失礼します」

優雅にお辞儀をしたフローリアを神帝は目を細めて見送った。


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