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銀色の風  作者: 紫音
~第1章~
48/436

48.グイドの場合

約束通り21時に従者のテントに向かったら、入り口でジーンが待っていた。

ジーンにガイを預けると、ガイの寂しそうな顔を目にすることになった。

「ガイ、テントは薄いから結界を張っておいてね」

「はい、シルフィーナ様」

ガイの頬に接吻をしてからテントに入った。


テントの中にはグイドだけだった。

シルフィーナを見るや否や、シルフィーナの足元に跪き、トーガの裾に接吻をした。

「シルフィーナ様、度重なるご無礼をいたしましたこと、なんとお詫びを申し上げて良いのか分かりません」

「グイド、もうすでに詫びは聞きました。あなたの、いいえ、お兄様の神族の私に対する謝罪はもう十分です」

「しかし!」

「これからは普通に過ごしてまいりましょう、それが、ガイを落ち着かせる手立てだと思います」

ここまで言ってようやくグイドは顔をあげた。

「私は女神として当然のことをしたと思っており、あなた方に怒りを持っていませんが、ガイは怒りを感じたようです。頭では女神の務めと分かっていても心はそうはいかなかったようです」

「はい、おっしゃる通りだと思います」

「グイド、お願いがあります。ガイの前では私に触れないよう、私もガイの前ではあなた方には触れないようにします」

「かしこまりました」

「お姉様の神従に接吻をしたら、怒って泣かれました」

シルフィーナは寂しそうににっこりとほほ笑んだ。

「さあ、時間が無くなります。あなたに女神の愛を授けましょう」

「あの、シルフィーナ様、お願いがございます」

シルフィーナが小首をかしげる。

「アレクシウス様にお聞きしました。女神の愛を中止してフラウを頂戴したと、私も、その、大変ご無礼と存じますが、そのような希望をかなえていただくことは可能でしょうか?」

内心、またか、とも思ったがやっぱりそっちの方が体が楽なので、困った顔の演技をしながら許可した。

「さあ、ベッドに横になって、お兄様より時間があるわね。ほんの少し強めのフラウにしましょうか」

緊張しているグイドの顔をなでてあげ、頬や額に接吻を落とし、まずは緊張をほぐす。

軽く唇に接吻を繰り返すと徐々に緊張が取れてきたようで、グイドから吐息が漏れた。

そこへ濃厚でたっぷり時間をかけた接吻を与えると、グイドは恍惚の表情を浮かべながら脱力した。

今日のお務めが終わったのでここで立ち去っても良かったが、兄の時と違い、グイドは意外にかっちりした服を着ていたので、苦しくないよう神技を使って上着のボタンをはずし、シャツの襟元とベルトを緩めてあげた。

多分2時間ほどは動けない。

しばらく様子を見ていたが、大丈夫そうなので横で眠ることにした。

立ち上がれるようになって、勤務まで時間があるようなら、もう少し相手をしてあげようと思った。

テントの外では

「ガイ、例のフラウの話しを神従にしたんだ」

「え?」

「二柱ともかなり興味があったようだし、昨日もアレクシウス様がフラウをもらったって言ってたから、たぶんグイドも女神の愛を中止してフラウをもらいたいって言うんじゃないかな?」

「あれは本当に気持ちがいいけど、強烈なんだよ」


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