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銀色の風  作者: 紫音
~第1章~
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71.ガイの不安

シルフィーナの部屋に行くと、ガイとシルフィーナは二重結界の中でゆるゆると抱き合ったまま回っていた。

近づいてみたら、ガイは動揺を表情に浮かべたままシルフィーナを抱いていた。

フローリアは先ほどの鬼神の怒りをまるで感じない女神そのものの優しい、そして小さな声でガイに話しかけた。

「ガイ、声を出さないで。シルフィーナを起こさないようにしましょう」

ガイがほんの小さくうなずく、シルフィーナへの影響を考えてのことだろう。

「これから私の話に心を乱さないようにしてくれる?なるべくでいいから、出来る?」

また小さくうなずく。

「お兄様に会ってきたわ、詳しく状況を聞いて来たの。その結果、私とお兄様の意見は一致したから教えるわね。シルフィーナは長い眠りについたの。いつ目覚めるかは分からない眠りよ」

ガイの瞳が揺れている。

「起こせば起きるわ。でもそれじゃ解決できないの。この子の中で何かトラブルがあったのだと思う。それを修復するための眠りだから、起こしたら修復をまた最初からやり直さなければならない。私たちはこの子の修復作業を邪魔してはいけないのよ。ここまでは分かる?」

ガイは震える唇で声を出さずに問いかけた。

「どんなトラブルがでしょうか?ちゃんとお目覚めになられるのでしょうか?」

「落ち着きなさい、大丈夫だから。必ず目覚めます、それは間違いないわ。ただ、さっきも言ったけどいつかは分からない。

トラブルは私の推測だけど神力の減り方の異常だと思うのだけど確かではないわ」

ガイは腕の中のシルフィーナを見たが、顔は近すぎて見えないが美しい銀の髪はゆらゆらと揺れていた。

「それから来週お兄様がおいでになるわ。その時までにこの子が目覚めていなければ神帝の所に行きます。お前はその子を抱っこしたまま一緒に行きましょう。大丈夫よ、神帝は怖い人ではないわ。だってこの子や私の父神だもの」

頭の中で今の話を整理してガイはゆっくりと小さくうなずいた。

「ガイ、抱っこは辛くない?」

「神霊体なので重さはほぼ無いですから大丈夫です、それに抱っこはシルフィーナ様も私も好きなのです」

「そう、キアに様子を見に来させるから用事があったら言いなさいね。それとその子を抱いて不安に苛まれると、その子に伝わってしまう恐れがあるから、不安になったらその子との楽しかったことを思い出しなさい。ケーキを食べていた時の顔とかね。あとは起きてないでお前も一緒に眠りなさい。少しだけ神技をかけてあげましょうか?」

ガイは首をとても小さく振った。

「ありがとうございます、フローリア様」

「そう、では私は戻ります。ガイ、不安になる必要はありませんからね」

そういうとフローリアは消えた。


「フローリア様、お帰りなさいませ」

「ただいま、キア、ご苦労様、変わりましょうか」

そういうとキアがフローリアの実体から抜け、神霊体のフローリアが入った。

「ふぅ、皆、来週お兄様がお見えになります。それまでにシルフィーナが目覚めなければ、私とお兄様を付き添いでガイとシルフィーナを連れて神帝に会いに行きます」

「神帝に?それほど重大な眠りなのですか?」

「ええ、放っておいたら100年は眠るかもしれません。そこで神帝に神気を頂戴に行くことになると思います」

神族はざわついたが、すぐに収まった。

「自然に起きれば問題ないのだけれど、このままだとアベルとルーカスを回収しなければならなくなるわ。キア、今までの状況は分かっていますね。神帝の所に行ってその旨をお伝えして頂戴」


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