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銀色の風  作者: 紫音
~第1章~
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61.眠い女神

シルフィーナとガイがいつものように抱っこしたまま空中に浮き、二重の結界に守られながら眠りについていた。

フローリアにお茶をご馳走になった次の日の夜にはまだ目覚めず、心配になったキアがのぞきに来たが、二柱ともキアの問いかけには答えないぐらい深く眠っていた。

「疲れているのでしょう、仲良く眠っているなら問題はないわね」

とキアから報告を受けたフローリアが言った。


翌日の朝にフローリアが様子を見に行ったら、ガイの薄く目が開いていたので声をかけてみた。

「二日眠っていたわよ、シルフィーナに神力を注入しても良くって?」

そういうとガイはゆっくりと背中を向けた。

ガイの肩にシルフィーナの腕と頭が乗っており、チラッと見えた顔の額に指先を当てて神力を注入した。

「今回はそれほど神力は減って無さそうね、ゆっくり休みなさい、またキアに様子を見に来させるわ」


昼過ぎにようやくシルフィーナが目覚めたようで、ガイの首筋に接吻をしてきた。

「お目覚めですか?」

「・・・うん、・・・だめね、・・・いつものように・・・ガイに・・・接吻しちゃった」

まだ眠そうにシルフィーナが答えた。

「なぜダメなのです?私は嬉しいですよ」

「・・・だって、・・・逆悪戯するって・・・言ってたもの」

もう一度寝落ちしそうなシルフィーナを少し離し、神力注入の接吻をした。

フローリアの言うようにそれほど神力は減っていないようだ、ただただ眠いだけのようだった。

「もう少しお眠りになっては?時間はまだまだあります、お起きしたら逆悪戯しましょうね」

と言葉をかけると、シルフィーナはまたガイの首筋に顔を埋めて眠ってしまった。


女神の目覚めは意外に早く来た。

夕方、さっきとは大違いのキラキラした目をしていた。

「ガイ、起きたわ、遊びましょう!」

ちょっとガイが呆れたのは気が付いていないようだ。

「はい、遊びましょう。声を出したらシルフィーナ様の負けの逆悪戯を始めましょう」

まだ何もしていないのにシルフィーナは両手で口を押さえた。

「ダメですよ、お顔に接吻が出来ないじゃないですか、まずは美しいお顔からです」

そういうガイも綺麗な顔をしていて、しかも珍しく嬉しそうな表情をしていたりする。

お顔から、などと言いながら、シルフィーナの流れる風のような銀の髪を一束手に取り、髪から接吻を始めた。

始まるお遊びにドキドキしながら、ガイのするがままにさせる。

今回こそは声を出させる気が満々のガイは、念入りに接吻を落としてゆく。

声を出してなるものか!のシルフィーナはこのお遊びを楽しみつつもガイが嬉しそうにあちこちに接吻をしているのが可愛く思う。

ガイの方も絶対に声を出させるつもりだから、接吻だけでは弱いと思ったのか舌をお尻の間に入れてきた。

これはさすがにルール違反、と言いたいのに声を上げると負けの勝負だ、こらえるシルフィーナ。

ところが、せっかくゴール間近の首筋の裏まで我慢したのに、不意にわきの下をぺろりとされ、声が漏れてしまった。

「ふふ、私の勝ちでよろしいですよね、シルフィーナ様」

ガイの楽しそうな美しい顔に勝ち誇った優越感がにじみ出て、悔しいばかりのシルフィーナだった。


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