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銀色の風  作者: 紫音
~第1章~
27/440

27.フローリアの怒り

少し時間を戻して

ガイと話をした後フローリアは自分の神族を集めてガイの話を共有した。

フローリアはアレクシウスがシルフィーナが倒れるほど愛を施させたことに大変憤慨していた。

「いくら使えているのが男神だからと言って女神に三柱同時に飛びかかるとは」

「どんなに愛が欲しくても相手は女神、崇め奉るのが本来の姿だというのに」

フローリアの神従たちは、もし自分の女神フローリアにアレクシウスの神族が飛びかかってきたらと思うとゾッとした。

「私は女性の形をしていますので、シルフィーナ様の辛さが分かる気がします」

とキアが続けた。

「でもね、キア、私とシルフィーナは女神なのです。神族に愛を与えるのが務め。シルフィーナにとっては三柱の神族への愛の提供は務めだったのですよ」

フローリアの説明にキアは複雑な顔をし、どうやら納得とはいかない様子であった。

「それにしても問題はお兄様です。なぜシルフィーナにそんな無茶をさせたのか!私は断固としてお兄様に抗議します」

フローリアの神族たちもそれには異論は無かった。

「私、アレクシウス様にフローリア様の抗議をお伝えに参ります」

フローリアが言う前にキアが申し出た。

「そうしてもらえる?それとガイが言っていたシルフィーナの静養の件に関してもこちらで取らせると伝えて」

「かしこまりました」

キアが飛び立った後、神従レムスが

「シルフィーナ様のご様子を見てまいりましょうか?」

と申し出たが

「男性体のお前が近づくとガイが身構えるので、私とキアが交代で見に行くようにするわ」

とフローリアが言った。


しばらくしてキアが帰ってきた

「お伝え申し上げます。アレクシウス様はシルフィーナ様の状況、フローリア様のお怒りを真摯に受け止めれられておられました。シルフィーナ様の休養の件に関しましてガイの提案を採用しているのでガイの申し出通り一週間入れる、とのことです。なお、神族どもに関してはアレクシウス様側からかなりきつくお叱りが既に複数回あり、神族どもは猛省しているとのことです」

「ふん、どうだか!猛省の中にお兄様は含まれないのか!」

ぷりぷりとフローリアは怒っているがすでに夜も遅いので、神従たちがそろそろお休みの準備をと促していた。

「キア、ガイは起きていると思うのでお兄様との話の結果を伝えておいで。それとお前の神力をシルフィーナに少し分けてあげて欲しい、ガイに断ってからね。あやつ態度も言葉も冷静だが怒りで瞳が真っ赤になっていたわ」

「なんと、哀れな」

思わずカイルの口から零れ落ちた。

「お前たち神従はガイのいないところでシルフィーナに近づくでない。アベルとルーカスが腹の中の今、ガイは必至なのだ」

「それでは私はシルフィーナ様の元へ」

キアは消えた。

しばしリビングに沈黙が漂ったが、キアは意外にすぐに戻ってきた。

「シルフィーナ様はかなり深い眠りについておられます。数日はお目覚めにならないかもしれません。ガイはシルフィーナ様を抱きしめたままピクリとも動かず私の言葉に耳を傾けていました」

「そう、二柱ともゆっくり休むのが良いわね。私も休みます。皆、今日もご苦労でした」


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