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銀色の風  作者: 紫音
~第1章~
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42.和解

「神気を消した私を捕まえることが出来なかったくせに!」

「今は捕まえております」

トーガの上から太ももに頬を摺り寄せている。

「私が!私が、・・・お前を、お前を・・・待っていたのに・・・どうして見つけてくれなかったの?」

声の調子が変わり、ガイが上を見上げたら、頬にしずくが舞い落ちた。

「あまりにも巧みな神気の消しように私の力が及びませんでした、力及ばす、申し訳ございません」

シルフィーナの腹のあたりまでよじ登り、トーガの上から腹に接吻をする。

「どうしてあの接吻をねだったの?」

「フローリア様の神従が羨ましく思いました」

首筋に顔を近づけ接吻をしたとき、また頬にしずくが落ちてきた。

「神従に悋気を抱いたの?」

「はい、私は醜い心の持ち主なのかもしれません」

頬に接吻をさせてくれた。涙の味がした。

「私のこと、好き?」

「心よりお慕い申し上げております」

涙を指で拭ってあげ、無表情だが少しだけ口角をあげほほ笑んでみた。

「いつになったら唇に接吻してくれるの?」

「今すぐに」

ようやく唇への接吻の許可が出た。

ゆっくり時間をかけてシルフィーナの機嫌を損ねないように気を付けて接吻をした。

「ガイ、すねてごめんなさい」

「いいえ、私こそシルフィーナ様のご期待に副えず申し訳ございません」

ガイをギュッと抱きしめ、頭をなでてあげた。

「もうこんなつまらない諍いは止めましょう、自分で始めたのにとっても悲しかったわ」

「私も悲しかったです。寂しかったです。シルフィーナ様の美しいお顔を拝見出来ないのがこれほど辛いとは・・・」

ガイが涙ぐんでいるのを見るとシルフィーナは申し訳な気持ちでいっぱいになった。

「ガイ、ガイ、ごめんね。今は真夜中みたいだけど、たくさん寝たから眠くないの。ガイは眠ったの?」

「はい、フローリア様の言いつけで、シルフィーナ様を抱っこしてお前も寝ろと仰せになりました」

「じゃあ、眠くない?」

「はい」

「じゃあじゃあ、屋根に上ってお星さまを見ない?」

え?と言う顔をされた、と言うことは、ガイは違うことを期待していたのだろうか?

「違った?ガイは何をしたいと思った?」

「星を見たいと思いました」

シルフィーナの頬がプクッと膨れた、女神の威厳はどこへやら。

「絶対に違うわね。でも譲らないわ。お星さまを見る。そのあとはガイのやりたいことをする、これでどう?」

ガイが目を僅かに大きく開いたのを見て、してやったりと思った。

早速、星を見に外へ出て、お城の大きな屋根の上にゴロンとして眺める星は格別に光り輝いているようだった。

が、秋の初めの真夜中の高所は、意外なほどに寒かったので、短時間で星座鑑賞は終了した。

「次はガイのしたいことをしましょう。何がしたい?仲直りしたから今日はガイの我儘を聞くわ」

「・・・女神の愛が・・・欲しいです」


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